第39話 エインセル族【2】
素早い訊問結果が、アルと私に説明された。
カシバ神殿長ってオバサン、拷問紛いの容赦無い取り調べをした様だ。
ゴロツと言ったか、あの使者の両手の指、全て変な方向に曲がってた。
恐いオバサンと、戦闘に成らず良かった。
私の考え、読み取った訳じゃ無いだろう?カシバ神殿長がギロリと睨んでる。
「訊問結果です、事の顛末はナルマ王の政策が……」
告げられたのは、愚王が統治するナルマ王国を傀儡にする為、聖十字教の大司教をナルマ国の国主に任命し、女好きの大司教に奴隷美女を大量に宛がって更に色ボケ堕落させ、治療巫女達が稼いだ膨大な礼金を融資し、完全にナマル王国は傀儡国になった。
更に追い討ち、愚かな法令を国王に出させ、ナルマ王の権威を落としめる。
上手く行ったはずが、突然聖十字教は消滅、ナルマ王国から国民が消えた。
更に、バカチン神殿に、患者が全く来なくなった。
「其処から、ご存じの通り頭の悪い、バカな行動に出てエーアイ聖王様の怒りを買って、現状に至りました」
愚行により、バカチン法皇は処刑、ゴロツ以下バカチンの取り巻きは、全員奴隷落ちさせる。
⦅物凄い急展開⦆
もしかして、恐いオバサンの策略に、全員踊らされただけじゃないの?
これから、カシバ神殿長に逆らう様な事出来るだけしない様に、注意が必要かも。
今回の、顛末私に演算は可能だ、カシバオバサンの策略に間違い無い、人間って恐いオバサン恐い!
考え読み取った?
オバサンがギロリ睨んで居る。
***
一方カシバ神殿長は思った、エーアイ聖王様はまるで神の如く、何でも出来る恐ろしい人だ。
もしかして、死人すら生き返らせる事が出来るのでは無いか?
間違っても、エーアイ聖王様の怒りを買わないよう、細心の注意を怠らない様にしないと。
今回は幸運にも、エーアイ聖王様の関係者に、全く被害が無かった、そのお陰でエインセル族30人の引き渡し程度で、引き下がってくれた。
今回の様な幸運は二度と無い、早く国を纏めエーアイ聖国と対等の同盟を結ばないと!!
***
エインセル族30人の引き渡しを受け、私達エーアイ聖国防衛軍は意気揚々と凱旋した。
30人のエインセル族、治癒能力は優れた物で、美容整形院での治療は、全て彼女達に任せて十分機能している。
重症患者、美容整形の患者だけが私の担当、非常に楽になった。
暫くして、『バッチイガム皇国』と、聞き慣れない国から、親書が届いたと、アルがやって来た。
親書内容は、バカチン皇国を『バッチイガム皇国』に改名し、女王にカシバ神殿長が就任した。との事。
「あのオバサン恐い!私達オバサンの掌で踊らされただけの気がする!」
「そうだった様な感じがする」
アルも、私と同じ様に思って居た様だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます