第14話 初めての休日

 この世界の一週間は、月、火、水、木、土、日、休息日で7日だ。

 金曜日が無いだけで、前の世界に非常によく似ている。


 これも、領主の思い遣りと思うが、開業日は木の日だった、僅か3日働いただけで明日は休息日になる。

 慣れない事を始めた私達が、疲れる前に休みになるよう、気を使ってくれたようだ。


「皆、明日はどうする?」

「「「私達は、E級タグを貰って一度も活動してません、なので魔物狩に森に行きます」」」

「ご主人様皆で依頼を受けて、冒険者活動してみませんか?」

「ご主人様!D級依頼を50件達成すれば、D級になれます」

「主人様!せめてC級タグには、早急さっきゅうになる必要が有ります!!」

「ん?どうして?」

「ABCの、高ランクに成らないと、1年活動しないと降格します。

 G級タグだったら3ヶ月無活動で、資格取消されます」

「降格されると、ランク上げる規準が厳しくなるそうですよ」


「冒険者資格って、面倒なんだな!」

「早くC級タグになりましょう!!」

「明日D級依頼を50件達成して、D級に昇格しましょう!!」


「……うん…ん?50件?無理だろ!!」

「「ご主人様!やっても見ないで、無理と決め付けないで!ご主人様なら出来ます!!」」


 思考停止、睡眠に移行、私は肯定して居ない、話の途中で寝たはず。

 なのに、朝起きると冒険者ギルドに向かう事に決定してた。




 エリスとケイサはまかないだけで無く、掃除等メイドをやってくれる事になっているそう。

「エリス、ケイサ、休息日だから、ユックリしていて」

「「はい!行ってらっしゃいませ、ご主人様!」」


 知識として持って居たが、メイドって良いもんだな。


 乗り気で無かった、冒険者活動も、何か遣る気になって来た。


「「おっ!エーアイ、やっと来たな!!」」

「エーアイ!奴隷買って来たぞ、頼めるか?」

「何人買った?」

「見切り品は二人しか居なかった」

「二人は何処に居る?」「いや、3人だ」「数が合わんぞ?」


 戦闘奴隷見切り品は二人だったが、愛娼の中に腕の無い娘を見付け、三人合わせて銀貨8枚に負けさせ買って来たそうだ。

 ピートから説明を受けながら、3人のクランに案内された。


 ボロい!

 ビルとジャフ、ピートは活動拠点として、クランハウスを購入していた。

 クランハウスは住宅街の外れ、と言うか貧民街の入り口辺りに在った。


 建物を見て、余りのボロさに、思わず『再構築』してしまった。

 屋根や外壁を薄くして、密度と強度を増し頑丈で綺麗な建物に変えた。


「「「エーアイ!!お前凄いな!礼のしようが無い」」」

「礼は要らない、僕が勝手にしたこと」


 中に入ると、二人の狼人と人間、両手が無い娘と、右足膝下、左足首が欠損した娘それに、右腕肘から欠損したちょっと可愛い娘の3人だった。

『再構築』は欠損部位治療に強靭な身体、それに美女に変える。

 3人全てに5分掛かって居ない。

 欠損部位が大きい為、狼人二人は155㎝に人間女性も155㎝に、三人期せずして同じになってしまった。

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