第八話



 深夜の国道。

 車は十数分に一度、通るか通らないかの頻度。四車線の両脇に木立が長く続いていて、T字路の分岐にはかろうじて信号がある。クラミはその脇に立って、手のなかの写真を見つめていた。傍らではサワギリがクラミのカバンを尻に敷き、わずかな歩道にしゃがみ込んでいる。

「あ、ボルボ」

 反対車線の遠く向こうに見え始めた車体を、クラミが指した。

「あれかな?」

「違う」サワギリがチラと見て、すぐにまた目を戻す。「色が違う」

「何色なんだっけ?」

「黒。あれ白じゃん」

「え、ホント? ライトのせいじゃなくて?」

「白と黒間違えてたら終わりだろ。違うから。マジで」

 そうじゃなくて、あの遠さでは、ライトの光で車体なんか見えないんじゃないかと言いたかったのだ。だがサワギリの態度を見るに、ここでわざわざ釈明してもいいことはなさそうだ。クラミは諦めてまた手元を見つめた。五十代前半の男。面白みのないスーツの襟には、菊のバッジが目立っている。

「公用車じゃないんだよね?」

「そ。私用車乗ってるって」

「で、その私用車がボルボ?」

「そお。あー、マジ暑ィ……」

 サワギリは首筋の汗を手で拭うと、鬱陶しげに払う。クラミはそちらへ目をやって、相変わらず白いな、と思った。夏も冬も、彼は生っちろいほど白い。今日の彼はチャコールグレーの薄いタンクトップを着ていて、そのとき彼の言うディーゼルがエンジンの種類でないことを知った。

 サワギリの銀髪を、大抵の人は染めたものだと思う。だがよく注意して見れば、彼は眉毛も睫毛も完全に白いのだということがわかる。眉毛なら染められるけれど、睫毛はそうはいかないはずだ。マスカラを塗ったなら分かるし、当然、そうでないことも分かる。

 なのに誰も気づかないのは、そもそもサワギリの顔を長いこと、直視できる者がいないからだ。

 人間の耐え得る範囲は何事においても決まっている。痛みだって臨界点を超えればショック死という結末になる。人が見ていられる美にも、たぶん限界があるのだと思う。サワギリの顔はそのスレスレだ。正気が軸のようなものだとして、彼の顔を見ていると、次第にその軸がズレてくる。これだけ長いこと彼の顔を隣に見てきたクラミでも、未だに、その感覚はある。



 一昨日の会合で、シュンは視線をあらぬ方へと流したまま、説明した。

「あのね? お二人は聖書とか読む? いえ読まなくていいけれど、逸話は知っている? ヨハネの黙示録とか?」

「映画なら観たけど」サワギリは答えた。「なんか、すげー長えヤツ」

 ああ、あれだ、とクラミは思った。以前、配信サービスで観られることを知り、堪え性のないことにかけては折り紙付きのサワギリを巻き込み、よりによって一番長い特別完全版を観せた。案外サワギリはちゃんと観ていた。途中でたまにスマホをいじったが。

 あ、——と、不意に気がつく。彼がナパーム弾を知っていたのは、あの映画のせいかもしれない。

「あ、それ、コッポラね? あれはなんというか象徴的に黙示録って言葉を使ったのね。邦題はちょっと、なんか変よね。原題のままは無理だったかしら」

「話、逸れてるぜ」ユウが刺身をつまんだ。

「あらやだ、ごめんなさい。ええと、じゃあ念のため説明しますけれど、新約聖書——つまり元々あったユダヤ教の聖典じゃなくて期待の新人ルーキーキリスト教の聖書ということね、これの最後には、この世の終わり方について書かれた章があるの。で、これは何かっていうとヨハネっていう預言者がいて、彼のところに神の御使いがいらして、世界の終わり方教えちゃるから書き留めて伝えろと言うのね。七つの燭台がウンタラカンタラ二十四人の長老がどうしたこうしたとあったあとに、世界の終わりを齎す四匹の獣が出てくる」

