第4話 神様から加護を頂けるようです。

女神デスティから伝えられたのは2年以内にウミを治さないとウミは一生元に戻らない。という事だった。


「デスティ様!!どういう事でしょうか?」

「ヤミラの呪いは見た目ではわからないけどちょっとずつ進行していくの。ウミちゃんはこれからどんどん呪いが進行していくわ。見た目には全くわからないけどね。それで2年経つと、ナンデモナオールを使っても呪いは治らなくなるわ。」

「そんな!?ちなみに2年以内にナンデモナオールを入手する事はできるのでしょうか?」

「ごめんなさい。あまり下界の事を覗いてる訳じゃないからよくわからないの・・・」

「そうですか・・・」

「でも確率は非常に低いとは思う・・・」


リクとソラは3度絶望に落とされた・・・


「デスティよ。リク君とソラ君に加護を与えるのはどうだろうか?元はといえばヤミラの撒いた種だ。私達にも責任がある。呪いを解いてやる事はできないが加護なら与える事ができるだろう。そうすればナンデモナオールの入手の確率も大きく上がるんじゃないか?」

「お兄様ナイスアイデアです。そうですね。加護を与えましょう。そうすればウミさんもきっと治す事が出来ます。」


「加護?ですか?」

「ああ。わかりやすく言えばスキルとは違う『特別な力』かな。」

「それがあればナンデモナオールを手に入れる事ができるんですか?」

「それはわからないけど、無いよりはあった方が入手はしやすくなるだろうね。」


「わかりました。ナンデモナオールを手に入れてウミを治す為なら何でもします!神様!よろしくお願いします。」

「俺も俺も!!特別な力ってヤツお願いします。」

ソラとリクは加護を貰う為にフリーダとデスティの二人の神に頭を下げた。


「わかった。では2人には特別に我々の加護を授けよう。だが、これだけは絶対に守ってくれ。加護っていうのは誰にでも授けれるモノではない。スキルとは違う特別な力だからね。だから私達が加護を与えたという事は今後誰にも話さない事。もちろんどんな特別な力を授かったとかも禁止だ。だから二人の間に関しても加護に関する話はしてはいけないよ。これが守れないなら加護の話は無しだ。どうする?」


「わかりました。誰にも言いませんし、リクにも話しません。」

「俺も!!ソラにも秘密にするぜ!」


「わかった。なら二人に加護を授けよう。どうしようかな。そうだな。僕がリク君に加護を授けよう。デスティはソラ君に加護を授けてくれるかい?」

「了解ですわ。」


ソラはデスティに付いていく。デスティはここに現れた時のよう空間に渦を作り出した。

「じゃあソラ君あっちで加護について話そっか。」

「わかりました。よろしくお願いします。」

「ではお兄様、加護を授けたらこちらに戻ってきますので。」

「わかった。僕達も行こうか。」


フリーダも空間に渦を作り出して、リクとともに渦の先に消えていく。


デスティとリクは周囲に何もない白い空間に居た。

「それではリクさん。あなたには運命の女神デスティの加護を授ける事にします。」

「デスティ様!ありがとうございます。ちなみにデスティ様の加護を頂くとどういった事ができるようになるのでしょうか?」

「そうね。その辺りの事を説明しておかないといけないわね。」

「はい。」


「私の加護はずばり『運が良くなる』事です。」

「運がよくなる・・・ですか??」

ソラは運がよくなるとどうなるのか全くわからなかった。


「何ですかその眼は!??私の加護はけっこう当たりなんですよ!!!」

「そうなんですか??・・・いまいちピンとこなくて・・・」


「まず運の数値の事を知っていますか?」

「はい。今日冒険者登録をしてステータスを確認しました。」

「よろしい。その時に運のステータスは確認しましたか?」

「はい。でも運の数値があったってだけでどれぐらいだったかは覚えていません。」

「そうですか。では今、ステータスを確認してみてください。」

「わかりました。」


デスティに言われ、ソラは自分のステータスを確認した。ちなみに冒険者に登録すると自分のステータスが見れるようになる。もちろん『自分の』ステータスだけだ。他人のステータスを見る事はできない。


名前 :ソラ

職業 :魔法使い

レベル:1


体力:20

魔力:30

力 :10

忍耐:13

敏捷:12

知力:20

運 :10


スキル:火魔法LV1


スキルポイント:0


僕は改めて自分のステータスを確認して、冒険者ギルドで言われた事を思い出していた。


体力は動く度に減っていく。HPとかスタミナともいうらしい。ちなみにこの数値が0になると死ぬみたいだ。


魔力は魔法を使う時に必要な数値だ。MPとも言うらしい。火魔法LV1でファイヤーボールを使う事ができる。ちなみにファイヤーボールの魔力消費は1だ。魔力が30なら30回使えるという事だ。


力は物理的な攻撃力だ。力が強いと素手で岩を割ったり魔物を素手で破壊する事もできるらしい。もちろん剣などの武器を使う場合も力が強い方が攻撃力は強くなる。


忍耐は防御力だ。この数値が高いと攻撃を受けても体力が減らないらしい。


敏捷はスピードだ。数値が高いほど早い動きができる。


知力は頭の良さだ。知力が上がれば魔法の威力が上がるらしい。なんで威力が上がるのかは聞いたが忘れてしまった。


運は数値が高い程、運がよくなるらしい。運がよくなれば良い事が起こるらしい。


ちなみに運以外の数値はレベルが上がるとともに上昇するらしい。上昇の数値は職業事に違うみたいだ。


「ステータスを確認しました。運の数値は10です。」

「低っ!?!?!?」


デスティに運の数値を伝えると低すぎて引かれてしまった。







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