第8話

3回生になったら、夕方から服飾の専門学校にも行き出した。

最初の授業で、みんなの体の採寸をやるので、みんな教室で服を脱いで、下着姿になった。ボクの下着姿をみんな見て、女の子みたいな曲線的で柔らかな体なので、最初はちょっと驚いたみたいだった。

でも、みんな、そんなボクのことも気に入ってくれたみたいで、みんなと仲良く体の採寸をした。

それから、簡単なものから、縫うのを教わって、スカート、パンツ、シャツっていうふうに、だんだん、色々縫えるようになった。

服飾の専門学校では、クラスで知り合った子と演劇部に入って、授業とは別に、演劇部として、ボクの作りたいものを作って表現していくこと出来た。

夏休みの宿題では、子供服を自分で考えて作ることになったので、家でママにも見てもらいながら、可愛い子供服を作れた。学校始まって、提出したら、みんなからも

「可愛い~」

って大好評だった。

ボクは、スカートもブラウスもワンピースも、女子用の作品も、ボク自身で着て発表した。毎回、ショー形式で、先生方にも見ていただくんだけど、ボクは全て、ボク自身で着てショーにも出て発表していた。

女子みたいな体なのも、めっちゃ活かされている。


家で寝てたら、

「こんばんは~」

って女の子の声、聴こえてきた。

夢なのかなあ~って思っていたら、また、

「こんばんは~。うちの部屋へ、ようこそ~」

って聴こえてきた。

「あっ、こんばんは~。よろしく~」

って返してみたら、

「もう、とっくに、よろしくしてあげてるわよ~」

って言われた。

「あっ、知ってます。毎晩、優しく愛撫してキスしてくれてるの」

「わかってくれてたなら、いいわっ。うちは、かえですっ」

「かよちゃんですね」

「かえだよーっ。香る絵と書いて香絵だよーっ」

「あっ、香絵ちゃんですね。こんばんは~」

「うちはねっ、伊勢さんに、『あやめちゃんのこと、よろしくね』って頼まれて来たのよっ」

「伊勢さん?」

「あなたの高校の近くに伊勢寺あるでしょ。そこの伊勢さんよっ。百人一首とかの...」

「え~、あの伊勢さん~?」

「伊勢さんは、あやめちゃんのことを高校の時から可愛いって思ってたみたいで、その伊勢さんに頼まれて、あやめちゃんを愛撫してたのっ。伊勢さんは、うちの師匠なのっ」

「なんとなく、芸術家のような気してました」

「そうでしょー。芸術に高い意識を持つようにメッセージ送ってたんやから...」

「あっ、やっぱり...」

「じゃあ、またね~。0時をまたげないから、もう行くねっ」

「シンデレラですか?あなたは」

「そうなのよっ」

「んな、あほな!」

「あははは、じゃあね~」

香絵ちゃんは静かになったから、ボクも、香絵ちゃんとのえっちを想像しながら眠りについた。

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