第4話

 今日は、夏休み。

 社内の私達のチームが、ゲットした大口のお仕事。

 約1年間。

 私たち頑張りました。

 ご褒美の特別ボーナスと特別夏休み、私達仲良し3人組で、海に遊びに来ています。


 私の同僚

 ちょっとポッチャリの可愛い彼女。

 波打ち際を歩くと、ワガママボディーのキュートなビキニ姿が、殿方の視線を集めます。

 私の上司

 まるで、スーパーモデルの様な彼女の真っ白なワンピースの水着。

 真っ白なパレオに、包まれる部長の白い水着と白い素足。

 やはり、殿方の視線、集中。


 私の可愛いスカート付きワンピース水着。

 殿方の視線に無視される私のワンピ。

 私、透明人間になったかしら?


 渚のオオカミのお兄様方。

 スパモ部長の完璧な美に、声をかけられずにいるようです。

 それでも、中には、自分自身をかえりみない無謀な勇気を持つ方も。

 お兄様、

 あなたのそのお顔では、やはり無謀だと思います。

 やんわり断る私。


「スカート付きは、別にして、俺たちと遊ばないかい?」


 ん?

 スカート付き?

 リックドム?

(申し訳ありません。作者より)


 あれ?

 私の事かしら?

 透明人間になったわけでは、無かった様です。

 

 もちろん、断わる、私たち。

 しかし…

 中には、しつこいオオカミさんも。


「お断りします」


 私。

 ちょっとお馬鹿なオオカミさんにも、分るよう、ハッキリとお返事。


「スカート付きは、対象外」


 お馬鹿なオオカミさんにしては、インテリジェンスの感じるお答え。

 しかし…

 後ほど探し出し。

 お仕置きさせていただきます。

 オオカミさん一号に、命名。


 白い砂浜は、オオカミさんたちが、しつこいので、私達3人は、ボートへ。

 波の静かな海水浴場。

 ゴムボートのふたりの美女と私。

 ハエの様に五月蝿い、副社長の姿も今日は見えず。

 ゆっくりと疲れをとる私達。


 赤い、赤い、夏の夕日に、明日もよろしくと、ご挨拶。

 今夜の宿に帰りました。

 宿は、チョッピリ高級です。

 何と言っても大口の仕事の成功。

 嬉しい、ご褒美。

 特別ボーナス。


 今夜は、羽目を外します。

 お酒も少し頂きます。

 美味しいお魚と、美味しいお酒。

 大人のお楽しみ、全開。


 ウトウトしだす3人。

 気づくと時計の針が、星空に憧れ頃。

 針が二本とも、夜空に手を伸ばし、重なる時、

 私は、目覚めました。


 せっかくの温泉、

 入りましょう。

 私達の部屋の貸し切りのお風呂。

 とても気持ちの良い、お湯心地。


 ガラッとドアが、開きました。

 ちょっとポッチャリのワガママボディーの彼女も入って来ました。

 トロンとした目、

 赤いホッペ、

 ますます可愛いポッチャリの彼女。


 私を見つけると、

 酔っぱらったと笑顔で近づき、私の肩に頭を預ける。

 彼女に、絡め取られた腕の、柔らかで豊かな膨らみの、感触。

 私には、無い感触。


 見つめる彼女のポッテリした赤い唇。

 誘う様に、少し開く唇。 

 ゆっくり近づく真夏の果実。

 私への異世界からの招待状。


 その時、ガラッとドアが開き。

 スパモ部長が、侵入。

 私たちを見つけると、わたしの隣、彼女の反対側へ、

 やはり、私の腕を絡め取る。

 ホッソリした部長の膨らみの意外な大きさに、私落ち込む。


「1年間お疲れ様でした」


 部長、遠慮なく私の頬に口づける。

 それを見た同僚、負けじと、私の頬に口づける。

 吸われる私のホッペ。

 明日の私は、平安美人。


 その夜は、両隣でスヤスヤの寝息の彼女たち。

 絡め取られる私の両腕。

 私の腕は、抱きまくら?