「へえー」二人は声をそろえた。

「第一の生き物は獅子に似て、第二の生き物は牡牛のよう。第三の生き物は人のような顔をしていて、第四の生き物は飛ぶ鷲のようだ、というの。で、ものすんごいいっぱい目のついた翼を六枚持ってるの」

「集合体恐怖症のひとは見られなさそう」

「そうね。えぐいわね」

「集合体恐怖症ってなに?」

「ブツブツとか怖いっていう人」

「あー」

「で、その生き物はそれぞれまた自分の使者みたいなのを召喚するのね。白い馬、赤い馬、黒い馬、青白い馬に乗ってる。最後のひとだけは『死』なんだと断言されている。で、他は解釈の余地があるわけですけど、一般にはそれぞれが支配、戦争、飢餓、死を体現しているというのよ」

「ふぅーん」二人はまた、声をそろえて返した。

 そういえば最近、人気の漫画で、その話が引用されたと聞いたことがあるかもしれない。漫画はあまり読まないけれど、そのタイトルは気になっていたから、へえ、と思ったのだ。サワギリのほうはゲームのタイトルを口にした。昔からいろんな作品に使われてきた逸話なのだろう。

「でも私、よくわからないんだけど、黒い馬に乗ったひとってほんとうに飢饉なのかしら? だって最後の青白い馬に乗ったひとは、『剣と、飢饉と、死と、地の獣らとによって人を殺す権威』が与えられたというのよ。最後の騎士が飢饉を使えるなら、三人目の騎士の立場がないじゃないの」

「でもさ、」クラミが口を挟んだ。「それ言うなら、剣もじゃない? だって剣って、争いの象徴っぽいじゃない」

「確かに……死はいちばん偉いから、みんな使えるってことなのかしらねえ」

「そこ行くと、支配は別枠なのかな? 支配に相当しそうなものを死のひとは使っていないよね」

「そうよねえ。そうねえ。そうかもねえ。まあ、いいのよ。どうせ伝聞であちこち誤記とかされながら伝わったんですから、設定がガバでも。それでね」

 と、ここでシュンはお茶に口をつけ、ふう、と息をついた。

 クラミが思い出してお澄ましを啜る間に、シュンはまた話し始める。

「ほんとはこのあとに細か〜い段取りがたくさんあるのよ。らっぱ吹いたりなんだりして。悪魔も出てきちゃって。六六六とか言って。バビロンの娘リターンズもあるし。でもそのへんを改変するのは正直めんどうだったから、うちじゃ簡略化したのね。この最初の四騎士でいーや、四段階滅亡にしようと」

「四段階滅亡」

「分かりやすいじゃないの。支配があって、争いがあって、飢饉が来て、みんな死ぬ。順当ですしね。起承転結みたいな」

 クラミはふと、このひとの出身を思えば、元はキリスト教徒だったんじゃないだろうかと思ったが、瑣末なことなのですぐ忘れた。

「でね、名前をつけましたの。〈第一の刻〉、〈第二の刻〉、〈第三の刻〉、〈終末〉。時刻の刻で『とき』って読ませてね。ちょっと荘厳な感じがするでしょ。みんなカッコいいほうがいいですもの、ほとんど意味は変わんないけど」

「で?」サワギリはシュンの言葉の聞き流し方を覚えたようだ。

「それで〈第一の刻〉は、支配に相当するわけですけど、これをどう表現するか……『支配』ってなんだと思います? 私ね、ルールを決めちゃうってことだと思うの。理を。システムを。その場の」

