4話 手付かずのダンジョン










アルス

年齢5

レベル24

職業→剣士






僕はダンジョンを進んで行く。


遭遇する魔物は弱い弱い魔物ばかり。


他のダンジョンも下層に降りる程、魔物が強くなっていくので、可怪しくはないのだが……。


また、あったよ。


僕は宝箱を開けて、中に入っていた下級ポーションを空間収納の指輪の中に入れた。


ダンジョンには宝箱が稀に見つかるのだが……このダンジョンは5分程歩けば宝箱を見つけることが出来る。更に魔鉱石や魔法石といった貴重な石があちらこちらに。最初は嬉しくて探しながら歩いていたのだが、簡単に見つかるくらい多すぎるので、移動する方向にあれば拾うようにした。


この宝のダンジョンを冒険者ギルドに報告すれば大騒ぎになるだろう。まあ、冒険者が大挙して押し寄せれば、一瞬で宝が無くなるだろうけどね。









ダンジョンには各階層毎にボス部屋が存在していて、ボス部屋の魔物を倒せば貴重なアイテムを手にすることが出来、新たにボス部屋の魔物が出現するまでの24時間以上は安全な場所になる。


10階層のボス部屋の中にいた10匹のオークを倒した僕はこの場所で休むことにした。


10階層のボスでC級の力の指輪か。下層に降りれば、もっと貴重なアイテムが手に入るんだよね。


僕はお金には困っていないのだが、宝箱を開けて中身を確認するドキドキする魅力からは逃れられなかった。20階層では何が出るのか。30階層なら……。

















アルス

年齢5

レベル39

職業→剣士




50階層はオーガか。中々強そうだけど、3匹なら楽勝だね。先手必勝~。


ボス部屋に入った僕はすぐに全力で走る。オーガが戦闘態勢に入る前に、僕は一番近くにいたオーガに斬りかかった。


僕の振り下ろした剣を太い右手で受けるオーガ。ザクリと僕の剣がオーガの太い右手を斬りつけたのだが、硬い骨に阻まれ、斬り落とすことが出来ない。オーガの左手の拳が僕の顔を狙っている。僕は剣から手を放し、空間収納の指輪の中から別の剣を取り出すと、オーガの左手の拳を低い態勢で回避すると同時に、オーガの横を通り抜けながら、剣でオーガの足を斬りつけた。


倒せなかったか。仕方ない、先に向こうを。


僕は止めを刺さずに、僕の正面から向かって来ているオーガの攻撃に備える。


左に飛ぶ? いや、無理か。なら……。


僕は手に持っていた剣をオーガに投げつける。


オーガはバランスを少し崩したが、それでも僕に向かって走って来て、拳で攻撃を。


僕は左へと飛び、すぐに空間収納の指輪の中から盾を取出し防御に徹する。


オーガは左に飛んだ僕に裏拳のように拳を振り回して来たのだが、無理な態勢だったので、力の乗っていない攻撃だった。それを盾で防いだ僕は盾をその場に捨て、走り出す。


オーガは3匹。一箇所に留まれば、すぐに囲まれてしまうだろう。






はぁ、はぁ、はぁ。今のレベルでは勝てないか。


予想外に苦戦している僕は無理せずに安全策をとることに。


アルス

年齢70

レベル104   

職業→剣士


僕は弱い弱いオーガ3匹を瞬殺し、この50階層のボス部屋で休むことにした。

















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