第15話 順調なダンジョン攻略だが・・・

ソラは翌日からも『Fのダンジョン』に向かった。


ダンジョンを攻略して早く高難度ダンジョンに向かう為に、

レベルを上げて高難度ダンジョンで戦う為に、

多くの魔物を倒して多くのドロップアイテムを得る為に、


目標を

1日2階層ずつ下に降りる事。

1日1レベルアップする事。

と定めて・・・


ソラの朝は早い。朝6時に起きて準備をしたら孤児院に向かう。

孤児院に向かうとウミがいる部屋に行き挨拶をした後に『Fのダンジョン』に向かう。食事の時間ももったいないので、ダンジョンに向かい途中に歩きながらパンを食べる。


ダンジョンに着くとひたすら魔物を見つけては剣で攻撃していく。

12階層、13階層の魔物でもソラは順調に魔物を狩って行った。


剣術スキルのレベルはそれ程高くない。だが、剣を使えば使う程動きは良くなっていた。


「スキルのレベルは変わらないけど昨日よりもスムーズに剣を振れてる気がするな。慣れもあるし剣術自体の目に見えない経験値みたいなのがあるのかな。そう考えると積極的に剣を使って戦った方がいいな。」


10階層から上はゴブリンやコボルト、オークの上位種も出て来た。

ゴブリンソルジャー、コボルトリーダー、ハイオークなど単純にそれぞれの魔物が強くなった感じだ。


しかし、魔物と同じようにソラも順調に1日1レベルアップしており、一撃で倒せないものの、剣と回復魔法でどんどん『Fのダンジョン』を攻略していった。


14階層、15階層、16階層、17階層、18階層、19階層、20階層と一日も休まず5日間で20階層まで到達する事が出来た。


「おりゃ!おりゃ!おりゃー!!!」

ソラは目の前のキラーアントを剣で叩き切った。


「ふー。疲れた。アント系はあまり強くないけど数が多いのが問題だな。なにげに気持ち悪いし・・・」


今日の目標である20階層に到達したので、ソラは周辺を動きながら魔物を狩ってレベル上げをしていた。


「ん?あれはゴブリンメイジか。アイツは剣と相性が悪い。」

ソラは火魔法のファイヤーアローをゴブリンメイジに放つ。魔法を受けたゴブリンメイジは魔石と杖をドロップして消えて行った。


「ゴブリンメイジは魔法を使ってくるから、魔法を使ってサクッと倒すのが効率的だな。」


この5日間でソラは冒険者という職業に大分と慣れてきた。魔物の性質を見て相性の良い攻撃方法でサクッと倒す。魔法を使う魔物には魔法を。動きが早い魔物は魔法で牽制して剣で攻撃を。動きが遅い魔物は先手必勝で剣で攻撃をしていく。


「よし。今日はこれぐらいで帰るか。一応目標にしてた20階層に到達したから明日は1日休みにして20階層からの魔物の情報を頭に入れるのと、武器を新調しないとな。」


ソラは初心者用に買った鉄の剣を毎日毎日振っていたので剣はすでにボロボロだった。じょじょに切れ味が悪くなっている事には気づいていたが、昔からの貧乏性があり、切れなくても叩きつければ魔物を倒す事ができる為そのまま使っていたのだ。


「20階層からは魔物も更に強くなるだろうし、鉄の剣じゃ明日にでも折れてしまいそうだ・・・」


ソラはダンジョン攻略を終えて、ギルドで魔石とドロップアイテムを売却して宿屋に戻って行った。


名前 :ソラ

職業 :魔法使い

レベル:12 → 17

称号:運命の女神デスティの加護


体力:180 → 280

魔力:250 → 350

力 :125 → 250

忍耐:168 → 250

敏捷:120 → 220

知力:240 → 330

運 :100


スキル:火魔法LV3・風魔法LV1(NEW!)・回復魔法LV2

    アイテムボックスLV3・鑑定LV2

    魔力回復速度上昇LV2・魔力最大値上昇LV3

    剣術LV4(NEW!)・身体強化LV3

    気配察知LV2(NEW!)


スキルポイント:5


『Fのダンジョン』を攻略しながらレベルアップとともに必要なスキルを取得して行ったソラ。


剣術をまだまだ伸ばしたいと思って、剣術はレベルを4にまで上げた。ゴブリンメイジが風魔法を使ってるのを見て、風魔法は敵に気付かれにくいと思って取得し、より早く魔物を見つける為に気配察知のスキルも取得した。


ステータスは剣術メインに戦い始めてから更に上昇値が上がったようだ。ソラはソロでダンジョンに潜っているので他の冒険者の強さを知らないが、一般的にはレベル17の平均ステータスは170前後である。


それからするとソラはレベル25の冒険者と遜色ないステータスを持っている事になる。これは運命神デスティの加護のおかげである。


『気配察知』

レベル1・・・周囲5メートルの人の気配がわかる。

レベル2・・・周囲10メートルの人の気配がわかる。

レベル3・・・周囲15メートルの人の気配がわかる。

レベル4・・・周囲20メートルの人の気配がわかる。

レベル5・・・周囲25メートルの人の気配がわかる。

レベル6・・・周囲30メートルの人の気配がわかる。

レベル7・・・周囲40メートルの人の気配がわかる。

レベル8・・・周囲50メートルの人の気配がわかる。

レベル9・・・周囲60メートルの人の気配がわかる。

レベル10・・・周囲100メートルの人の気配がわかる。


レベルが上がると察知できる範囲が広がるようになっていた。このスキルを取得してから魔物を探すのが楽になった。


(とりあえず順調に攻略できているって信じよう。やっぱり『Fのダンジョン』じゃナンデモナオールはドロップしないみたいだ。少しでもドロップする確率があるのなら攻略にも身が入るんだけど・・・。焦るよ・・・)


「そろそろリクは帝国に着いたかな?」


ソラは旅立ったリクの事を考えていた。リクがいれば、もしかしたら今頃『Fのダンジョン』は攻略済みになっていたかもしれない。そんな事をソラは考えていた・・・




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