第2話 強くなった?
F級の魔鉱剣が金貨3枚。
F級の盾である軽い皮の盾が金貨2枚。
F級の鎧である軽い皮の鎧が金貨4枚。
所持金は金貨8枚と小金貨8枚。
た 足りない。
レベル1の冒険者ならこれくらいの装備が必須なのだが。
盾は欲しいよね。もう、あんな痛い思いはしたくないからね。それと……剣かな。さすがに木の棒だとね。
F級の魔鉱剣と腰に固定出来るベルト。
F級の皮の盾と背中に固定出来るベルト。
合わせて金貨5枚と小金貨1枚。
残金 金貨3枚と小金貨7枚。
剣と盾。
これで、僕も一端の冒険者になれたかな?
僕は再び森の中へ。
今日は森の中を堂々と進んでいく。
おっ。スライム発見~。
魔物退治が目的ではないのだが、装備を手に入れた僕はすぐに試してみたかった。どれくらい強くなれたのかを。
先手必勝だね。
僕は音を立てずにスライムに近づき、剣で突きを。
スライムはブルブルと震え始める。
来る。今日は盾があるんだよね。
盾を構えて、スライムが体当たりしてきたタイミングで肩を盾に当てる。
い 痛い。
盾で防いだのに1のダメージを受けていた。
せっかく盾を買ったのに。さっさと倒さないと。
僕の前に着地したスライムに横斬り。
え? あれ? もしかして……倒した?
スライムが萎んで経験値1を出した。
凄い。これが木の棒と魔鉱の剣の違いなんだ。
昨日の場所についた僕は周りに誰もいないことを確認してから、穴を掘る。
階段を下りて扉の中に入ると。
《 バタンッ 》
扉が閉まり、部屋の中央が光る。
よし、スライムが出てきた。
昨日と同じ色なしの魔核のスライムが現れた。
僕はすぐに前に出て横斬り。
スライムが震え出す前に追撃を。
横斬り。
2撃目もスライムに命中。
スライムは萎まずにブルブルと。
僕は盾を構える。
すぐにドンと強い衝撃が。
アルク
レベル1
HP 38/40
MP 35/35
やはりダメージは1。盾で防いだのに。
痛みをこらえ、止めの一撃を。
3度目の横斬りが決まった……のだが、スライムはブルブルと震え始めた。
え? まだ倒れない? もう痛いのは嫌なんだけど。
盾で防ぎ、痛みをこらえて、横斬り。
スライムは……まだ倒れない。
僕とスライムの攻防は今日も続く。
アルク
レベル1
HP 8/40
MP 35/35
もしかして……このスライムは強い? 昨日のスライムよりも強い?
薬草玉は1粒しかない。
僕は倒れろと願いを込めて剣を振る。
スライムの体当たりの痛みをこらえて剣を振る。
諦めずに痛みをこらえて突きを。
痛みをこらえて横斬り。
痛みをこらえて振り下ろし。
痛みをこらえて横斬り。
???
萎んだ?
萎んでるよね?
ステータス画面を確認すると経験値が3増えていた。
よかった~。さすがに、もうダメかと思ったよ。
【ダンジョンボス討伐達成】
【ダンジョン突破特典:常備スキル 歴戦の探索者】
おおっ。また特典。歴戦の探索者?
歴戦の探索者 攻撃力5上昇、防御力5上昇、素早さ5上昇
おおっ。中々良さそう。
そして今回も大きな宝箱が。
良い物が入ってますように。
願いながら大きな宝箱を開ける。
中には短剣と指輪と宝石が入っていた。
う~ん。どうなんだろ?
やはり、僕には価値が分からなかった。
「この短剣は中々の物だぞ。短剣が金貨20枚、指輪が金貨13枚、宝石が金貨10枚だな。で? どうする?」
「おおっ。全て売却でお願いします」
「アルクお兄ちゃん、凄いよ。こ~んなに分厚いよ~」
「アルクお兄ちゃん、これも食べていいの? ホクホクだよ」
今日もダンジョンで得た収入は孤児院の皆に還元を。
小金貨95枚と恐ろしい金額だったけど、また稼げばいいよね。
アルク
レベル1
HP 40/40
MP 35/35
EX 6
常備スキル 新たな英雄、歴戦の探索者
装備:F級の剣、F級の盾
アイテム:薬草玉1粒
所持金 金貨37枚
小金貨 2枚
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