第2話

6年生になった。

空里は4年生なので、嬉しそうに少年少女合唱団に入ってきた。

いっしょに練習に行けて、めっちゃ喜んでる。

2年間、楽しみに待ってたみたいだ。


空里は、夏休みの合宿にもいっしょに行けて、めっちゃ嬉しそう。

いっしょにお寺で毎朝お経を詠んで、いっしょにランニングして、いっしょに合唱の練習をしている。


同じソプラノなので、定期公演でも、いっしょに並んで歌っている。


大阪で、少年少女合唱団の全国大会に参加した。

全国大会で歌ったあと、合唱団みんなで宝塚歌劇団を観に行った。

最初、行った時、宝塚歌劇団のことを知らなくて

「全員、女の子だよ」

って言われて、ポスターを見て

「うそだ~」

って思ったけど、観てみたら、出演者みんな女の子だった。

観る前は

「いったい、どんな歌劇なのだろうか?面白いのだろうか?」

って思ってた。だけど実際に観てみたら、めっちゃ面白かった。笑いもあって、でも歌劇は凄い良かった。


そのあと、修学旅行で、別府温泉に行った。

ボクは女の子みたいだったから、先生に

「あやめちゃんは女子といっしょに温泉に入りなさいね」

って言われて、普通に女子の友達といっしょに入って、いっしょに温泉玉子も食べたら、めっちゃ美味しかった。


湯煙の街を歩いていたら、急に、フワーッと、辺り一面に、白い湯煙、めっちゃ立ち込めてきた。

一瞬、友達も景色も、真っ白になっちゃったけど、すぐ、またもとの景色に戻ったみたいだ。


「みんなバスに乗って~」

って先生の声、聞こえてきた。

「ハ~イ」

って言って、みんなバスに乗った。

そしたら、フワッとバス浮きあがって、空に舞い上がった。

「え~っ、空、飛んでる~?」

ってビックリしてるのはボクだけだ。

みんな普通に窓から景色を眺めたりしている。

バスは、空をビュイーンと飛んで、大分の港まで行き、そこで、フェリーに乗り込んだ。

フェリーは港を出港して、松山港へと行った。

松山港に着いたら、バスはまた空に舞い上がり、ビュイーンと小学校まで飛んで行った。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る