第23話 美容整形院再開

「2800の小悪魔に、サタンの処置どうするべきか?」

「今のままで、良いのでは御座いませんか?」


 悪魔に構築、変化した者達は、他の地で見付かると、即討伐される。

 したがって、この地以外で彼等は生きては行けない。

 アルフォンヌのお情けで、住居と仕事を与えて貰い、働きに応じた食べ物が与えられて居る。


 最初サタンを始め、働こうとしない者が多数いた。

 働いた者にだけ、働いた量に対する報酬、食べ物が与えられて、上下関係が無くなった今「食べ物をよこせ!!」と、元大司教のサタンが言う命令は通用しない。


 サタン達は、たったの2日で、ねを上げてタラタラ働き出した。

 働いた量に対する報酬なので、タラタラ適当に働いた者には、それに見合う芋蔓いもずる程度の物しか与えられない。


 頭の悪い奴等に、調教の成果はたった5日で現れた。


 粗末な食べ物を与えるだけで、農作業や開墾作業を励む、便利な奴隷以下の住民が2800人出来た。


 作業を、率先して励んでいた女性に、報償として皆の目の前で、人間に戻してやった。

 エーアイが「修正」と唱えただけで、元の妖艶女性に戻った。

「聖十字教の時の容姿では、覚えている者も居るで有ろう、別人にしてやる!」

「エーアイ殿、頼む!」

 エーアイは豊満妖艶女性を、スリムな長身美女に『再構築』した。

 女性は呆然とした顔で、声も無く涙を流していた。


 それ以後、悪魔達は目の色変えて、仕事に励む様になっていた。


 こう言った事情を踏まえての、セバのこのままで良い発言で有ろう。


 悪魔村は、既に自給体制が整い、監視員30名は引き上げさせた。

 長身美女に構築された、リムリを悪魔村の村長に就任させた。

 少し頑丈で、力も少し強く構築されたリムリは、確り厳しく監視してくれている。






「休む暇が無い!」

 1ヶ月振りに再開した『美容整形院』は、尽きる事の無い患者達、待合室に入りきらないで、玄関の外に溢れている。


 治療速度を上げる為「傷の治療と美容整形を分けて」

「ご主人様、全員美容整形の患者です」「ふぇえ?」


 少し位の時間延長では、結局全員は無理だった。

 明日は、患者少しは減っている事を祈りつつ、流石に疲れ遅い夕食も、殆ど取れず寝てしまった。


 翌日またも長蛇の列だった。

 扉を開けると、あっと言う間に待合室は満杯、診察するとカルテの無い人ばかり、それもそのはず遥遠くの、他の領地から宿泊しての来院患者達だった。


 来院患者達は、規定料金以外「お布施」と言って高額を置こうとした。

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