第14話 ソロでのダンジョン攻略開始

『Fのダンジョン』に向かったソラは転移水晶に触って10階層に来た。


「よし。慎重に進むぞ。」


ソラは周りをキョロキョロと気にしながらゆっくりとダンジョン内を進んでいく。


「やっぱり1人だと不安だな。リクといた時はリクが前を担当してくれてたからついていくだけだったし、魔物もリクが見つけてくれたヤツを僕が魔法を使って倒してたから楽だったな。」


ダンジョンを進んでいると、前から足音が聞こえた。

「ん!?魔物か」


現れたのはオークだった。

「オークか・・・ちょっと剣で戦うのはやっぱり怖いな。」


ソラは火魔法でオークを攻撃した。火魔法を受けたオークは魔石と肉?を残して消えていった。


「ふー。魔力の事も考えながら進まないといけないな。リクが居た時は魔力がなくなりそうだったらリクが魔物を倒してくれたから気にせず魔法使いまくってたもんな。今考えると僕ってリクにかなり助けられてたんだな・・・」


ソラはオークの魔石と肉を回収してダンジョンを進んでいく。


道中で出てくるオークやトレントには火魔法で攻撃し、剣で倒せそうなゾンビやスライムなどの動きの遅い魔物は剣で攻撃していった。


「ふ~。ちょっと休憩するか。」


剣の扱いが慣れてきたのでソラは休憩する事にした。

「それにしても魔物がどこにいるかわからないのはけっこう気を張るよな~。気配察知のスキルとか必須じゃないのか。でもスキルポイントもそんなにホイホイ貯まるわけじゃないしあれこれスキルをとっちゃうと器用貧乏になって何もできなくなる可能性もあるし・・・」


ソラは休憩しながら今後の事を考えていた。


「仲間を増やす。っていうのも方法の一つだよな~。僕は基本後衛の魔法職だからリクみたいな前衛か。気配察知とかできる人とかがいると攻略も楽にできるんだろうなー・・・」


しばらく休憩したソラはダンジョン攻略を再開した。


休憩後は魔力を温存しながらなるべく剣を使って魔物を倒して行く。

魔物に近づいて剣を振るう為、ソラも魔物の攻撃を受け身体に傷を受けるようになった。


だが、火魔法を使って魔物を倒すよりも、剣を使って魔物を倒し傷を回復魔法を使って治す方が、魔力の減りは遅いので、いつもより長時間ダンジョンを探索する事ができた。


10階層の魔物を剣でスムーズに倒せるようになったぐらいでソラは今日のダンジョン攻略を終えた。


ダンジョンから出たソラはその足でギルドに向かう。

倒した魔物の魔石とドロップアイテムを売却する為だ。


ギルドに入ったソラは受付に魔石とドロップアイテムを渡す。

「今日お分の魔石とドロップアイテムです。売却お願いします。」

「はいよ。あれ?今日はリク君はどうしたんだい?」


「え~と・・・リクは・・・」

「ん?もしかしてリク君の身に何かあったのかい?」

「いえそうじゃないんんです。実は・・・」


ソラはギルドの人にリクが高難度ダンジョンに挑戦する為に帝国に行った事を伝えた。


「そうなんだね。じゃあソラ君はソロでダンジョンに行ってたのかい?」

「はい。あまり深くは潜れないので10階層で魔物を狩ってました。」


「それにしてもソラ君は運がいいんだね。今日もドロップアイテムが大量にあるし。」

「そうですか?」


「そうだよ。普通はこんなにドロップアイテムを持ってこれないよ。せいぜいこれの5分の1ぐらいだよ。」

「5分の1!?そんなに少ないんですか?」


「もちろんだよ。だいたい10体倒したら1個ドロップアイテムがあるぐらいだよ。それにくらべてソラ君は2体に1個はドロップアイテムがあるように思うからね。」

「ははは。まあ運の数値が高いからだと思います。」


「それも才能だよ。はい。これ今日の売却金額だよ。」

「こんなに!?」


「いつもより量も多いね。」

(そっか。いつもはリクと分けてたからだ。)


ソラはギルドを出ると宿屋に向かっていった。

宿屋に入り、部屋に入るとベットに腰かける。


「は~。疲れたーーーー!!!」


(ソロは大変って言う事がわかったよ。これからやっていけるかな・・・。いやいやリクだって帝国に行って頑張ってるはずだ。まあまだ帝国にはついてないだろうけど

・・・道中大丈夫かな?野宿とか・・・)


ソラは今日帝国に向かったリクの事を考えていた。

(早くリクに追い付かないとな。今日のギルドでの話だと僕の運の高さが魔物がドロップアイテムを落とす確率に影響してるみたいだし、リクだけじゃなかなかドロップアイテムも入手できないはずだ。リクと一緒に高難度ダンジョンを攻略する為にも明日からまたがんばろ!!)


「あっ!!ステータスを確認しなきゃ。」


名前 :ソラ

職業 :魔法使い

レベル:12

称号:運命の女神デスティの加護


体力:180

魔力:250

力 :125

忍耐:168

敏捷:120

知力:240

運 :100


スキル:火魔法LV3・アイテムボックスLV2・鑑定LV2・回復魔法LV2

    魔力回復速度上昇LV2・魔力最大値上昇LV3

    剣術LV2・身体強化LV2


スキルポイント:7


「おー!!!レベルが2も上がってるぞ。やっぱりソロだと経験値効率がいいな。苦労した分成果もバッチリって感じだな。それを考えると仲間を増やすのはしばらく無しだな。ドロップアイテムと魔石を売却したらお金もけっこう貯まるし、装備品とかアイテムにお金を使ってダンジョン攻略をうまくできるようにしていけばソロでもなんとかなるよな。うん。大丈夫だ。」


ステータスを眺め、気配察知を取るかどうか悩んだが、今日のダンジョン攻略の感じではスキルを新たに取らなくても大丈夫だと思い、スキルポイントは温存する事にした。



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