トリンデン卿はすべて分かっていたのですね。その上でスレナとして残ってほしいとは。
最初は愉快なおじさん(実際は若くともランディちゃんからしたらおじさんということで)から、ちょっと怪しい人から、章のラストに来てまたイメージが変わりました!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
トリンデン卿は24歳(アトリさんと二つしか違わない)かつ顔もいかつめの感じなので、ランディ達から見れば間違いなく「おじさん」枠であったはずです。
陽気なおじさんだけど腹の底が読めない感じというか、実は切れ者っぽい? みたいな感じで書けているといいなぁという塩梅のトリンデン卿でした。
そしてトリンデン卿、べつに最初からぜんぶ分かっていた訳ではありませんが、この時点ではすべて了解したうえでスレナと対峙しています。彼女に残ってもらったのはガルク・トゥバスとの連絡役になりうるというのと、パーラーメイド達への影響を踏まえてのことですが、何かたくらんでても御しうる備えが自分の側にあると踏まえたうえでの判断でもあるはずです。
ともあれ、ここまでおつきあいいただきありがとうございました。
トリンデン卿に関してはあと一枚伏せ札が残っているので、残り四話でまたもしかしたら印象が変わるかもしれません。
トリンデン卿がとにかく格好いいですね。
章を通してずっと株が上がり続けている感じです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
このひとは部隊を整える役割を担っていたのと、あと結構地位のあるひとだという設定をぶち上げていたので、それらしく立ち回れるようひたすら理屈をこねくりまわして書いてました。そんな調子だから二章はずるずる話が伸びていったという面もありそうですが…
ここまで株が上がりっぱなしということで大変嬉しい評をいただいた格好ですが、彼だけ勝ちっぱなしばかりというのもアレなので最後にはちょっとだけ、ちくりと反撃されてもらおうかと思っています。
たいしたアレではないのですけれど。
ともあれ、あとちょっとだけお付き合いを願います! よろしくお願いいたします!
こんばんは、御作を読みました。
トリンデン卿凄いなあ。
ここぞという時の札の切り方を心得ていて、交渉も上手いしカッコイイと息を呑みました。
これもひとつの戦い方というか、強さですよね。面白かったです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
正味、自分のぶち上げた理屈に筋の悪いところがあるじゃないかとキリキリしながら書いていたところでしたが、楽しんで頂けたのであれば甲斐がありました!
トリンデン卿は二章のゲームメイカー、その片割れという立ち位置なので、それらしい立ち振る舞いの人物として書きたかったお人です。当初から全容を把握したうえで立ち回っていたということはないはずですが、はったりや見せ札もコミで交渉を成立させられる――ある意味で、それを第一に志向している、ある意味で人間性に疑問符がつくキャラかもしれませんが、とにかくそんな塩梅で。
首尾よく書けていたなら、ほんとうに勿怪の幸いというところです。ありがとうございます!
ああ、やっぱりトリンデン卿は気付いていたんですね。
ガルク・トゥバスも、こうなることを想定していたとは……両者とも怖い。
これが、クゥちゃんが選定した未来、ということでしょうか。ハルアさんが言ってた「『最善の未来』が、誰にとっての最善なのか」という言葉が、ずっと気になってて…
それにしても、ここまで書ける遠野さんがすごいです。尊敬します!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
お褒めいただいて恐縮なことですが、それ以上に嬉しいことでもあります! やりましたー!
ガルク・トゥバスの側の目論見としては、「便利に使える交渉先」の確保が目的だったので、ワドナー卿を押し立てるのに失敗した際の次善策として、トリンデン卿の側にも(自分達の能力・技術の有用性を示す形で)色目を使うという蝙蝠みたいな真似をしていたのですね。
エージェントを懐に潜り込ませる手間を取っておきながら、そのエージェントが時間をかけた「目立たない暗殺」を試行していなかったのも、おおむねそういった意図によるものです。
本編では触れ損ねましたが、ワドナー卿と特務が接触を持ったのも、おそらくナテル特務曹が潜伏を始めるのより「後」であったはずです。
「『最前の未来』が誰にとっての最善なのか」は、続きが書ければ三章で回収する内容になるはずです。伏線ぽいとこを気にしていただけているの、嬉しいです。
現状ぶっちゃけられる話として、二章全体においてここまで「新たに死んだ人間、新たに何かを失った人間」というのは、ほぼいない――はずです。『裁判に引っ立てられれば極刑は免れ得ない』ワドナー卿を別とすれば。
クゥが選んだ「最善」があるとすれば、おそらくその辺りの何某だろう、ということで。
うわぁ。トリンデン卿すごいですね。
メルリィへの復讐のことまで、把握してるなんて。
どこまで知っているのでしょう?
そして、いつから知っていたのでしょう?
さすが、トリンデン卿という思いもありますが、どちらかと言うと『怖い』という気持ちの方が強くなってしまいますね。
すごいです!
作者からの返信
コメントありがとうございます! トリンデン卿のえぐいところが伝わったようで何よりです…!
「メルリィへの復讐」の件についてですが、
・メルリィへ「尋問」していた際に聞いていた
・バルトアンデルスに「観測」させて情報を確保した
――の、二通りの解釈が可能と見込んでいます。
これはトリンデン卿が知っている範囲ともかぶる内容ですが。
本来彼の意図した使い道ではありませんが、ターゲットさえ明確ならバルトアンデルスの観測をずっと張り付けておけば、そのうち「観測」の結果として、いろんな情報取れちゃうんですね。チートです。
なので、最低でも「現時点において、ナテル特務曹が知っているor記憶していること」までは、すべて把握されている可能性があります。
もちろん、ここで「把握している」のはトリンデン卿本人ではなくバルトアンデルスのほうなので、取得した情報をバルトアンデルスから引き出し、かつ有効に活用できるかは、彼の手腕ひとつということになりますが…。
前話で、うおお…!マジかよスレナさん…!!って最後の最後に盤面をひっくり返されたような驚きの直後に今話で、うおおおお!トリンデン卿かっけぇーー!!って元通りにひっくり返された鮮やかな後始末に震えました。
彼の終始、語る時には全てを終えているような手腕、すごい。かっこいい。好き。絶対敵に回したくない。って色んな気持ちと、エスメラルダさんの屈辱的な心境がミックスされて、とても読み応えのある閉幕でした…!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
前回ラストの盤面返し。
作中でメルリィがやった「スレナとの入れ替わり」ですが、実のところ「本来はドナを呼び出して入れ替わる想定だった」と仮定した場合、ドナがどう行動するかがまったく不明(外へおびき出すどころか、精神的に追い詰められてタイムリミットまで部屋に引き籠る可能性すらある)のを踏まえると、むしろ「ドナの行動を方向付けている人間があやしい」ということになる――という、はい。そんな感じの導線でした。
トリンデン卿は、この第二章におけるゲームメイカーの一人でした。もう一人のゲームメイカーがオブシディアン。事件の大局そのものは、このふたりの綱引きで動いていました。
とにかく双方の「格」を落としたくないなー、という一心で駆け引きや伏せ札をこねこね考えた末の子の展開だったので、いただいた感想がめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます!
私自身、トリンデン卿は書いててものすごーく楽しいキャラでお気に入りだったので、「好き」と言っていただけてありがたいです。感謝!