第30話 沼垂テラス商店街

 しばらく新潟市中心部の話がつづきましたが、


 新潟市の中央区と呼ばれる中心部は、大きく


 ・新潟(狭義の『新潟』エリア・白山神社から古町通を中心とする場所)

 ・沼垂ぬったり(信濃川から東、新潟港からまっすぐ伸びる大通りを挟んだ町)

 ・流作場りゅうさくば(現在の万代シティ周辺)


 の三つにわかれます。


 狭義の新潟は幕末は天領でした。その前は長岡藩領でした。幕末に幕府の財政がひっ迫したときに、新潟港の税金に目をつけて長岡藩から「上地じょうち(幕府への返還)」させたのです。


 沼垂とは江戸時代は新発田藩領で、昔は阿賀野川がこの周辺を流れていて、新発田藩の周辺でとれるお米の積み出し港でした。醸造が盛んで、このあたりで味噌、醤油酒をつくり、蝦夷地へ運んでいたといわれています。いまでも大きな酒造会社や味噌の工場があります。


 流作場は阿賀野川の流路の変更などで、信濃川の河川敷が土地となって出来ました。作物が流れてロクに育たないので「流作場」という名前がつきました。

 長岡藩、新発田藩と領有権争いがあり、最終的には長岡藩、そして天領となりました。このあたりの鎮守は「天領流作場鎮守 三社神社」(新潟市中央区三和町1)と呼ばれています。


 沼垂も人工的につくられた町です。

 真ん中に大きな川がありましたが、埋め立てられ「栗の木バイパス」となり、付け替えられて「新栗の木川」という川ができました。

 昔はこの大きな道路が港だったようです。いまバイパス工事を行っています。


 そして沼垂にも寺町があります。この寺町は新潟西堀通ほどの規模はありませんが、その寺町の門前に昔商店街がありました。それがリノベーションされて


「沼垂テラス」(新潟市中央区沼垂東3丁目5番)という街ができました。


 カフェやレストラン、雑貨店などがあり、観光スポットとなっています。


 新潟駅からすこし歩きますが、散策にいかがでしょうか。

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