第1話 博士と怪物


 食卓の上の毒入りのコーンポタージュを見つめる……


「これでアイツ(俺の怪物)を殺せば、俺は元の生活に戻れる。 もう二度と錬金術で人は造らない……」






 3分後……



 俺の頭を鷲掴みで軽々と持ち上げやがったでっかいコイツ(俺の怪物)は!俺を見上げ!


「私を毒で殺そうとした博士を殺します(●)(●)」


 コイツのパワーなら頭蓋骨など生卵同然!!

 俺の頭蓋骨がピキっと鳴った瞬間!

 たまらず!


「待ってくれえぇぇ……」


「博士? なんですか?(●)(●)」


「俺はまだ死にたくない……オマエに最高の花嫁をつくる……それで許してくれぇぇ」


「よめ? おんな? ……私の花嫁という事か!(●≫≪●)」


 頭を離された直後、コイツのズボンからのデカい勃起物に俺は跨った……


 俺はシュッと下りて、コイツに頭を持ち上げられた時に落ちた自作の20センチのシークレットブーツの片方をすぐに履く。

 なぜかって?

 片方だけじゃまともに歩けないからだ。


 履き、椅子に足を組んで座り、咥えたパイプにマッチで火をつける。

 パイプを吹かしながら正面に立つ、フクロウ🦉の様にずんぐりむっくりなコイツを見上げる。


 コイツを晩御飯の毒入りコーンポタージュで処分しようとしたけど、まさか毒で死なないなんて……

 コイツどうするよ……

 シークレットブーツを履いても俺の背丈よりずっとデカい2m50センチはあるし、怪力だし、処分しようとしたら俺を殺す気満々のメンヘラだし。

 俺は目線を、コイツの大きく尖ったままの勃起物に下げ……


 なんでだよ、11ヶ月前に人々を幸福に導く『存在』を願って造ったはずなのに……

 ちっ、人造人間なんて造るんじゃなかった……!




「本当に博士は、私の花嫁を造ってくれるのですか?(●)(●)」


「ああ」


「博士が私の花嫁を造ってくれたら、人間の来ない森で夫婦で静かにずっと永遠に暮らします。 博士が次に造ってくれる人造人間も、きっと不老不死だから(●)(●)」


 俺は強く瞼を閉じて、


 オマエ…… 不老不死やったんかい……




 俺は立ち上がり、

「なら、夜のうちにオマエの花嫁になる人造人間フランケンレデイ―の調達に行くぞ」


「どこへ?(●)(●)」


「俺の城(フランケンシュタイン城)の近くの墓地だ。 あ? そういや昨日、西町のシャーロットさんが亡くなったんだっけ、まだ遺体は新鮮だから貰いに行こう」


「新鮮なシャーロットさんってどんな人? ハァハァ(●)(●)」


「50歳越えたオバサンさんだよ」


「ババアだめ!!(⦿≫≪⦿)」


 直後、右手で首を握られ意識が……



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