レベル22

 処刑当日の朝。

燐たちは作戦指令センターに集合する。


「みんな、今までよくがんばってくれた。

 いよいよ大規模反撃作戦ダイヤモンドアタックを開始する。

 それでは各自所定の位置に付いてくれっ」


豹竜の号令に燐と滝がきょとんとする。


「所定の位置?なんだそりゃ?」


「ふふっ、あなたたちには教えてなかったわね。

 心配しなくてもすぐにわかるわよ。」


女副官の豊代舘とよたち 穂月ほづきがいたずらっぽい笑みを向ける。


一方、ローズキャッスルではテロリストの動向を探るべく

監視活動が続けられていた。


「薇雪様、竜京地区にて地殻の異常な波形を捉えました。」


「くっくっく、ついに尻尾を出したようだな。

 まさか私が指をくわえて大人しく待ってるとでも思ったか?

 これより出撃する。

 手柄が欲しい者は付いて来い。」


「薇雪様、まさかあれを出すつもりでは?」


「ちょうどいいテストになりそうだ。

 ちょうどいい、な・・・くっくっく」


その地下基地では確かに激しい揺れが起きていた。


「1番から69番までの全ロックを解放します。」


「解放完了。

 つづいてメインゲートを解放します。」


「メインゲート解放完了。

 軌道進路に異常なし。浮上できます。」


「よし、浮上を許可する!!」


「これより浮上を開始します」


司令官とオペレーターの掛け声と共に床がガクンと揺れて、

燐と滝はエレベーターの浮揚感を感じる。


「床が動いてる?まさか上がってんのか?」


「信じられないことだが、それしか考えられん」


「さあ、もうすぐで地上に出るわよ。

 あなたたちには特別な任務が用意されてるの、付いてきてちょうだい」


穂月が燐たちをハンガーに連れてゆく。

そこには攻撃ヘリや戦闘機、戦車などが置かれていた。

その中でも一際異彩を放つ兵器の前に立たされる。


「な、なんだこりゃ、人型ロボット!?」


「まさか、こんなものが実在してたとは・・・」


「あなたたちの戦闘データを調べてみたところ、

 特に燐の神霊エネルギーとのシンクロ率は目を見張るものがあるわ。

 きっと燐ならこの機体を扱えるはずよ。

 滝も一緒に乗ってサポートしてあげてね。」


「ま、マジか!?こんなの聞いてねーぞ?」


「夢がかなったじゃないか、燐。

 バイクではないがこっちのほうが数倍エキサイトできそうだ。」


「そうか、

 もうエコポイントに縛られなくてもいいんだ。

 やったぜ、やっほーい!!」


そのとき、警報が鳴り響く。


「敵襲だっ」


レベル23につづく

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