第300話 祝三百話
前書き、
どうも作者のイコです。
2022年11月15日の投稿から三百話を達成しました。
文字数も80万字を超えて、第八章までやってきました。
ここまでお付き合い頂き本当にありがとうございます。
ブックマーク28100人突破。
レビュー14400突破。
書籍化決定。
コミカライズ予定。
代表作と言ってもいいですよね?
そこで今回は特別なお話を書きたくなったので、本編とは一切関係ありません。楽しいだけの話です。それではどうぞ。
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「リューク、リューク起きて」
カリンの声で目を覚ますと、妻たちがボクを覗き込むように見下ろしていた。
ベッドを囲む視線にボクは驚いて体を起こす。
「えっ! どうしたの? みんな揃って!」
「あ〜、やっぱり覚えていないか?」
リンシャンが困った声で、みんなを見る。
「主様は、ミリルが作った薬品を口にして意識を失われたのです」
シロップは心配して手を伸ばしてくる。
ボクはシロップの手に身を任せておでこを差し出す。
「すみません。リューク様、まさかこんなことになるなんて」
「でも、可愛いにゃ」
ミリルが悲しそうに、ルビーはどこか楽しそうな顔をしている。
「リューク! まさかこんなことになっているなんて」
「リューク様、それはそれでありです。もう鼻血が止まりません」
「めっちゃいい!!!!」
エリーナやアンナ、クロマまで三人は王都にいるはずなのに、何故だろう、いつもよりも彼女たちが大きく見える。
「体が凄く怠い。まだ眠いよ〜。みんなが集合してるのは珍しいね」
体を起こしてベッドから降りると、妻たちが勢揃いしていた。ノーラやシーラスまでいるから本当にどうしたんだろう?
「これは見逃せんでありんす。カリン、声をかけてくれてありがとうなんし」
「いいのよ。みんながいた方が楽しいもの」
「そうですね。私が出会ったのは、青年になってからですから。これはこれで」
うん? 二人が僕に近づいてくるけど、二人に見下ろされている。
ボクの身長は190センチを超えているはずなのにどう言うことだろ?
「旦那様。可愛い。ココロは幸せ」
「ハァハァハァ、おっ、お姉さんを縛って叩いてくれませんか?」
「困ったことがあればなんでも言ってくださいね」
ココロ、カスミ、ユヅキがボクを囲んで頭を撫でていく。
「ご主人様!」
「クウ、ありがとう」
クウがボクの前に鏡を持ってきてくれた。
そこに写っていたのは十歳〜十二歳ぐらいのボクの姿だった。
「えっ? なにこれ?」
「ミリルの開発した薬を飲んで、若返ったのです」
「これは売れるな! 若返りの秘薬やん!」
「ミリル、凄いね!」
リベラが状況をもう一度教えてくれて、アカリは商売のことに意識を向けているようだ。
ボクは申し訳なさそうにしているミリルに近づいて抱きしめてあげた。
「わっわっわっ! 小さいリューク様に褒められてしまいました。嬉しい! 可愛い! 最高です!」
ミリルが喜んでくれたからいいよね。
「それで? どうして全員集合しているの?」
「リュークが小さくなって意識が戻らなくて心配したからよ。だけど、寝ている間に身体が小さくなって、これで目覚めるなら、女風呂に入っても問題ないでしょ? だから全員で温泉に入れるかもって話になったの」
「うーん、そうなんだ? バルニャン。みんなを温泉まで移動してくれる?」
「(^O^)/」
バルニャンにお願いして、ボクらは全員で温泉に向かった。
カリン、シロップ、リンシャン、ココロ、リベラ、アカリ、ミリル、ルビー、ノーラ、エリーナ、アンナ、シーラス、カスミ、ユヅキ、クウ、クロマ、シェルフ、ミソラ。
ボクとバルニャンと足して総勢20名で温泉宿に移動する。
「女将さん。みんなで温泉に入って宴会したいんだけどいいかな?」
「は〜い。大丈夫です」
旅慣れたリンシャンが許可をとってくれて、全員分の支払いと食事の用意なんかも全て整えてくれる。
