レベル28

 「みんな、持ち場を離れないでっ。」


副官が懸命に部下の混乱を収めようとするが耳を貸す者は誰もいなかった。

それを見た燐が語りかけるように叫ぶ。


「俺たち管理されるために生きてるわけじゃないし、

 効率を求めて生きているわけでもない。

 俺たちが生きるのは広大な大地の上だ。

 俺たちに必要なのは管理ではなく、愛と信頼だ。

 そうだろ、みんなっ」


燐の叫びに、逃げ惑っていた兵士たちが足を止めて聞き入る。

しだいに同意を得る声が増えてゆくのがわかった。


「黙らないかっ。」


副官が燐に銃を向けると、滝が手をはたいて叩き落す。


「もうおしまいだ。

 一度流れ始めた人の動きは誰にも止められない。

 さあ行こう燐。

 俺たちの故郷へ。」


「おうっ。

 照、滝、みんな、

 外の世界へかっ飛ばすんだっ。」


「おおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」


◆              ▲                     〇


こうして人類は再び大地へと帰っていった。

果たして人類はやはり同じ過ちを繰り返すのだろうか?

それは誰にもわからないことである。


未来は未知数であり無限大だからだ。


だが忘れてはならない。

この革命の裏に青年たちの魂の叫びがあったことを。

そして、

人の世を動かすのは血の通った熱き想いだということを。


未来へつづく

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陰謀のボーズシティ @GolderFenix69

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