設定・登場人物

■設定

年代設定は2020年代中頃。


主人公たちは政府の秘密組織に所属するエージェント。暗殺や情報収集、護衛などの任務を行っている。有事の際には、治安維持・回復のためにありとあらゆる行動が許される、といったように権限自体はかなり強い。



◆ITIS

統合戦術思考系。

母艦のスマートブリック、スマートウオッチとスマートグラス / スマートコンタクトレンズから構成されるスマートデバイス群。


基本的には、チーム内で共有した情報をスマートグラスやスマートコンタクトレンズにHUDのように表示するような装備。


ネットワークに接続し、高度な演算処理が可能。オフライン状態でも同時代の最高スペックのスマートフォンよりも高い処理能力がある。



・戦術装備

照準器の前や後ろにマウントする支援装備。

チームメンバーの観測データや、各種センサー装備の情報を入力して、対象を壁越しに認識したり、対象をマークして味方と共有したりできる。また、簡易的な弾道計算なども可能。

ロープロファイルとハイプロファイルが存在し、ハイプロファイルはスマートブリックやスマートフォンと接続し、未来予知に近い弾道予測および目標の移動予測も可能。


市販のスマートフォンに、ITISアプリをインストールすることで戦術デバイス化できる。



SFジャンルに合わせるために、捻じ込まれたハイテク装備。





■登場人物


○渋谷チーム

◆三日月彩乃 / ミカゲアヤノ

23歳(実戦経験は12歳の頃から)、身長171cm、体重自称58kg(実際には63kg)。誕生日は2月25日。

イメージカラーは緑。

ウルフカットの黒髪にオリーブカラーのインナーとメッシュ。変装用のセミロング、ピンクカラーのウィッグを被ることもある。

スタイルが良い。


下着を入浴、起床、外出のタイミングで替えるタイプ。

喫煙者で、チェリー風味の手巻き煙草。朝起きたら、せっせと一日分(20本)を作る他人から見たら時間の無駄な日課がある。

ギター、ベース、ヴァイオリンがそれなりに弾ける。事務所にあるギターやベースは彩乃が買うだけ買った物。


神に愛されているとまで称される幸運の持ち主。


6歳のとき、航空機事故で家族を亡くしている。この事故は乗客乗員全員が死亡するという墜落事故だった。(生存者はいないということになっているが)彼女は軽い打撲と軽い火傷という事故の状況からして在り得ないほどの軽傷で済んでいる。




◆藤パトリシア / フジパトリシア

16歳、身長157cm、体重64kg(義肢を含む)。誕生日は12月24日。

金髪で長めに伸ばしている。

普段は「高校」の制服を着ている。黒セーラーが好み。タイツ、ニーハイ+ガーターベルト、薄手の手袋(インナーグローブの類)、夏にはアームカバーといった顔以外の肌を見せない服装が多い。

イメージカラーは赤。


「学校」を卒業したばかりの新人。トップクラスの成績で「学校」を卒業するなど優秀だが、初めての殺人に予想外のショックを受け、精神的に疲労してしまう。以降、吐き癖がつきつつある。


牛乳とニシンの缶詰、甘いものが好き。基本的に菜食(とはいえ、卵や乳製品は普通に食べるし、缶詰の魚や寿司も食べる。しかし、調理済みのハンバーグ以外の肉類は見るのも苦手。同様に、魚を捌くのも見られない)


アルトサックスが一応吹ける。

メトロノームや振り子のおもちゃを集めるのが半分趣味。


作戦時は、制服や私服の上からプレートキャリアを装備。また、プレキャリの面ファスナー部にはネズミのパッチと「freedom isn't free」と書かれたパッチを逆さに貼っている。


8歳の頃、殺人・強盗事件に巻き込まれ、両親は殺され、自身も殺される寸前で救出された過去がある。そのときに負った傷が原因で両手両足を喪失し、「組織」の先進技術によって機械化手術を受け、いくつかの臓器と両手足が人工物で置き換えられた。




