第29話 S級ダンジョン攻略
「全ての領主に、建国宣言の親書を送り、領主達の帰属を確認、3割程の領主1万以上が『エーアイ聖国』に帰属する予定だ」
「全ての領主って…それほど多いの?」
「大中領地の領主が3万以上、小さな領地の領主を入れると4万程になる」
「建国宣言は良いですが、4万の領地管理大変そう」
「そうでも無い、帰属すれば基本現状の領主を代官にして統治させる、諜報員の調査で、余程の悪政以外は関与しない」
「そう聞くと問題無い様に思えるが、アルの様な善政やってる領主は少いぞ」
「問題有る領地は、領主のすげ替えすれすれば良い、エーアイ法王の名の基に!完全武装の法王軍が押し寄せる!!」
「王都には、まだ王族が居るのでしょ?そこはどう扱う?」
「王都に住民は居ない、我が領に全員移住して来た、王と王妃に子は居ない、王は種無しカボチャ、王の弟二人は王都より遥東の領地を統治する領主になって居て、悪魔になったと噂される、現王ナルマとは交流を断っている」
「広い王都に、住むのは王と王妃だけ?」
「衛兵も、住民と共に移住した、残るのは非生産者スラム街の住民位だが、周辺の無人になった農村に移り住む者が増加、スラム街も殆ど人は居ない」
「大体は理解した、建国準備手伝える事はやるから、指示して」
「今でも多忙な、エーアイには申し訳無いが、恩を売って建国を磐石にする為、各領主が抱える重症怪我人治療の案内状を送った、明日から私の紹介患者が増えると思う」
差し当たって、やる事は無さそう、休息日恒例、ダンジョン探索と食肉魔獣狩りに出掛けた。
これを遣らないと、キロ、カロのご機嫌が悪くなる、ストレス発散させる意味が大きいが、肉を配って回らないと、特に孤児院はあてにしている様だ。
冒険者ギルドに向かう、皆駆け足になった。
ダンジョン攻略は、私も結構楽しんでいる。
「エーアイお前、王になるのか?」
ギルマスが、待ち構えて居た様で、ギルマス室に引っ張られて行き、第一声がこれだ。
「冒険者ギルドの、ギルドマスターは早耳だな」
「否定しないと言う事は、ガセネタじゃねぇのか!!」
「アルが、僕を法王にする計画を実行中、遅くとも半年後には『エーアイ聖国』を建国する」
「そうか……情報感謝する!」
予想外、簡単に解放された。
先々週の休息日、B級ダンジョン攻略し、私達はB級冒険者に昇格した。
今日は、S級ダンジョン攻略と、皆意気込んでいる。
リズ達が、大量のA級依頼を剥がして来た。
これも毎回の事、もう勝手にさせている。
こうやって楽しめるのも、もしかすると最後になるかも知れない、十分に楽しもう。
S級ダンジョンは別格の難易度、入口辺りに挑戦するA級タグの冒険者が、たまに居る位、誰も深部に行った事が無いそうだ。
ダンジョン入口も、タイル張りで古代遺跡の様だ。
例の感覚的膜を通過し、S級ダンジョンに入った。
早速キロとカロが、連射を始めた。
魔物は見えない、遥か遠くの獲物だろう。
連射を止め、走り出した、私達も全力疾走だ。
入口付近の雑魚モンスターが、C級ダンジョンのボスモンスター、クレイジイベアだったのか!
赤子の頭位の、デカイ魔石と鉄の矢がセットで転がってる、キロとカロが一撃で倒した様だ。
毎度の不思議、魔石だけで無く、ビン入の回復薬に剣、目を引かれたのは、初見の革製ナップザック。
都合が良いので、魔石に剣を手当たりしだい放り込む。
「これ、おかしいぞ!いくら入れても満杯に成らん!」
「噂で聞いた事が有ります、その革袋、マジックバッグだと思います」
「マジックバッグ?聞いた事が無いぞ」
「別空間に繋がって居て、そこに収納するので、見た目以上に収納出来る便利グッズです」
「便利だな、全員に欲しいバッグだ」
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