第8話 母ちゃんは偉大なヒャッハー

「ヒャッハー!」

「イヤッハー!」

「ひゃっはー!」

「ああ、おはようさん。とっとと朝飯喰っとくれよ」


「ヒャッハ!」

「おかわりだね。はいよ」


「イヤッハ!」

「ふりかけはもうないよ」


「ひゃは!」

「いちいち声かけなくていいから、早く便所で出してきな」


「ヒャハハ」

「イヤハ」

「なに! 今日がお弁当の日だってなんで今頃言うんだい! しょうがないね! 弁当箱に、スルメぶち込んでおくからずっとしゃぶってな!」


「ひゃは」

「ミぃツぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。お前、手ぇ洗わなかっただろ。さっさと洗ってこい!」


「ヒャハッハー!」

「イヤッフー!」

「新しいふんどしならタンスの中に入ってるよ。ちゃんと見な」


「ヒャハハッハヒャヒャハ!」

「エツ。お前の鍵盤ハーモニカならお風呂の底だろ? 忘れたのかい?」


「イヤッフフハハ」

「ロク。小学生のくせに生意気に朝帰りしてくるとか言うもんじゃないよ。どうせ暗くなったら忘れて帰ってくるんだろ」


「母さん、俺のタンクトップどこ?」

「お前さん、普通に話しかけないでおくれよ。分かんなくなるじゃないか!」

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