◆猫澄侑加 / ネコズミユウカ

19歳、身長149cm、体重48kg。誕生日は7月25日。

ミルクティーブラウンの髪色。胸が大きい。

イメージカラーは青。青いトラックジャケットを3シーズン着ている。ロングスカートのコーディネートが多い。


それなりに鍛えており、小柄ながらフィジカルは強い部類。


作戦時にはカメラ女子系の偽装をすることが多い。

ギターも弾ける。有名なリフは、有名なフレーズの部分だけ一通り弾けるが、通しではあまり。

スマホゲームの廃課金勢。


自称生粋の殺人者、チームメンバー内では唯一の悪人。人を殺すことにためらいはないが、快楽を感じているわけでもない。

2021年頃からソロの暗殺者として実戦参加。2022年後半に渋谷チーム入り。


母親が彼女の出産時に死亡しており、本人はこれを最初の殺人と見做している。

9歳の頃、父親を殺害。その後、親類に引き取られるもなじめずにいたところ、立てこもり事件に巻き込まれる。その際、犯人の猟銃を奪い親類諸共殺害。表向きは強盗殺人で一家死亡、犯人は警察の包囲から逃れられないと判断し自殺したことになっている。その後、「組織」に拾われた。




◆石森莉瀬 / イシモリリセ

20歳、身長166cm、体重57kg。誕生日は8月5日。

イメージカラーは黄色。


異動でチームにやってきた人員。問題を起こして、その責任で異動になった。元々は介入部隊の所属。


4歳の頃、父親が事故で亡くなり、精神的ショックから母親は精神を病み、彼女へ虐待をするようになる。莉瀬が6歳の頃、母親が失踪。保護されるまでの一ヶ月ほどの間、家から出ることなく母親を待ち続けた。わずかな食料と水道、調味料で生き長らえ、衰弱した状態で発見された。

「組織」の中では割とよくいる孤児や被虐待児。

過去の体験から見捨てられることや放置されることに忌避感がある。




◆蜂須賀凪子 / ハチスカナギコ

30歳、身長163cm。誕生日は10月17日。

一階部分のコーヒーショップの店員。情報部所属。


元警察。セクハラを受けていてその告発で偉い人を飛ばしたまではよかったが、その偉い人が仕事面ではとんでもなく有能かつ人脈が広かったことで、業務に不都合が出てしまった過去がある。

元警察なので柔道などの格闘技が少しできる。ほぼ普通の人、と思いきや無自覚の魔性で、あちこちに協力者がいる。





○協力者、その他味方

◆塞城光莉 / サイジョウヒカリ

15歳、身長162cm。

パトリシアと比較しても細身の少女。

暴力団「両道聖会」の急逝した会長の孫娘。両親は他界している。


騒動後は、KGロジスティクスという倉庫・運輸系会社の代表となり、「組織」の下につくことになる。

パトリシアとは事件後も連絡を取り合い、友人となっている。しかし、本人はパトリシアに対し友情以上の感情を抱いている様子。


戦闘で負傷し、下半身に障害が残る。

同時多発テロ時には、下半身用の試作エクソスケルトンを装着し、参戦。チームが大きな被害を受ける中、敵部隊を巻き込み自爆する。




◆有坂

「両道聖会」の元理事長。

30代後半の男。

騒動後はKGロジスティクス社に就職し、事実上のナンバー2の立ち位置となっている。


同時多発テロ時、光莉が爆弾を準備するまでの時間稼ぎを行い、光莉と運命をともにする。




◆鈴江葵 / スズエアオイ

19歳。

情報部のエージェントで、帝都大学で学生を装って潜入調査中だった。

味方エージェントの裏切りにあい、要監視サークルに捕まり、非合法な会員制バー「ヘルズゲート」に監禁されていた。

拷問を受け、心身共に大きな傷を負った。再起不能と判断され、現場で安楽死させられることとなる。


パトリシアとは「学校」時代にルームメイトだった時期があり、パトリシアのことを可愛がっていた。





○敵

◆鞠乃 / マリノ

彩乃の双子の妹。

テロ組織の主導者。

普段は仮面やガスマスクなどで顔を隠しており、その素顔を知る者はほとんどいない。首から下の半身に酷い火傷痕が残っている。

姉と同じく強運の持ち主。

鞠乃自身が戦うことは滅多にないが、高い身体能力と格闘技能をもっている。


彩乃と同じく航空機事故で生存し、「組織」に拾われる。情報部の関連部署で教育を受けるが、任務中に脱走。その後、紛争地域を渡り歩き、敵味方関係なく支援や武力介入している。




