第5話
社長さん、太っ腹。
私たちの会社の社長、業績好調に大喜び。
社員旅行を全社員に奢ります。
季節は、冬。
北海道のスキー場。
今年のクリスマスは、ポッチャリ可愛い同僚と仲良し先輩の部長と白いゲレンデで過ごします。
仲良しの三人は、同じ部屋。
ちょっぴり危険な香りする、夜の粉雪。
怖れる私?
それとも…期待する、
ゲレンデの雪溶ける、熱い熱い夜。
出向中の取引先の副社長。
特別参加で、私に付きまといます。
副社長の心奪う私の変身した姿。
ストーカーの様に、私を追うイケメン副社長に望まれるポニーテールガールへの変身。
もちろん、逃げる私。
追いすがる、イケメンだけが、取り柄の副社長。
北海道。
到着直後は、ナイタースキー。
私達の乗る3人乗りのリフト。
副社長とそのお付きのリフト、後ろから追ってきます。
スタイル抜群、スーパーモデル体型の部長。
スキーも華麗に滑ります。
ヨタヨタと私。
コロコロと同僚。
ふたり共、初めてのスキーに、戸惑う。
雪だるま状態の同僚のスキーウェアーに付く雪。
払う私の手袋、
の、動く軌道。
描き出す愛しい曲線。
近づく3つの影。
副社長御一行。
「良ければ、スキーのコーチをしましょうか?」
「いいえ、結構です」
断る私と同僚。
副社長、私たちの会社の女性社員に囲まれる。
見た目だけは、イケメンの副社長。
リフトの入口まで、
私は、ヨタヨタ。
同僚は、コロコロ。
待っていた部長、その姿を見てはしゃぐ。
厳しい部長の指導、
始まる。
ナイタースキーで、何とか滑れるようになりました。
宿に帰った私たち
冷えた身体を温める温泉。
ツルツル肌の同僚。
スベスベ肌の部長。
ペタペタ胸の私。
スヤスヤ眠る、疲れた私たち。
朝は、バイキングの朝食。
付き纏う副社長とその御一行様。
「今日は、どちらのゲレンデまで?」
とても広いスキー場。
「あなた達から、出来るだけ遠いコースを滑る予定です」
冷たい雪と私の言葉。
副社長の心、凍りつく事を期待します。
お日さまピカピカの爽やかゲレンデ。
しっかり日焼け対策の後、
ゲレンデへ、レッツゴー。
初心者コースで、足慣らしをした私たち。
ゴンドラに乗り、少し上級者のコースへ。
高い標高。
同僚の頬のリンゴ、色づく。
部長の肌の透明感、アップ。
ゴンドラを降りる私たち。
声をかけてくる男たち。
リゾート地には、何処にでもいるおバカさん。
断る私たち。
「お前は、対象外」
何処かで聞いたような…セリフ。
このまま彼らには、春の雪解けまで、この山でお休みいただきましょう。
私の右手に髪が一束…。
その時、現れたイケメンだけが取り柄の副社長。
「彼女たちは、僕の連れ。手を引きたまえ下郎共」
もちろんポカスカやられる副社長。
しかし、お付きの者、とっても強く、おバカさんたち、やっつけました。
その間に、
部長はスイスイ。
同僚は、コロコロ。
私は、ヨタヨタ。
上級者コースを滑り降ります。
途中のカフェで、休憩を。
私の足の筋肉パンパン。
転げ回った同僚のスキーウェアーの雪をパンパン。
おでんとビールで、お腹もパンパン。
の、少し早いお昼のゲレンデごはん。
突然景色が、真っ白に。
お天気お姉さんは、快晴だと言っていたのに、突然のガス。
山の天気とお姉さん予報。
宝くじの300円の当たり券のごとく。
十回に、一回ぐらいは、
当たるかな?
僕の最高当選額も300円。
(すみません、作者より)
二度と買ってやるもんか。
(すみません、作者より)
それでも、気になる、宝くじ売り場のジャンボの赤い文字。
(すみません。しつこい作者より)
副社長、普段は人を煙に巻いているのに、今回は山でガスに巻かれたようです。
滑る事のできない私たち。
お昼寝タイムになりました。
おやすみなさい。
…😪
いきなりの大きな音と共に、副社長御一行様が、転がり込んできました。
「馬だ。四足の馬だ。アホな男共が、襲われた」
アホな男?
あなたの事ですよね、副社長。
その世界の代表。
あなたは、無事にみえますが?
残念。
四足の馬?
パカパカお馬さんの
あの馬。
普通ですよね。
後ろ足で立って、手でトウモロコシを回しながら食べている馬さんは、あまり見ません。
イケメンですが、アホ。
ここは、知らないフリ
他人のフリ
が、いいですよね。
しかし…。
私の頭には、チラッと、ケンタウロスの姿が浮かびました。
あれは、頭も良く、強敵。
あまり戦いたくない相手です。
窓の外の雪煙。
大きな馬の身体と、騎士の鎧。
あれは、間違いなくケンタウロス。
なぜ、ここに?
