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 こうして少女に拾われた怪物は、少女とその父親が暮らす狭い家の中で暮らすことになりました。

 家の作りはとても質素で、動物の毛皮と木で出来ています。とても豪華とは言えないものでしたが、吹雪の中を歩き続けた怪物にとっては暖かくて快適でした。

 少女の父親はひどく粗暴で、勝手に住人を増やしたことに怒って少女を殴りましたが、家のことを全て少女がこなすことを条件に、怪物は少女の家に住めることになりました。


 少女から言葉を教えてもらった怪物はすぐに話せるようになり、少女は話し相手が増えたことを喜びます。

 少女が喜ぶので、怪物も嬉しくなりました。

 そこで怪物は村の人とも話してみようとするのですが、怪物はその見た目のせいで村のみんなから疎まれていたので、話しかけても怖がられるばかりでした。


 少し寂しくなった怪物でしたが、怪物は今までずっと一人だったので、少女さえいてくれればそれでいいと考えるようになったのです。


 そうして数年が経ち、少女は少女でなくなりました。大きくなった少女は、もう一人前の女性です。


 けれど。怪物の体は、一向に育たないままだったのでした。




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