登場銃器紹介 拳銃編

ちょー簡単で雑な銃紹介です。

あくまで紹介であって解説ではありませんので、ご了承ください。

気になったものは検索してください。


また、この章は横組みで閲覧することをおすすめします。



◆拳銃

いわゆるピストル、リボルバー、短銃、ハンドガンなどと呼ばれる小型の銃器。

防衛省規格では「片手で保持して照準し、弾丸を発射できる銃」としています。


ちなみに個人的なルールで本文中では、「ハンドガン」とは書かないようにしています。



――

・FN 502

彩乃が使用した拳銃。

使用弾薬は.22LR、装弾数は10+1 / 15+1。

作中ではDeadAirSilencers MASK‐HD、Swampfox SENTINEL‐M グリーンドットモデル、SUREFIRE X300U‐Bが装着されています。彩乃は15発マガジンをメインに使っています。

ドイツのUMAREX社が製造。


販売開始が2021年の9月なので、物語の年代設定は少なくともそれ以降ということになります。


初期案ではRuger Mkシリーズを使う設定でしたが、“いかにも”すぎる気がしたので、少し外しました。また、現代あるいは至近の未来というイメージを見せたいため、新しい銃を選びました。




・P365

パトリシア、彩乃が携行していた拳銃。

SIG SAUER社の秘匿携行向けの小型拳銃。使用弾薬は9×19mm、装弾数は10+1または12+1発。サイズに比して弾倉容量が多めで、高火力。

小型拳銃として日本で知名度の高いグロック26と比べて、こちらのほうがスリム。ただし、どちらかというと競合はフレーム幅がほぼ同じであるグロック43。


パトリシアのものは、引っかかりやすい部分を減らし携帯性を高めたSASモデル。通常の照準器すらも廃するという徹底ぶり。


「組織」のエージェントの護身や秘匿携行用に多くの人員に配備され、事実上の正式採用武器となっている……という設定。

2020年代の時代設定で、銃を扱える組織が秘匿携行や補助用として採用するなら、この銃だろうな、というイメージで選びました。


渋谷チーム仕様は、銃身をマズルデバイス用のネジ付銃身に換装したうえで、GriffinArmament社のCAM‐LOKパーツが取り付けられています。




・APX

エピソード「ウェットガール」でパトリシアが渡された銃。

イタリア大手銃器メーカー、ベレッタ社の拳銃。使用弾薬は9×19mm、装弾数は17+1発。

米軍と自衛隊のトライアルに落選した微妙に不遇な銃。

劇中で一緒に渡されたサプレッサーはSilencerCo Osprey9にGriffinArmament社のCAM‐LOKピストンを組み込んだもの。


ちなみに「組織」の本部直轄の強襲部隊の標準武器の一つという設定がありますが、おそらく本編で描写されることはないので、ここで言っておきます。


渋谷チームでは、予備の装備となっています。また、別支部やフィールドエージェントに貸し出されることもあります。




・CZ P10 C OR SR

パトリシアの拳銃。エピソード「ボーダーライン」以降、メインピストルとして使用。

チェスカー・ズブロヨフカ社のストライカー式ポリマーフレームピストル。使用弾薬は9×19mm、装弾数は15+1 / 17+1。

ORはOptics Readyの略で、スライドにドットサイトをマウントするための切り欠きとネジ穴があるモデルです。SRはSuppressor Readyのことでサプレッサーなどのマズルデバイスを取り付けるためのネジ付銃身モデルを意味します。

パトリシアのものは、銃身を競技用のネジ付銃身に交換したり、トリガーをHB Industriesの赤色のフラットトリガーに変えたりと手が加えられています。

Steiner社のMPSレッドドットサイト、HuxWrx / OSSの9mm口径用サプレッサー、SUREFIRE XH30ライトが取り付けられています。また、マズルとサプレッサーにはGriffinArmament社のCAM‐LOK用のパーツが組み込まれています。ホルスターはSUREFIREのもの。


パトリシアの拳銃になった理由には、作者があまりグロックをメインキャラに持たせたくない思想のため、というのが大きな割合を占めています。サプレッサーとドットサイトを無理なく装着させたかったのもあります。

CZ P10である必要はなかったわけですが、なんとなくパトリシアというキャラクターと銃のキャラが合っていると、作者は思ったりもしています。




・FN 509

彩乃が使用。

FN Americaのストライカー式ポリマーフレームピストル。作中のモデルはMidsize Tactical。使用弾薬は9×19mm、装弾数は10+1 / 15+1 / 24+1、フルサイズの17発弾倉も使用可。

ミッドサイズとはいいますが、グリップの長さが異なる以外は基本的にフルサイズと同じです。


FN509は大雑把に言ってしまうと、米軍のトライアルに参加したピストル(FNSベース)を小改良して製品化したものです。トライアルに負けたとはいえ、要件に沿って開発されているため、高い性能を持っています。全体をみると、現代のポリマーフレームピストルのトレンドに乗った「普通」の拳銃といえます。

