第十六話 「заводской участок(プラント区画)」

"ガタッ ガタタッ"


「(今日は、YW試験管が二袋の、


  ディープソージャーが三袋くらいか...)」


"ガサッ! ガササッ!"


「(けっこう出たな....)」


"ビュォォオオオオオオオオ―――――


「・・・・」


隆和が、一輪車を漕ぎながら


自分が今作業をしている


ポジショナー変電設備試験場を出た先の


プラント区画と呼ばれる場所で、


今日の土木作業の仕事で出た作業ゴミを


ダクトの中へと投げ入れると、


あまり見通しの良くない、


暗く無機質な金属壁の先から


"風"の様な物が吹きつけてくる....


「(・・・・)」


"コッ コッ コッ コッ――――....


Абсолютная-Ø、プラント区画。


「(確か、こっちの先は


  出入り禁止だったよな...)」


"コッ コッ コッ コッ.....


「(・・・・)」


周りに何も無い、機械的な雰囲気を感じさせる


金属壁に囲まれた通路内で、一人、


一輪車を漕ぎながらこのプラント区画、


ガスの精製施設と言われている作業所を


先へと向かって足を進ませる....


「(・・・どこまで繋がってるんだ....?)」


"ビュオオオオオオオオオ―――――....


「(・・・・)」


"コッ コッ コッ コッ.....


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「(....?)」


"ギィ.... ギィ...."


「(暗くてよく分からんな...)」


"ギィ....


「(・・・・・)」


ゴミ捨ての作業が終わり、このプラント区画から


ポジショナー変電設備試験場がある


先の区画まで戻ろうとするが、


周りに何も無いせいか、それとも


同じ様な空間が続いているせいなのか


あまり道が分からず、顔をきょろきょろと動かし


周りを確かめる様に、慎重に元来た道を


そのまま引き返して行く....


"コッ コッ コッ コッ....


「(・・・・)」


"ビュォオオオオオオオオオ―――ッ


「(・・・しかし....)」


"コッ!"


「(ずいぶん広いな....)」


やたらと広い、この


Абсолютная-Øの


"プラント区画"と呼ばれる様々な設備を集めた


この施設。


「(こっちの方は、ガスを


  作ってるって話だが...)」


あまりにも、複数の広大な


工場施設がこの地下空間に入り込んでいるせいか


この施設に入ってから三カ月程経つが、


未だにこの地下施設の構造があまり判然としない


「(こっちの道は、さっき通らなかったか...?)」


"ビュォォオオオオオオオオオ....."


「(・・・・)」

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