第7話 スマホは孤独の敵
咲「やみこもスマートフォン持てばいいのに。そうすれば『ソラノミライ』いつでも聴けるよ?」
やみこ「ダメ。私、スマホは持てない」
咲「あ、親が禁止してるとか?」
やみこ「ううん。親からは『あんた暗いんだから、友だちとつながれるスマホ一台くらい持っていたほうがいい』ってむしろ勧められてる」
咲「自分の娘に『暗い』ってはっきり言う親もどうなんだろう……。えっと、じゃあ、なんで持たないの?」
やみこ「スマホを持っていたら、いつでもどこでもだれとでも連絡とれる」
咲「まあ、街中ならだいたいね」
やみこ「そんなの私、耐えられない。いつでもどこでもだれかから連絡がくるかもって、そんな状況、ぜんぜん落ち着かない。スマホは孤独の敵。スマホは孤独の敵……」
咲「や、やみこ?」
やみこ「もし私のアカウントがだれかからもれて、知らない人から四六時中ラインがきたら……いたずら電話とかいっぱいきたら……。そんな心配するくらいなら、スマホなんていらない……」
咲「そんなことないよ。知らない人から電話とか、普通に使ってたらあり得ないから」
やみこ「でも逆にだれからも連絡がこなかったら、それはそれで私の友だちの少なさを再認識することになるだけだし、やっぱりムリ」
咲「連絡こないのもダメなんだね……」
やみこ「もうダメ。こんなこと考えてたらヘコんできた。帰る」
咲「だから帰っちゃダメ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます