第二十話 「дверь в ад(地獄への扉)」
「Аймой――――
(エイモイ――――)」
「Господин Цувефов!
(ツベフォフ氏・・・っ!)」
"ザッ ザッ ザッ ザッ....."
ツベフォフ、は、どこにいたのか分からないが
暗がりの中から現れると、
自分の目の前に携帯の明かりを照らしている
隆和の側までゆっくりと近づいて来る
「…Ты следил за мной.
(・・・私の後を尾(つ)けていたのか...)」
「Нет!
(い、いや....!)」
別段、悪意のある行動を
取っているつもりは無いが、ツベフォフの様子
そして雰囲気から、隆和は
何故か罪悪感の様な物を感じ思わず後ずさる
「Аймой――――.
Я следил за
тобой, да?
(エイモイ――――....
尾けていた、のか....?)」
「Нет, нет, это причина,
по которой я следил
за тобой.
(い、いや、尾けていたと
言うワケじゃ――――)」
「・・・・」
"スッ"
「・・・・?」
同じ質問を二度繰り返し、それに意味のある
回答をしない様子に話をする気が失せたのか、
ツベフォフは顔を背け、再び自分の後ろへ振り返る
「・・・・」
"ザッ ザッ ザッ ザッ―――
「Ах! Цу, господин
Цвефов!
(あっ! ツ、ツベフォフ氏....!)」
「・・・・」
どこかへ歩き去ろうと、洞窟の奥へと
消えて行くツベフォフを後ろから呼び掛けるが
「... особенно когда два
существа встречаются
в избыточном
пространстве, одно из
них может быть не
"истинным", а "ложным"...
(・・・特に冗長な空間で
二つの存在が接する時、片方は"真"では無く、
もう一方は"偽り"なのかも
知れない―――....)」
「――――??」
「・・・・」
"ザッ ザッ ザッ ザッ...."
「(・・・・っ)」
どこかへ消えて行くツベフォフの後を追い
「(・・・・・)」
そのまま暗く、薄く雪が積もる
洞窟の中を先へと進んで行く....
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