女子みたいなカラダのボク。ちっちゃな恋のあやめっち
ヤッキムン
第1話
小学4年生の時に、愛媛県松山市の小学校に転校になった。
転校初日に教室で、あいさつしていたら、ほかのクラスの子たちも
「どんな転校生なのかな?」
って感じで、廊下から、教室の中をのぞいて、見に来ていた。
小説坊っちゃんの舞台となった街なので、転校生に、とても興味を持ってくれてる。みんな優しく見てくれてる感じした。
この小学校は、月組、雪組、花組の3クラスで、ボクは4年雪組になった。
ボクは、あやめ。文女と書いて、あやめ。
松山少年少女合唱団に入った。
毎週水曜と土曜に、市民センターで合唱の練習をしている。
定期公演で、公会堂などで、歌を歌っている。
松山城のふもとにある小学校。
街から、緑の小高い山の上にそびえる松山城を見ること出来る。
妹は、くうり。空里と書いて、くうり。
小学2年生。
ボクは女の子みたいなので、小学校で妹の友達に会っても、お姉ちゃんだと思われている。
家に遊びに来る妹の友達も、ボクのことをお姉ちゃんだと思っている。
だから、妹も
「お姉ちゃんの、あやめっち」
って紹介している。
妹も、ボクといっしょに合唱団の練習に行きたいみたいなんだけど、入れるのは4年生から。だから、ボクに着いて行けなくて、寂しそうにしてる。
夏休みに、お寺に、合唱団の合宿に行った。
毎朝、発声練習がわりに、お経をみんなで詠んでいる。そのあとランニングをして、合唱の練習をする。
妹も、合宿にいっしょに行きたいみたいだった。
そのかわり、妹は、ボクの合宿に行ってる間に、海で水泳教室に通っていた。
ボートで、足のつかない深いところまで行って、ボートから飛び込んで、泳ぎを習ってた。
そのおかげで、妹は、海で、めっちゃ泳げるようになっていた。
合宿から帰って来て、妹といっしょに海に泳ぎに行ってみた。
妹は、平気で海に顔をつけて、海水を平気で飲んでるし、海にめっちゃ馴染んでいる。
ちょっと高いところに登って、そこから海へ、カッコ良く飛び込んでいる。
1度飛び込んだら、また高いところに登って、何回も飛び込みをボクに見せつけている。
「あやめっち、こんな高いところから海に飛び込めないでしょ~」
って、どや顔をしている。
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