クリスタルファンタジー【短編】

9091 アキ

第1話 読切り版

聖なるクリスタルを祀る神殿


それが俺の職場だ。


俺は17の遊びたいざかりだってのに何故か神殿の最奥でクリスタルを守っている。


「毎日めんどくせぇな〜、まぁしょっちゅうサボってるけど。」


ばぁーーん


欠伸をしながらボヤいているといきなり最奥の間の扉が勢いよく開かれた。


「ここがクリスタルの間か!あれだな!高く売れるってのは!でけーじゃねぇか!」


3人組のいかにもな連中が入ってきてボスらしいやつがそんなことを抜かしてやがる。


「あっ?なんだアイツは?」


俺に気付いてそんな素っ頓狂なことを抜かしやがる。


「ここは最奥の間だ、クリスタルの間じゃねぇから回れ右しな。」


俺は欠伸をしながら3人組に向かい合いながら言う。


「ふざけんな!名前なんてどーだっていいんだよ!俺たちはそのクリスタルさえ貰えりゃな!やるぞ!お前ら!」


ボスの合図とともに手下も魔法を展開する!


ボスは【ファイアジャベリン】炎系の中級魔法だ、手下は2人とも【ストーム】風系の初級魔法、ボスの魔法をサポートするための役割だな!

3人組の魔法が合わさり、上級、いや特級レベルの魔法へと変換される。


「くらえ!連携魔法!【デスフレイム】!」


ありえないほどの大きな炎の槍が俺に向かってくる。


「なかなかやるじゃん、【ウォール】!」


俺は右手を前に出しながら魔法を展開!透明な膜が俺とクリスタルを覆い、【デスフレイム】を完璧に防ぐ!


「「「なんだありゃ!でけー!」」」


3人組のが声を揃えて驚いている。

まぁ、確かに普通の【ウォール】の有効範囲をはるかに超えてはいる、てか!こいつらあんな魔法が通ったらクリスタルも粉々になるだろうに、何考えてんだ?


「もういいだろ?【拡張】!」


俺とクリスタルを守っていた【ウォール】の膜はさらに範囲を広げて3人組を押し返しながら壁へと激突させる。


「「「ぐえっ!」」」

またもはや声を揃えて3人組は気絶する。(仲良いなこいつら)


「クリスタルは大丈夫か!」

壊されたドアから神殿の職員が数名入ってくる。


「俺の心配よりクリスタルかよ.........」

俺は不貞腐れながら言った。

「そいつら片しといて、このまま警備続けとくから。」


俺はそういいながらクリスタルに向き合い床に座った。


「外は面白いこといっぱいなのになんでここは同じような奴らしか来ねぇーのかなー.........」


俺はボヤきつつ警備に戻った。

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