 言われてクラミは考えてみる。支配——確かに、シュンの言い分は納得できるものがある。例えば経済的に言えば、マーケットを今「支配」してるのは、プラットフォーマーと言われる企業たちだ。彼らがなにをやったかと言えば、特権的な場を作り、そこのルールを掌握した。その場に参加するためには、彼らのルールに従う必要がある。あらゆることが彼に合わせ、彼ら次第で変わっていく。この状況を言い表すのに「支配」は適切な言葉だろう。ということは、逆に言えば、彼らのしていることが「支配」だ。

 それから——最も想像しやすい支配関係といえば、親子か。親子については実体験はほとんどないが、一般から見て酷い環境を身近に見てきたとは思う。親は家庭において絶対の強者だ。彼らのルールに子は従わざるを得ない。生殺与奪を握られているからだ。外の世界、つまり別のルールのある場所に逃げ込めば救われたりもするのは、親の「支配」から逃れたから——要するに親の作ったシステム、親の敷くルールから脱せたからだ。そう考えると腑に落ちる。

「だから私、〈第一の刻〉は、この世のルールが塗り替えられて、そのルールに則った結果が世に出始める段階、としたの。尤もうちの教義だと、そもそもこの世には私たちの感知し得ないルールがあって、説明のつかないことはそこに則って起こったことだというふうに言ってるのだけどね。でもいちおう、表向きの、人間世界、自然世界の次元でのルールがあって、それは今まで大々的に侵略されることはなかった。でもバランスが崩れてしまって、それが堂々と発揮されるようになる——というわけ。そうして発揮される、大いなる存在からの刑の執行みたいなものを、〈業火〉と名づけた。……ここまで分かります?」

「分かんねえけど分かるわ」答えてから、サワギリは酢のものを齧る。

「でね? あたし、皀が死んで……それがヘンテコな死に方だったって知って、そのときに、信者さんから指摘されたのね。これは〈第一の刻〉ではないか、〈業火〉の発動なんじゃないかって。で、監視カメラ見たでしょう? 明らかにおかしい死に方よ。金王組の人たちも、みんな、ああやって発火したのなら、これは本当に超常現象起きちゃってるわと思ったの。で、思い当たる節といえば、自分の言った嘘八百しかないわけよ。もう、びっくりしちゃって」

 嘘八百ときたもんだ。自分で言ったことに対して責任感がなさすぎる。

「あのさあ」サワギリが呆れた調子で言う。「アンタはさあ、自分の言うことを信じるやつが多いと本当になるって思ってるわけっしょ? なのにそんなこといっぱい話して信じさせといて、なに言ってんの?」

「そうだけどおー」シュンは不満げだ。「だってこんなこと本気で実現するかも、なんて思わないじゃない。あたしの力だなんだって、気のせいだとか偶然だとかでなんとなく説明できなくもない程度ですのよ。幽霊騒ぎはビミョウだけど……こんな仰々しいことが本気で起こると思います? だいいち、信じるほうが悪い」

 この言葉に呆れた視線を投げかけたのはユウだった。相応の理由ワケがあるのだろう。

「じゃあ……シュンさんの予想が正しいって仮定して。そうすると、元を正せば、皀たちがいきなり死んだのはシュンさんのせいってことになるよね?」

 控えめに手をあげて、クラミは訊いた。シュンはこくりと頷く。

「そうなの。だからそれも含めて、調べてほしいの。自業自得なら、もうわたくしの失態だもの。致し方ないわ。というより、マジならそれどころじゃないわ。このままいくと世界滅亡よ。いえ世界とまでいかなくっても、日本か東京は滅亡よ。バリヤバい」

「東京滅びたら、日本もだいたい滅びそうだけど」

「ええーん、大変よ? 止めたいわ? 止められなくてもなんかうまいこと逃げたいですわ。ね。協力して?」

 ようやく視線を合わせ、手も合わせて首を傾げた彼は、なおも甘い声で言う。

「協力してくれるなら、身の安全も図りますし、相応の対価も払います。お願いよお、あなたたちくらいしか、こんな話に付き合ってくれるひと思い浮かばないの。信者には到底いえないですし、二人っきりじゃ心細いわ。お願い!」

