第6話 遊戯神フリーダの加護
ソラがデスティから加護を貰っていた時、リクもフリーダから加護を貰っていた。
「リク君。先ほども言ったが君には私、遊戯神フリーダの加護を授けようと思う。」
「ありがとうございます。ただ、俺には加護っていうのがどういうモノなのか、いまいちよくわかっていません。」
「加護を与える事がめったにないから知らないのが当然だから気にしなくていいよ。そうだね。じゃあまずは加護について説明しようか。」
「はい。お願いします。」
「簡単に言うと加護っていうのはスキルとは違う特別な力だよ。そうだね~。例えばリク君が強くなりたい!って願えば強くなれるし、女性からモテたい!って願えば女性からモテるようになるし、魔法を使いたい!って願えば魔法が使えるようになるよ。」
「本当ですか!?それはすごいですね。」
「まあ僕の加護は特殊だからね。」
「神様によって加護の種類が違うんですか?」
「そうだね。基本的にはそれぞれが得意としている所が加護となって現れるって感じかな?」
「得意な所??フリーダ様の加護は特殊って言ってましたがそれはどういう事なんですか?」
「まあ隠す事でもないから伝えるけど、僕の加護は遊戯の心っていう加護でね。簡単に言えば加護を使って僕を楽します事。これが絶対条件になる。まあ条件はそれだけじゃないんだけどね。まあ僕が楽しめる為に希望の加護を与える。って感じかな。」
「そうなんですね。今回の場合はどうなるんでしょうか?」
「そうだね。ウミちゃんを救いたいからナンデモナオールを入手したい!って事だよね。」
「はい。」
「なら強くなる。っていうのが一番じゃないかな?魔物を倒さないとそもそもアイテムはドロップしない。強い魔物を倒した方が、ナンデモナオールがドロップする確率は高い。そう考えると強くなる加護が一番合うと思うよ。」
「たしかにそうですね。強くなるっていうのは具体的にどれぐらい強くなるんでしょうか?」
「強さのランクは選べるけど、世界最強の加護が一番いいんじゃない?」
「世界最強?ですか?」
「そうだよ。中途半端な強さじゃ僕は全然おもしろくないんだ。やっぱり最強の力で魔物を倒してダンジョンを攻略したり、女性を侍らしてハーレムを作ったり、気に入らない冒険者を叩きのめしたり、気に入った女性がいればどんな女性でも最強の力で自分のモノにしたりとかね。」
「いまいちピンとこないですね。」
「難しく考えなくていいよ。そういえばリク君はウミちゃんの事が好きなのかな?例えばリク君はウミちゃんを呪いから解きたい。でもソラ君もウミちゃんの事を助けたい。ウミちゃんを助けたのがソラ君だったら。助けた事によってウミちゃんとソラ君が付き合いだして結婚したら。リク君は納得できるかい?」
「もちろん!ウミの呪いが解けるなら!」
「それは本当かい?」
「それは・・・」
「人はよく綺麗事を並べたり、遠慮する事がある。それが悪いとは言わないけど僕は嫌いなんだ。遠慮なんかせず思いのままに生きてほしいんだよ。それってとてもすばらしいと思わないかい?」
「そうですね。そうできれば理想ですね。」
「そうだろう。リク君がウミちゃんを助けて、ウミちゃんと結ばれる。その為の力は僕が授ける。これってどちらにとってもWin-Winだと思わないかい?」
「そうですね。たしかにその通りです。」
「よし!!契約成立だ!じゃあリク君には最強になる加護を授けよう。」
「えっ・・・ちょっと待ってください!!その前に制限の事を教えてください。」
(チッ!!覚えていたか・・・)
「制限だね。簡単だよ。今回の最強になる僕の加護だけど、期限が決まってるんだ。期限はウミちゃんの呪いが解けるまでだよ。ウミちゃんの呪いがとけたら僕の加護も無くなるって感じだよ。簡単でしょ。」
「それだけですか?」
「そうそれだけだよ。簡単でしょ。」
「なら問題ないか・・・」
(リク君には期待してるよ。精々僕を楽しませてよね。その力でウミちゃんを助けるのも一つだけど、僕が期待してるのは、ウミちゃんの呪いが解けなかったらリク君はこの世界で最強で居続ける事ができるから、ウミちゃんを助けない選択をする事なんだけどね。最強の力を実感したら、リク君も失うのが惜しくなって、助けない選択肢が出てくるよね。あ~楽しみだよ。)
「じゃあ早速僕の加護を与えよう。リク君はたしか剣士の職業を選んでいたよね?」
「はい。ギルドで剣に適正があるって言われたので剣士を選びました。」
「じゃあ一度自分のステータスを確認してくれるかい?」
リクは自分のステータスを確認した。
名前 :リク
職業 :剣士
レベル:1
体力:35
魔力:10
力 :20
忍耐:20
敏捷:15
知力:10
運 :30
スキル:剣術LV1
スキルポイント:0
「確認したかい?じゃあ僕の加護を与えるよ。はい!これでリク君は『最強の剣士』になったよ。確認してみて!」
リクは再度、自分のステータスを確認した。すると
名前 :リク
職業 :剣士
レベル:80
称号:遊戯神の加護(人類最強の加護)
体力:850
魔力:200
力 :900
忍耐:800
敏捷:700
知力:200
運 :30
スキル:剣術LV10、身体強化LV6、魔法剣LV2、風魔法LV1
スキルポイント:0
リクは自分のステータスを見て、能力が大幅に上がってるのを確認した。
「すげぇ!!!まじか・・・」
「確認できたかな?」
「はい。ステータスが上がって、なんか身体がすごく軽くなった気がします。今なら何でもできる気がします。」
「うん。ちゃんと僕を楽しませてよ。それと、加護の事は誰にも言ってはいけないよ。言うと加護はなくなるからね。」
「大丈夫です。ありがとうございます。」
(まあこの世界の最強よりもレベルは高くしたから大丈夫だよね。スキルは勝手に振ったけど、何も言われなかったからよかった。バランスよく色々スキル取られると何でも自分でできちゃうからね。やっぱり剣士特化にして他の事をできないようにしておかないと後々、僕が誘導しづらいもんね。)
加護を授けられたリクはフリーダとともに、元いた場所へと戻って行ったのだった。
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