片思い中の幼馴染みに告白された結果

おまけ

あの騒動から10年後のある夏の日、私と奏君は結婚式に来ていた。私の男性恐怖症は社会人になる頃にはほとんど治っていた。ちなみに私たちの結婚式ではない。なんと林先輩とゆうかさんが結婚をしたのだ。林先輩はプロのサッカー選手になり、ゆうかさんは栄養士として彼だけでなく彼の所属チームの栄養管理を行っていた。林先輩達とはあの後も交流はあった。特に奏君の誤解が解けてから馬が合うのかよく、男子だけで遊んだりしていた。

　林先輩が大学3年生の時、香さんにフラれてやけ酒をして酔い潰れたところをゆうかさんが発見して介抱したことが始まりらしい。確かに高校の時の先輩と香さんは仲が良かったのでフラれたと聞いた時はびっくりした。香さんのタイプは自分を引っ張っていってくれる頼もしい人らしい。確かに先輩は香さんの尻に引かれていた感じはしていた。ゆうかさんも見た目はギャルだったが姉御肌で特に親しい人にはとても優しく頼りがいがあった。彼女自身世話を焼くこと自体は好きらしい。その一件からだんだんと2人とも気になっていき付き合い始めたらしいので初めて聞いた時は驚いた。惚気話をしているときの彼女の幸せそうな姿はいつもの頼りがいのある姿とのギャップが凄くて私もドキッとした。

　根戸君と紗羅さんは大学卒業後に同じ、スポーツ用具店に就職していた。2年前に結婚をして今でもラブラブしている。去年には娘さんが生まれており、なんと今2人目を妊娠しているみたいで出産予定は来年の、春らしい。

　沙也加さんは出版社に就職していた。結婚こそしてはいないが同じ職場の同僚と社内恋愛をしているらしい。紹介をして欲しいがまだ恥ずかしいみたいで紹介はまだみたい。しかし時々、彼氏との惚気話やツーショット写真は見せてもらっている。

　香さんはいまでは大手IT企業にまで成長した社長と社長秘書兼奥さんをしている。社長さんが学生時代に企業して最初は奏君と3人で頑張っていた。その過程で互いに好きになったらしい。

　私はカウンセラーとして自分と同じように苦しむ人の手助けをしている。そして奏君は香さん達と同じ会社で働いている。ゆうかさん達の姿を見てこれから生まれてくる我が子の3人で楽しく生きていこうと改めて決心するのだった。