 サワギリは渋い顔で腕を組んでいる。クラミは——引っ掛かりを覚えていた。嘘は言ってないだろう、——でも、何か隠されている。

「やりますよ」だから、即答した。「サワギリには言うこと聞かすので」

「は!?」サワギリがこちらを向く。「俺の意思ガン無視? ちょっと待てよ」

「いいじゃん、別に。俺ら損しないよ? これがなんでもないようなことならおいしい報酬もらうだけだし、本気でオカルトじみてるんなら逃げ場ができる。違う?」

 クラミは目を合わせる。長い付き合いだ。目の奥のものを読み取って、少しずつ、サワギリは態度を変える。

「……まあ、……俺らに変なこと起きたらすぐやめる、ってことでいいなら」

「もちろん!」ユウがニコリと笑った。「迷惑はかけないよ」

 迷惑はかけない、か。それも、嘘ではないだろう。

 だからと言って「利用しない」とは限らない。クラミはもう、自分の脳裏に引っかかったものの正体が、分かっていた。


 料亭を抜け出したあとクラミが語り始めたことを、サワギリは黙って聞いていた。普段ならこういう話題を嫌がり、茶々を入れたり否定したりするのに、ずいぶん大人しい。思うところがあるのかな、とクラミは少し想像した。そもそも普段の態度だって、「そう思いたくない」気持ちの裏返しかもしれないのだ。

「……調べるのはいいけど」やがて、サワギリは言った。「何から始めんの?」

「覚えがあってさ。十五年前、金王組と政治家が組んでやってたっていうビジネス。その政治家も結局はパシリなわけだけど、名前聞いたんだよ。ニュースになったとき、テレビを指差して——」

