本文感想
【本文感想】1-04 メドウグリーンの墓守は、そうか公園の跡地に立つ
●作品名:1-04 メドウグリーンの墓守は、そうか公園の跡地に立つ
⇒作品URL:https://ncode.syosetu.com/n0923hv/5/
Web掲載前提
(2)「推し!」ポイント:要
(3)「惜しい!」ポイント:要
(2)「推し!」ポイント
◆『異世界からの土地&ダークエルフ転移追放』な、異色現代ファンタジー◆
突然起きた街の異常事態。
そんな中でも食欲優位な褐色エルフ(♂)×おっとり系JKの、マイペースな餌付け&悪霊からきっと世界を守ってくれる物語?!
(1)所感
この作品の注目すべきは、間違いなく「かなり異常な事態・緊迫感のある状況と、主役級二人の間で繰り広げられるコミカルなやり取りとのギャップ」だと、私は読んで思いました!(キリッ
というのも、主人公・樹絵里が置かれている状況は、確実に非日常なんですよね。
気が付いたら突然空に放りだされているし、公園はガッツリとトピアリーのあるメドウグリーンに置き換えられるし、突然『悪霊』の封印(?)が解けちゃいそうな事態に遭遇してしまうし。
にも拘らず、まず樹絵里があまりにマイペース。(笑)
最初、落下中にバッグの心配とかをしているのは、まだ「まぁ突然おかしなことが起きたら、どうでもいい事とかを無駄に考えちゃうよね」と頷けますが、『気が抜けたように、草地に座りこんだ』直後に芝生の座り心地に喜んじゃうのは、マイペース過ぎて思わず「なんでやねんっ」と突っ込みました。(←褒めてます。笑
しかしマイペースは、何も彼女だけではありません。
カジャもまた『旅に出たいから墓守を辞めたいと申し出たんだが、妖精王の怒りを買っちまったんだな』などと、なんの悪びれも無く言っている。
思わず「いやいや、流石にそんな私事(しかも旅に出たい詳細理由が食欲である事がすぐに判明)で世界に関わる使命をほっぽり出されたら、そりゃぁ神様怒るでしょうよ」と突っ込みたくなる。(←もちろん褒めてますよ、ホントに。笑
二人して、あまりにもマイペース過ぎる。
しかしそんな彼らだからこそ、異常事態に巻き込まれた上に悪霊封印が解き放たれそうになっている真横で、お弁当を広げられちゃうんですよ。
いやまぁ勿論、樹絵里がお弁当を振る舞ったからこそ、またカジャが動けるようになる(封印が溶けないように守れる)わけですから、二人にとってはある意味真面目なシーンではあるのですが、傍から見ればシュールですよね。
警察の人、声は全く聞こえないけど、絶対「おーい、早く逃げろーっ! ……ってか、何やってんだあのアホたちは!」って叫んでるに違いない。(笑)
と、こんな感じであまりにもインパクトが強かったキャラクターについて沢山語ってしまいましたが、『あんなに賑やかだった蝉の声が、消えている。』の一行で辺りの異常性を示した一文目や、『地上近くでふわりと浮いて』での魔法の匂わせ。
そして『しっかりした腕の中に抱き留められた』で「あっ、ムキムキダークエルフじゃん!」など、随所に先の展開への期待感が感じられる作品でしたー! (満足
(3)「惜しい!」ポイント
トピアリーの成長が速いくだりで、緊迫感にも呑気にも描写が振り切れていないのが惜しい!
何でそう思うのかなぁと思って、ちょっと考えてみたのですが……。
もしかしたら『行動描写が足りていないから』なのかもしれません。
例えば『「ヤバイぞ、ここはトピアリーの成長が早い」』というセリフの前に、カジャがハッとした様な顔で振り返るとか、呆れたような顔になるとか。
すぐ後のセリフを見る限りではどうやら緊迫にシーンを振りたそうに見えるので、更にハッとする前に、トピアリーがメキメキと音を立てながら成長したり、伸びた枝が鞭のようにしなって地面を叩いたりする描写が入っていると、より「うわぁ、ヤベェ」感が出るんじゃないかなと思いました。
冒頭部分でせっかく音効果を使って辺りの異常性を示しているので、その応用という事で……どうでしょう?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます