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その少女は、ずっと氷の中にいました。
寝ても起きても冷たい氷の中、音もしないし目も見えない。普通なら嫌だと思うのかもしれないけど、少女にとっては当たり前のことでした。冷たいのが普通、寒いのが当然。氷の棺の中で、少女はずっと眠り続けていたのです。
けれど、ある日のことでした。きっかけは分かりません。なぜそうなったのかはとんと思い出せないのですが、少女は氷から抜け出すことができました。最初はびっくりした少女ですが、初めて見る外の世界に、だんだんドキドキし始めたのです。外の世界には何があるのだろう。どんな世界が広がっているのだろう。少女は気になって気になって仕方なかったのです。
だから、少女は歩き出しました。雪が体に吹き付けるのは寒くて堪りませんが、幸運にも少女は寒さに慣れています。人っ子一人いない氷獄の銀世界の中、少女は孤独な旅を始めたのです。
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