第4話
那覇空港に到着した。
やっぱりクルマは空を飛んでいる。
ボクはモノレールに乗って、街のほうへ行った。
家は港のすぐ側の6Fで、めっちゃ見晴らし良い。
ボクはちっちゃい頃から、もともと女の子みたいな体だったけど、中2で沖縄に行ったら、もっと女の子みたいになった。
家に遊びに来た、小学校の空里の友達も、ボクをお姉ちゃんだと思ってるから
「お姉ちゃんの、あやめっち」
って、空里も、友達に紹介している。
「沖縄に来ても、やっぱり、あやめっちは、みんなにお姉ちゃんに思われてるんだなあ~」
って空里も思ってるみたいだ。
中学でも女子の友達ばっかり。いつも女子といっしょにいる。
空里に
「海に泳ぎに行こう」
って誘われた。
2人で自転車に乗った。空里の自転車は、2~3回こいだら、フワッと空に浮き上がった。
「あやめっちも、早く空に上がりなよ~」
って空里に言われた。
「え~?どうやって飛ぶの~?」
「あやめっち、まだ飛べなかったの~?」
「自転車で、まだ飛んだことないよ~」
「え~、海に行く前に、今日は自転車で飛べるようにならないと...」
って、その日は、1日、空里に自転車の飛び方を教えてもらった。
最初は、ぜんぜん前に飛び上がれなくて、ふらふらと不安定に、くねくねと、飛び上がっては、すぐ落ちて、また飛び上がっては、すぐ落ちて、っていうのを何回も、繰り返していた。
飛び上がったと思ったら、すぐ落ちてひっくり返ってしまう。
前の車輪をハンドル操作で、上に持ち上げて、空に飛び上がっても、すぐ、こけてしまう。
1日、何回も、空里の言うとおりに、飛び上がる練習をしていたら、夜には、なんとか、飛び上がって、自転車で空を飛べるようになった。
空を飛んでても、まだまだ、ふらふらして安定してないけど、とりあえず、落ちないようには、なった。
自転車で空を飛べるようになったら、嬉しくて、次の日からも、ちょこちょこ時間をみつけては、空飛ぶ自転車に乗っている。
学校から帰ったら、すぐ自転車に乗って、家の近くの空をぐるぐる回って、乗り回してる。
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