「さぁ、リューク! 一緒に温泉に入りましょう」
バスタオル姿のカリンに抱き上げられる。
抱き上げなくても歩けるけど体が怠いから身を任せた。
「あ〜カリン様ズルいです! 主様を私も抱っこしたいです」
そう言ってシロップに抱きしめられる。
身長の高いシロップと、胸の大きなカリンに挟まれて息苦しい。
「シロップ、体洗って」
「はい! 主様!」
「わっ、私もお手伝いします」「私も」
クウとユヅキも手伝って、三人がかりで優しく洗ってくれる。
「頭はウチにまかして、新開発のシャンプーやで」
「私も香り付けに参加してるんですよ」
「材料を集めたのは我じゃ!」
アカリ、リベラ、シェルフが、海藻シャンプーで頭を洗ってくれる。
匂いが辛いかと思ったけど、リベラがちゃんと整えてくれたようだ。
「ふぅ、洗われるだけで疲れるね」
「旦那様は人気でありんす」
ノーラの膝の上に乗って、大きな胸を枕に温泉に浸かる。
「ココロは胸がないのです。ですから、旦那様の隣で一緒にのんびり浸かるのです」
「せっ、先生も胸がないから、でも乗る?」
スレンダーなシーラスが膝をポンポンとするから、ボクはシーラスの膝に頭を預けてあげた。
「はぁ!幸せ!」
シーラスはショタコンムッツリだね。
「エリーナ様! 他の方々に負けていますよ!」
「そうですよ。エリーナ様! 見た目はいいのにヘタレ?」
「うっ、うるさいですよ。アンナ! クロマ! わっ、私だってリュークに触りたいのです! だっ、だけど可愛すぎて」
「エリーナ様、分かります! あのリューク様は反則です。鼻血が!」
「ファンクラブ会員として、クマ人形バージョンバルニャンを抱っこしてるとか反則ですよ。あなたもそう思わないミソラちゃん!」
「えっ? あっ、はい」
エリーナたちグループに巻き込まれた新入りのミソラは戸惑うばかりだね。
「リューク様。宴の用意ができたそうです」
「ありがとう。カスミ。みんなそろそろ温泉を上るよ」
「「「「「「「「「「「「「は〜い!!」」」」」」」」」」」
ボクの声に反応して全身が上がっていく。
「極楽浄土があればこう言う光景なのかな? 見目麗しき女体に囲まれて童女(ミソラ)から熟女(シーラス)まで年齢も幅広いね」
「中身はおっさんでありんすね」
「ノーラはそんなボクは嫌い?」
「最近は官能小説も読むようになったでありんす。旦那様の要望になんでも答えてあげるでありんす。ショタ物もイケるでありんすよ」
ノーラはしばらく会っていない間に妖艶さがましたね。
「はいはい。お酒の飲み過ぎだよ」
ボクらは宴会場に移動して浴衣に着替えて食事をとり始めた。
全員ではないけど、ほとんどが成人を迎えているので、お酒も解禁で無礼講だ。
「一番! ココロ! 占います! この後は、荒れに荒れた宴会になるでしょう!」
何やら舞台があって芸を披露していく。
宴会場では、飲めや歌えや踊れやで、浴衣を着ているのか肌けて着ていないのか、もうわけがわからない。
「みんな〜そろそろ締めの雑炊を作るわよ〜」
グダグダになっていても、カリンの声で全員が体を起こして雑炊を食べ始めた。さすがはカリンだね。
「ハァ〜、美味しい」
ボクはカリンの膝の上に乗って雑炊を食べさせてもらう。一日中、身を任せているだけだったけど、これだけ色々あると疲れる。
怠惰って疲れるなぁ〜。
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あとがき
どうも作者のイコです。
温泉回のSSを書きたくなったので、300話記念に入れ込んでみましたw
楽しんでもらえたら嬉しいです。
書き足らない描写などあったら、コメントくださいww
それでは明日からまた本編を投稿していきますので、どうぞお付き合いくださいませ。
いつも読んで頂き本当にありがとうございます。
応援してくれるサポーター様、そして、読んでくださる読者様に心から感謝を致しております。
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