第14話 大会二日目
ついに大会二日目になった。
今日は二日目なので電車でいくことになっていた。そのため、僕は昨日より早めに家を出た。
そして、大会会場に着くと、茜先輩もそこに着いていた。
「千尋君おはよう」
「茜先輩おはようございます」
僕は茜先輩に挨拶をすると、あることに気が付いた。
それは、茜先輩に大会後に呼び出されていることだった。
「茜先輩、今日大会が終わったら、茜先輩のところに行った方がいいですか?」
「私が呼びに行くから、千尋君は待っててほしい」
「はい」
僕はなぜ茜先輩が僕を呼んでいるのかはわからなかった。
そして会場の中に入り、昨日のようにアップを終えた後に茜先輩は800メートル自由形に出ることになっているので、すぐに「千尋君、行ってくるね」と言って行こうとしていた。
「茜先輩、頑張ってください」
「うん、頑張るね」
茜先輩はそう言って競技前のアップに行った。
そして、茜先輩が泳ぐ番になった。
僕はこころのなかで全力で応援した。
ちなみに、茜先輩は2レーンだった。また、一緒に泳ぐ人は二人しかいなかった。
「Take your mark.」
「ピッ」
飛び込みは茜先輩は少し遅かった。
そして、茜先輩は頑張って泳いでいた。
しかし、追いつくどころかほかの二人と離れていった。
そして、茜先輩が残り100メートルの時にはほかの二人は残り50メートルを切っていた。
そのあとも茜先輩は追いつくことはできずに最下位の3着となった。
そして、茜先輩がかえってくると、僕は「茜先輩、よく頑張っていました」と言った。
「ありがとう」
茜先輩は僕にお礼を言った。
「それでは僕も行ってきます」
僕はそういって競技前のアップに行った。
そして、念入りにアップをした後、僕は呼ばれてそこに行った。
僕の順番になると、僕はとても緊張した。
「Take your mark.」
「ピッ」
僕は音が鳴ってすぐに飛び込むことができた。
そして、今日は50メートルだったので、その短い間だけ全力で泳いだ。
「樋口 千尋 6位 32秒83」
僕は昨日より順位が上がったことがうれしかった。
そして観客席に戻ると、茜先輩が「千尋君、今日すごかったね」と言ってくれた。
そのあとも大会は続き、結果発表の時間になると、坂本先生がここに来た。
「茜、賞状もらうために今すぐ本部に来て!」
茜先輩は何もわからないまま坂本先生とともにその場を去った。
そして、茜先輩が帰ってくると、「さっき着いたのは最後だったけど、その種目の中でも3位だったから、賞状がもらえたよ」
「おめでとうございます」と僕は言った。
そして、部活で最後集まってから、僕は茜先輩にプールの裏側に連れてかれた。
「なんですか?」
僕はそういいながら何か心当たりがないかを考えていた。
「私、千尋君のことが好きです。もしよろしければ、付き合ってください!」
僕は茜先輩に告白されるとは思わなかった。
茜先輩は僕の方を見ていた。
そして、茜先輩の目には涙がにじんでいた。
僕は、茜先輩に返事をした。
「茜先輩なら大歓迎です。付き合いましょう」
僕がそういうと茜先輩はとても喜びながら僕を抱きしめた。
僕はバランスを崩しそうになったが、そこは何とか耐えた。
そして、上の方で茜先輩が泣いているように聞こえた。
茜先輩と5分ほど抱き合うと、僕は持っていたハンカチで茜先輩の涙を拭った。
しかし、茜先輩の背が高かったので、僕は手を上の方まで伸ばして茜先輩の涙を拭った。
そして、今日の帰りはもちろん二人で帰った。
家に帰ると、テスト最終日に遊ぶ約束をした。
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