近づくケンタさん。
近づくクリスマスイブ。
美味しいフライドチキン。
申し訳ありません。
(作者より)
あれ?
間違いです。
近づくものは、副社長の主張する姿とは、少し違いますね。
大きなクモの身体。
頭部に、ニョッキリ生えた女性型の騎士。
♫ここは、北国、雪の町〜♪
いや、雪の山。
素肌に鎧はセクシーですが、風邪には、お気をつけて。
クモの上の美しい女性の方。
手にしたボウガンで、カフェを狙っています。
私は、そっとカフェを出ます。
私の右手に持つ、
一束の髪を、
ショートヘアの私の後頭部へ
「変身、ポニーテールガール!」
本当は要らないかけ声と共に、
まばゆい光に包まれ、
変身する私。
筋張った、ギスギスの手足は、
白くて細いしなやかな手足に。
くびれは、ウエストに。
胸の
豊かな膨らみ、
私に戻る。
赤い唇と愁いを含む怪しい光を放つ目。
白い肌とポニーテールの揺れる髪。
そして、
そして…。
白い私の肌を
遠慮がちに包む。
私のビキニアーマー。
大人の魅力。
溢れ出す。
私のビキニアーマー。
クシュン!
さすがに、ちょっと寒い、ビキニアーマー。
乱射されるボウガンの矢の皆さん。
全て撃ち落とす私の鞭。
ガスで、見えないはずなので、さっさと終わらせましょう。
クモのお姉さんよりも薄着な私。
光の国の戦士の私。
あの有名なウルトラマンの、
コスプレ好きの方のお隣が、私の実家。
寒さは、苦手。
大事なところがシモヤケにならないうちに、片付けましょう。
大事なところ?
ボウガンの攻撃を全て撃ち落とし、クモのお姉さん本体に迫る私の鞭。
空振り。
覚えのある、イヤな感覚。
これは、亜空間へ滑り落ちた感覚。
このガスは、亜空間と通常空間との境界。
亜空間。
あらゆる場所が、通常空間と白いガスの薄皮一枚の隣り合わせ。
お姉さん、いきなりゲレンデを滑り出しました。
こちらからは、通常空間は、見えます。
通常空間からは、見えないクモのお姉さん。
見えていれば、皆さん拍手👏。
お姉さん、スキー上級者ですか?
華麗な亜空間パラレル。
仕方ありません。
私の右手の髪ひと束が、赤い帽子に。
私の頭に、ちょこんと乗る赤い帽子。
バージョンアップ。
冬の贈り物バージョン
ミニスカサンタモード。
肌の露出減少。
冬なので…
(言い訳する作者)
申し訳ありません。
(作者より)
ミニスカサンタの可愛いボタン。
いちばん上の赤いボタン。
取り外し、投げるポニーテールガールのミニスカサンタモード。
投げ上げられたボタンが、赤鼻のトナカイの引くソリへ、変形。
無茶な設定、ごめんなさい。
(作者より)
飛び乗る真っ赤なミニスカサンタモード。
追いつく、ミニスカサンタ。
「ほーら、鞭のプレゼントよ」
雨あられのように、クモのお姉さんを襲う鞭。
ミニスカサンタモード鞭は、火を吹く鞭。
哀れ、蜘蛛のお姉さん、倒れる。
横倒し。
鎧所々、吹き飛ばされ、焼け、溶ける。
見えそうで見えない。
豊かなお姉さんの…。
その姿、艶っぽく、ポニーテールガール焦る。
私より魅力的?
ポニーテールガール、負けたくない女の魅力。
いつもより、力の入る鞭。
炎の鞭。
周囲の雪を溶かし、
クモのお姉さんを粉々に砕く。
力の入り過ぎた炎の鞭。
亜空間を突き破り、通常空間の雪まで溶かす。
中級コース、一部滑走不可。
ごめんなさい。
(ポニーテールガールより)
避ける空間。
異世界の吹雪、吹き込む。
塵と化したお姉さんの身体、連れ去る。
亜空間との境界。
白いガス。
ポニーテールガールの鞭で引き裂く。
薄皮1枚隣の亜空間。
1キロ四方。
白いガスに囲まれた亜空間フィールド、
粉々。
霧が、はれました。
粉雪舞うゲレンデに立つ、
ポニーテールガール。
クシュン。
風邪をひくまえに、みんなのところへ帰りましょう。
ところで、
部長や同僚の笑顔待つ、カフェへ、向かうリフトは、何処でしょう?
あわてる方向音痴の
でも…。
今夜は、きっと星空の素敵な
メリークリスマス(✿^‿^)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます