第22話 【リク】ギルドマスターに実力を見せつけるリク
帝都についたリクは高難度ダンジョンに挑む為に、ギルドに行き情報を得ようとしたが、中級ダンジョンをクリアしてない者には情報は教える事ができない。と言われ困っていたが、運よくギルドマスターが現れたのだった。
「おう!なんか面白い話じゃねぇか。詳しく教えてくれ。」
「ギルドマスター!?」
(ギルドマスターだって!?なんてタイミングだ。これは運がいいな。これは直接交渉するしかないな。)
リクはギルドマスターに向かい合う。
「おう。お前がレベル80になったっていう冒険者か。見た感じ強そうには見えないな。」
(威圧感がすごい・・・なんだこの筋肉。それに頭も光ってる・・・)
「リクと言います。レベル80なのは本当の事です。調べるなり試してくれるなり何してもいいですよ。俺はここにある高難度ダンジョンに挑戦したいんだ。なんとかならないか?・・・いやなんとかなりませんか?」
「そうだな。本当にお前がレベル80あるなら高難度ダンジョンへの挑戦ぐらい許可してやる事はできる。だがウソならわかってるだろうな!!」
「もちろんです!!」
リクは自信満々にギルドマスターに言った。
「よしわかった。じゃあ俺が試してやろう。俺はレベル70だ。お前の話が本当なら俺と戦っても問題ないだろ?」
(戦闘か~・・・まあこの人戦闘狂っぽいもんな。そしてレベル70か・・・。メチャクチャ強いじゃん!!。俺やれるかな・・・レベルは80だけど戦闘経験とか全然ないぞ・・・でも・・・)
「わかりました。お願いします。」
ギルドマスターとリクは地下の闘技場に降りていく。
「ここは訓練したり、模擬戦したりするのに使ってる闘技場だ。この時間ならあまり人がいないからちょうどいいな。」
「へぇ~。こんな所があるんですね。」
「ああ。高難度ダンジョンに挑む者もいれば、初心者ダンジョンに挑む者もいる。ギルドで剣術とかの講習もしてるからな。」
(なるほどな。たしかに初心者なら初めに講習とか受けといた方がいいよな。)
「武器は持ってるだろ?何使うんだ?」
「俺は剣を使います。」
リクは剣を取り出してギルドマスターに見せた。
「はぁ~?お前それ初心者用の剣じゃねぇか。そんなんで高難度ダンジョンに挑むとか死にに行くようなもんだぞ?」
「言ったでしょ。レベルは80でもなったばっかりだって。剣が初心者用でも力は最強の剣士ですから。」
「それなら問題ない・・・・のか?・・・わかった。まあ戦えばわかるな。」
ギルドマスターとリクの模擬戦が始まった。
戦闘が始まるとリクは剣を握り、ギルドマスターに向かって行く。
(先手必勝だ。経験は全然ないんだ。攻めて攻めて攻めて攻めまくるぜ。ギルドマスターはレベル65って言ってた。全力出しても大丈夫だろ。)
「早い!!」
ギルドマスターはリクの速さに驚くが冷静に対処した。
リクはギルドマスターの後ろにまわって剣を振り下ろすがギルドマスターに受け止められた。
「マジか!?」
(さすがギルドマスターって事か・・・まだまだ行くぜ。)
リクはギアを上げて、連続で剣を振るう。
(マジか!?コイツ本当にレベル80なのか!?剣は初心者用だがスピードといい剣術といい俺を驚かす時点で高レベルなのはわかるが、まだまだ経験は少ないな・・・だが、経験を積んだら俺ですら手も足も出ないかもな・・・だが、冒険者になりたてのヤツに負ける訳にはいかない。)
ギルドマスターは身体強化スキルを発動して、リクと互角にやり合う。レベル65まで上げた今までの経験を総動員してリクと互角だった。
ギルドマスターの剣術レベルは7、身体強化のレベルは5だった。
リクの剣術レベル10、身体強化レベル6に比べると落ちるが、今までの経験とギルドマスターとしてのプライドでわずかながらギルドマスターの方が優勢だった。
(マジで強いな。初めて全力を使ったけどそれでもこっちの方が分が悪いぞ。なんでだ?剣術レベルは10だから誰にも負けないはずだ。それに身体強化も・・・。あっ!!身体強化使うの忘れてた・・・)
リクは身体強化スキルを使わずにギルドマスターと戦っていた。
リクが身体強化スキルを使うと、リクの速度は更に上がった。
(何!?まだ上がるのか・・・ヤバい対処できない・・・)
レベル80、剣術レベル10、身体強化スキルレベル6のリクの動きにギルドマスターは全く対応できなかった。
勝負は一瞬だった。リクがギルドマスターの後ろにまわり込み首元に剣を突き付ける。
「参った!」
ギルドマスターが両手を上げて降参する。
(ふー。なんとか勝てたな。それにしても全力戦闘は楽しかった。又やりたいな・・・)
「それにしても・・・リクか・・・・すごいなお前レベル80っていうのもウソじゃないな。しかも剣術スキルレベルも高いし、身体強化スキルも持ってるな。」
「そうですね。レベルは秘密ですが持ってますよ。」
「だろうな。でないと俺が負ける訳ないしな・・・。よしリク!お前なら高難度ダンジョンも大丈夫だろ!俺が許可しよう。」
「本当ですか!?やったーーーー!」
「最後に一つだけ教えてくれ。リクの職業は何なんだ?俺は一応剣聖の職業についているんだ。俺よりも剣が強いリクの職業が単純に気になってな。」
「職業?普通に剣士だけど。」
「剣士~!?・・・まじか・・・」
リクの職業に驚くギルドマスターだった。
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