 クラミは数少ない父との記憶を思い起こしていた。血の臭う服のまま、居間に胡座をかいていた父。あるビルでの飛び降り自殺の報道だった。父は画面を指し、笑っていた。

 ——自殺じゃねえんだよ。逃げたんだ、この。こりゃえらいことになったぜ——

「あのとき金王組がやってたこと、それから大元の政治家を思えば、シュンさんの『復讐』ってのが、この件の可能性は高いと思う。時期的にも」

「シュンさんは……歳分かんねえけど、あのころ十二くらいとか? 俺らと同い年だとして」

「中学……ってあっちじゃ言わないか。でもその頃からこっち来たなら、あれだけ日本語が上手いのも分かる」

「あんとき結局組も政治家も仕組んだやつは逃げたよな。中途半端な下っ端が切られて終わりっしょ?」

「そう。『企画した』やつは逃げた。恨まれたって仕方ない」

 十二の当時にそこまで知っていたわけでは、無論ない。年を経たあとで、この業界に身を置いていて自然と耳にした。失敗談として。

「この件のこと探ってみよう。どうせ断っても、一方的に監視されるだけだ。だったら話に乗ったふりして、こっちも近くで見張るほうがいい。向こうが何企んでるにしろ」

 サワギリは黙った。クラミが答えを待っていると、しばらくして、小さく頷く。

「……ウザ」

 消え入るような声で呟かれた言葉の先は、自分ではない。



「ダリぃ〜、マジいつ来んだよ」

 サワギリは刺々しい口調で吐いた。そうは言っても、向こうの酒宴がいつ終わるか次第なのだから仕方ない。

「さすがにもうそろそろじゃない? 明日公用があるから、そこまで遊べないよ」

「これでキャバとかに流れてたら殺す」

「いつまで続くのかなあ、この暑さ」

「マジでそう。もう九月だろ? ふざけんなよ去年からよ」

「昔はもうちょっと涼しかったよね。地球温暖化ってやつかなあ……」

 無駄話の狭間に、エンジン音がした。弾かれたようにそちらを見る。

「お、」サワギリが目を凝らす。「お? 来た?」

「ようやく当たり?」

「ぽい。待って。……来た。来た来た!」

 サワギリはバッと立ち上がり、ジーンズの後ろに挟んでいた拳銃を握った。

「車止めねえとなあ」

「俺も銃でいい?」

「お前は何持っても怖えからなんでもいいわ逆に」

「なんだよそれ? じゃあ銃にしよ」

「銃だろうが包丁だろうが止まれって言って止まんないじゃん」

 反対車線へ向かいながら置かれた捨て台詞に、反論できなかった。それはそうだ。なので大人しく、サワギリが尻に敷いていたバッグからワルサーを取り出す。

「ファイブセブンが欲しいなあ」

「は? あんなヤバいのどこで使うんだよ」

「見た目がかわいいじゃない? 肩外れちゃうかな」

「お前のかわいいはよくわからん」

 サワギリが信号を見つめる。ボルボが近づいてくる。折よく、赤になった。

 きっと無視するつもりだったろうボルボは、しかし人がいるのに気づいてか、止まる。なぜ深夜の国道のこんな場所に人がいるのか、気づかれる前に運転席と助手席に回って、それぞれ窓を叩いた。

「あの、ちょっとすいません」

 運転席側がクラミだ。下がらないスモークの窓に、もう一度声をかける。

「あの、車エンストしちゃって。ここまで歩いてきたんですけど」

 数秒、躊躇うような間。クラミは無害な笑みを向ける。ただ笑っているだけだけど。

 やがて微かに声がして、静かに、窓が降りてくる。銃口が入るだけの隙間が開いた時点でクラミは、ワルサーを差し込み、発砲した。

 隙間からバタバタ慌てた音がする。その音のほうへ何発か撃つ。少し待って、念のため、もう二、三発撃った。車内が静かになる。銃口を抜き、銃底で叩く。何度かやると窓が割れた。

「あ、死んでる死んでる」運転席と助手席を確認してクラミは言った。「政治家さんは後ろかな?」

 後部座席に回っていたサワギリが、ドアを蹴り付けた。「開けろ」

 クラミは手を差し込んで、まず運転席を開ける。それから車内へ身を乗り出してパネルをいじり、キーを解除した。ガチャリ、と無情な音がする。サワギリが開けて、続けざまに、殴るか蹴るかした音がする。

「クラミ、顔確認して。俺政治家とかキョーミねーし」

 俺だって興味はないよと思ったが、言わずにおいた。顔殴ったんじゃないよね、と心配しながら回り込むと、男は股間と鳩尾を押さえて丸くなっていた。まあ、そりゃあそうだ。

「よいしょ」髪を掴んで顔を見る。「あ、正解。よかったー」

「カギは? クラミ」

「あ、はい」

 先ほど抜いておいたキーを投げ渡す。キャッチしたサワギリは、そのまま指で回しながらトランクへ向かい、ふと、足を止めた。

「……ん?」

「なに?」

「待って。なんか、音する」

 言われて黙り、耳を澄ます。

 声がする。くぐもった、男の。

「……開けるわ」

 サワギリは銃を構えながら、トランクに回り、鍵を差した。蓋を持ち、慎重に、様子を見ながら上げていく。声がはっきり聞こえた。蓋を、思い切り跳ね上げ、パッと退く。

 中身を見た彼の顔は一瞬で驚愕に変わった。やがて、銃を下ろしながら、ゆっくりまた近づいていく。

 政治家の股関節を外してからクラミも寄ってみた。政治家の悲鳴が響き渡る。サワギリはトランクを見下ろし、呆れた顔をしていた。

「あれ?」

 クラミも中を覗く。両手両足を縛られ、口にガムテープを貼られた中年の男。

 見覚えがある。

「ほんと、マジ——」

 サワギリが屈み込み、男のガムテープに手を添えた。それを、思いのほか丁寧に、優しく、剥がす。


「——何してんの、カベっち」

 

 


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