第28話 転職するかどうか本気で悩むソラ

21階層からの攻略は問題なく進めているが、30階層にある転移水晶に行くまでに魔力が底をつく為、攻略が止まってしまったソラは何か良い案がないか、ギルドに行って調べる事にした。


名前 :ソラ

職業 :魔法使い

レベル:23 → 27

称号:運命の女神デスティの加護


体力:380 → 460

魔力:450 → 530

力 :375 → 460

忍耐:350 → 430

敏捷:320 → 400

知力:430 → 510

運 :100


スキル:火魔法LV3・風魔法LV2・回復魔法LV2

    アイテムボックスLV3・鑑定LV2

    魔力回復速度上昇LV2・魔力最大値上昇LV4

    剣術LV5・身体強化LV4・気配察知LV2


スキルポイント:12


(転職する事を考えたらスキルポイントはある程度は残しておいた方がいいだろう。それに、今の所必要なのは魔力だけだ。最大値上昇とか回復速度に振ればまだまだ攻略はできるだろうけど、30階層までいけるかどうかはわからない。)


ソラは運命の女神デスティの加護により、他の冒険者よりもレベルが上がった時の能力値の上昇が倍程になっている。更にもらえるスキルポイントも3倍ある。


これはデスティの加護でソラの運の数値がこの世界で最高の100になっているからだ。


一般的な冒険者レベルで考えるとソラのレベルは46~50程ある。4人パーティなら十分『Fのダンジョン』を攻略できる能力値だった。


(転職しても、ダンジョンを攻略できるかはまだわからない。やっぱり仲間を増やさないとソロの限界か・・・)


ギルドについたソラは受付で転職に関する資料がないか尋ね、資料室で転職の事を調べていく。


「シリュウ達の言ってた通りだな。能力値が上がるのとスキルがもらえるのは魅力だな。だけど転職先の職業が多すぎるな。僕にあってる職業って何なのかな・・・」


資料を一通り確認したソラはギルドにシリュウ達がいるのを見付け声を掛ける。

「シリュウ!!おはよう。」

「おうソラじゃないか。どうしたんだ?今日は?」


「転職の資料を調べに来ててね。シリュウ達は?今からダンジョン行くの?」

「ああ。ソラに言われてあれから20階層近辺でレベル上げしながら魔物を倒してるんだ。前よりもスムーズに倒せるから稼げる金額は上がったが、ちょっと作業感がでてきてどうしようかって思ってる所だ。」


「そうなんだ。僕も丁度、行き詰ってて・・・よかったらみんな相談に乗ってくれない?」

「ああ。かまわないぜ。1時間くらいならな。」

「全然かまわないよ。ありがとう。」


そしてソラとシリュウ達は酒場でジュースを飲みながら話をする。

ソラはソロで21階層以降を攻略するが、30階層に行くまでに魔力が無くなるからこれ以上進む事ができない事を伝える。


「なるほどな。まあソロでやってるヤツなんか殆どいないからな。攻略を諦めて日々の稼ぎを優先するならソロでも大丈夫だけどソラはそうじゃないんだろ?」

「うん。『Fのダンジョン』を攻略したら高難度ダンジョンに挑みたいと思ってるよ。」


「なら仲間を増やすのが絶対いいな。仲間がいると攻略スピードは各段に上がるし、なによりより安全に魔物が倒せる。俺なんか接近戦しかできないぞ。ガントが魔物の攻撃を防いでくれて、モネが遠距離から魔法で攻撃してくれる。傷ついてもミュウが治してくれるから攻略できているって感じだ。」

「うむ。それぞれが役割を持って攻略するからな。」


「まあその分報酬は4分割だけどね~。」

「それでも別に生活には困ってない。」


「仲間か・・・・。みんなはどうやってパーティになったの?」

「俺達はみんな同じ村の出身なんだ。小さいころから一緒に居てな。4人で冒険者になって大成しようって出て来た感じだ。」


(同じ村出身か・・・。やっぱりそうだよな・・・僕もリクとウミとパーティ組んだし・・・。今別の仲間を見付けちゃうとウミが治ったらどうなるんだろう・・・。それを考えると仲間を作るのは・・・)


「なんか訳アリみたいだな・・・」

ソラはウミの事を話した・・・すると・・・


「そういう事か・・・。それはなかなか大変だな。ソラが悩むのもわかるわ。」

「ソラよ!それなら奴隷を買ってみるのはどうだ?奴隷を買ってパーティーを組んでる冒険者もけっこういるぞ。」


「奴隷?」

「ああ。借金を払えなくなって奴隷になった者、犯罪を犯して奴隷になった者、お金の為に売られた者の事だ。奴隷ならドロップアイテムの事でもめる事もないし、ウミちゃんが治った後でもどうとでもなるだろ?」


(なるほど奴隷か~。その考えはなかったな。)

「でもガント!奴隷って高いでしょ。」

「安い奴隷もいるだろ?」


「でも安かったら冒険者なんてできないんじゃないの?」

「それは・・・」


「まあまあ奴隷も選択肢の一つだ。ソラが気になるんなら一度見てみればいいじゃねぇか。」

「そうだね。シリュウもガントもモネもミュウもありがとう。」


「ああ。それでソラよ。ソラは何に転職したんだ?」

「・・・実はまだ転職してないんだ。」


「なんだ?てっきりすぐに転職したのかと思ったぜ。」

「僕もそのつもりだったんだけど、どの職業が良いのか迷っちゃって。」


「そうだな。俺の場合はすでにパーティを組んでたから必要な役割から選んだからあまり悩まなかったけど、ソロでやるなら悩むか・・・」

「そういう事。一度奴隷を見てから考えて見るよ。」


ソラはシリュウ達と別れてギルドで奴隷商を紹介してもらった。

(手持ちは4万リルある。これで買える奴隷がいれば・・・。でも・・・まあ見てから決めるか。買うって決めた訳じゃないしね。)


ソラはギルドで紹介された奴隷商へと足を運ぶのだった。


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