ロサンゼルス市警がLE仕様のものを採用しています。


彩乃のものは、swampfoxのグリーンドットサイト、DeadairのGhost‐Mサプレッサー、SUREFIRE X300U‐Bが装着されています。マズルとサプレッサーにはGriffinArmament社のCAM‐LOK用のパーツが組み込まれています。ホルスターはT.REXのRagnarokSD。

135グレインのSCHP弾を使用。


彩乃が火力が欲しいときに選ぶ拳銃、という設定。なぜこのチョイスになったかは、後付けですがFNブランドでメインピストルは揃えておこうかと思ったからです。また、定番や有名どころから少し外したかった部分もあります。FN自体は有名ですが、509は筆者の知る限りは、映画にもマンガにもほぼ出ていないはず。

マニアックな銃というだけなら選択肢はいくらでもありますが、「仕事道具」として使う以上は、堅実さや信頼性、入手性はあったほうがよいかなとも思いました。




・ベレッタ21A

彩乃がエピソード「分かたれし者たち」で使用した小型拳銃。

設定上は、FN502以前にメインで使っていた.22口径銃。

装弾数は7+1。

シングル・ダブルアクション両用。

「跳ね上げ式バレル」が特徴的。トリガーの後方(上方)のリリースレバーを操作することで銃身後方が起き上がり、スライドが閉じた状態で薬室にアクセスできるデザインになっています。初弾を直接薬室に込めるスタイルですが、スライドを引くのが難しい射手にも容易に初弾の装填や装填確認、抜弾が可能な利点があります。もちろん、多くの自動拳銃のようにスライドを引いて初弾を送ることもできます。ちなみにこの銃には一般的なエキストラクターは存在しないため、発射ガスを利用して吹き飛ばす形で排莢します。




・M&P 2.0コンパクト

猫澄の拳銃。

S&W M&P9 2.0 Compact。

スミス&ウェッソン社の開発したストライカー式のポリマーフレームピストルで、M&Pはミリタリー&ポリスの意。


作中の物は、Optics readyの4インチ銃身モデルにサードパーティーのネジ付銃身を組み込んだもの。Trijicon RMRとGriffinArmament CAM‐LOK+OSS / HuxWrx RAD9サプレッサーが装着されています。




・USW-320 / P320

石森の拳銃(もしくはピストルカービン)。

スイスBrügger&Thomet社のSIG P320用のコンバージョンキット。P320のFCUとスライドパーツ群を特別な加工なしに組み込めます。

折り畳みストックを追加することで、安定性と命中精度が向上します。それに伴い、有効射程の延長も望めます。

USWはUniversal Service Weaponの略。拳銃とほぼ同じサイズでありながら拳銃以上の精度や射程を発揮できる、いわば拳銃とサブマシンガンのギャップを埋めるシステムです。

銃自体の性能を底上げするのではなく、射手が扱いやすい形にすることでパフォーマンスを引き上げるものともいえるでしょう。


作中の物はFDEカラーで、leupold delta point proとOSS / HuxWrx RAD9サプレッサーが装着されています。




・S&W M49

エピソード「グラスホッパーマウス」にて、彩乃と暴力団員たちが使用。

ボディーガードシリーズとして知られる.38口径の5連発ポケットリボルバー。ハンマーを挟み込むように延長されたフレーム後部が特徴的。




・S&W M36

エピソード「グラスホッパーマウス」にて、光莉と暴力団員たちが使用。

チーフスペシャルという名称でも知られる.38口径の5連発ポケットリボルバー。

M49はこの機種の派生型の一つ。




・CZ83

旧チェコスロバキア製の軍用自動拳銃CZ82の民間モデル。

使用弾薬は9×18mmマカロフ / .380ACP / .32ACP、装弾数は12+1 / 15+1。

エピソード「グラスホッパーマウス」にて、彩乃と暴力団員たちが9×18mmマカロフ弾モデルを使用。




・マカロフ

ソビエト連邦 / ロシア連邦の自動拳銃。

使用弾薬は9×18mmマカロフ、装弾数は8+1。


エピソード「グラスホッパーマウス」にて、パトリシアと暴力団員たちが使用。




・スタームルガーSP101

エピソード「グラスホッパーマウス」にて光莉が有坂から奪い使用。

スタームルガー社のリボルバー。

劇中の物は2.25インチ銃身の.38Special弾モデル。




・ワルサーPPS

エピソード「分かたれし者たち」で石見依瑠が使用。

ワルサー社のサブコンパクトピストル。


学生たちが用意した他の銃器(グロックシリーズやP2000など)もあわせて、武器の調達ルートが少し特殊であることを示すようなチョイスです。




・HK VP9SK

鞠乃が使った拳銃。

HK社のVP9の小型モデル。

VP9は主に米国市場での呼ばれ方で、欧州などではSFP9と呼ばれています。

SKはサブコンパクトの意。フルサイズの銃身長4.1インチに対して銃身長は3.39インチ(86mm)と小型。グリップも短い。

使用弾薬は9×19mm、装弾数は10 / 13 / 15。

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