◆鞠乃の組織

鞠乃をリーダーにしたテロの実行や支援を行う組織。表向きは傭兵に近い小規模民間警備会社として活動している。

正式名称は「PSC / パルジファル・セキュリティ・コントラクツ」だが、組織を知る者は部隊章がサソリであることから「スコルピウス」などサソリを意味する単語で呼んでいる。




◆大鷹 / オオタカ

鞠乃の側近で、彼女の素顔を知る数少ない人物。

幼少期に、両親の都合でアメリカへ移住。軍に入隊し、中東での戦闘に参加。その後、渡仏し外人部隊に入隊する。7年前に秘密作戦に従事している際に鞠乃率いる武装集団と戦い、部隊は壊滅。鞠乃にスカウトされた。




◆ヴォドニク

本名はレオニード・アポストル

「組織」のエージェントを狙う殺し屋。鞠乃の側近である大鷹と面識があり、その伝手でエージェント狩りの依頼を受けた。

高性能の防弾防爆スーツに身を包み、パトリシアを追い詰めるも、バンにはねられ戦闘不能となる。彩乃と蜂須賀に尋問を受ける。その後の生死は不明。




◆ラン

「組織」のエージェントを狙う殺し屋。

鞠乃の依頼を受け、エージェント狩りに参加。

渋谷チームを襲撃するも、彩乃に倒される。




◆ヘルズゲート

違法な会員制バーを根城とする犯罪集団。

帝都大学の要監視サークルやEP「極夜」で同時テロを行ったテロ集団「黎明」

のメンバーと関わりがあり、テロに加担することとなった。

また、人身売買や武器取引に関係があるとして、情報部や公安が探りを入れていた。


ほぼ全員が「トレーニング」を積極的に受けるなど、なぜか士気が高かった。


・長野

ヘルズゲートを拠点にしていたテロリストたちに戦闘技術を教えていた。鞠乃の部下だが、鞠乃からの評価はあまり高くない。

元警察で、特殊部隊に所属していたらしい。

屋上から逃走を企てるが、猫澄に狙撃され死亡。


・熊谷

ヘルズゲートの上位メンバー。

彩乃たちの強襲を受け、現場から逃走する。無事に逃げられたのは、彼一人だった。

鞠乃に“失敗”の責任をとらされ、彼女の配下となる。

エピソード「極夜」で、地下鉄での作戦に参加するも、「カナリア」に為す術なく制圧される。


・長谷川

裏切った情報部のエージェントA。


・鴻巣

裏切った情報部のエージェントB。




◆オカルトサークル

私立大学のオカルトサークルで、近年は終末思想に傾倒していた。

部長が帝都大学の要監視サークルのメンバーと友人で、その影響でサークル活動の集大成として破壊を伴う主張を行おうと企てた。


・木寅

サークルの部長。


・石見依瑠 / イワミエル

オカルトサークルメンバー。

潜入したパトリシアと親しくなった。

複雑な家庭事情と過去があり、パトリシアに自身と近いものを感じ取っていた。




◆黎明

特殊弾頭や生物化学兵器、銃器、爆発物を用いてテロを行おうとした集団。

日本社会に大きな衝撃を与えることで団結を促す、という考えのもとに破壊活動を企てた。

帝都大学の要監視サークルのメンバーをはじめ、比較的若い世代が多く参加している。最年少は中学生。


鞠乃のPMCから物資や訓練などの支援を受けていた。鞠乃は彼らの主張は馬鹿げた戯言でしかなく暴力の理由を国家再生へとこじつけた歪なものと見做している。



・村田

電波塔を襲撃したテロリストチームのリーダー。

陸上自衛隊に所属していた過去がある。


・三本木

電波塔襲撃のメンバー。帝都大学の二学年。

展望フロアで人質を拘束していた。人質を拘束する役を務めるだけあって、体格がよい。


・野月

電波塔襲撃のメンバー。女子高校生。

家族や学校への些細な反抗心から「黎明」に関わり、周囲に流されるままテロ実行に参加することになった。

爆弾と起爆装置を託される。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る