 夜が明けて、

 睡眠たっぷりの彼女たち、

 肌の調子も絶好調。

 寝不足の私の

 目の下のクマさん。

 眩しい夏の光を遮るサングラスの木陰で、おやすみ中。

 

 相変わらずの、渚のオオカミさん。

 機嫌の悪い私は、ひとりづつチェック。

 お仕置きの待つオオカミさん。

 一号、二号、三号。

 三人に増えました。

 海の事故には、気をつけましょう。


 やっぱり今日もゴムボートを借りました。

 ところが…、

 海の上のオオカミさん登場。

 けたたましい音の水上バイクで。

 私たちの、ゴムボートを大きく揺らす波と共に、近づく男たち。

 下品な誘いのお言葉。

 機嫌の悪い私。

 下品に断る。


「スカート付のワンピは、何処かに捨てていこう」


 2台の水上バイクの、

 1台が近づく。

 私は、スパモ部長のパレオを借り、水上バイクに飛び乗り、1人を海の中へ、蹴り落とす。

 運転しているおバカさんは、パレオで、首を引っ掛け、力いっぱい投げ飛ばす。

 お兄様。

 そんなに沖まで?

 お兄様の船舶免許は、大丈夫?


 水上バイク全開!


 パレオに隠した、ポニーテールの鞭を伸ばし、もう1台を牽引。

 部長たちの見えないところまで、引きずっていきました。


 私の右手に持つ、

 一束の髪を、

 ショートヘアの私の後頭部へ


「変身、ポニーテールガール!」


 本当は要らないかけ声と共に、

 まばゆい光に包まれ、

 変身する私。


 筋張った、ギスギスの手足は、

 白くて細いしなやかな手足に。

 くびれは、ウエストに。

 胸の

 豊かな膨らみ、

 私に戻る。


 赤い唇と愁いを含む怪しい光を放つ目。

 白い肌とポニーテールの揺れる髪。


 そして、

 そして…。


 白い私の肌を

 遠慮がちに包む。

 私のビキニアーマー。

 大人の魅力。

 溢れ出す。

 私のビキニアーマー。


 水上バイクのお兄様たち。

 一気に鼻の下が伸び、

 目の中のハートがキラキラ。


 おひとりには、

 ニーハイのブーツのハイヒールのキック。

 お兄様、目を閉じています。

 眠いのかしら?

 それでも、お兄様の身体、

 海の中へと。

 お魚と遊ぶつもりでしょう。


 海の上のポニーテールガール。

 眩しい陽射しに、きらめく素肌。


 もう御一方のお兄様の、目の中のハート。

 私は、何処かに捨てていくはずでは?

 

 右手の新たな髪一束で、彼の頬っぺに、往復運動。

 意識を失い、海に落ちたお兄様からモヤモヤと、蜃気楼。  

 現れたタコ🐙の様な異世界からの訪問者。


 侵略者の訪問者。

 姿は、タコ🐙。

 しかし、サイズは、象。

 海の中に逃げるタコ🐙さん。

 追う私。


 海の中では、自由に動きまわる巨大なタコ🐙さん。

 ポニーテールガールの自慢の鞭。

 水の抵抗大きく、威力半減。


 迷う私。

 恥じらう乙女心。

 水中モードへのバージョンアップ、

 悩む。


 タコ🐙さん、墨を吐きながら、その足で、鞭を叩き落としながら、迫る。

 仕方ありません。

 ポニーテール、

 解きました。


 水中戦闘モードへ、バージョンアップ

 貝殻ビキニバージョン、

 マーメイドモード。

 下半身が、お魚になるまで、しばしお待ちを。

       (⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)…。


 バージョンアップ完了。

 マーメイドモード。

 墨で自らを隠し、近づくタコ🐙さん。

 マーメイドモードで、鞭を振り下ろす。

 伸びていく渦巻き。

 高速の渦巻きが、鞭から発生。

 タコ🐙さんの隠れている墨の塊を襲う。

 吹き飛ばされた、墨。

 切断されたタコ🐙さんの足一本。


 タコ酢で、一杯。

 夏の醍醐味。

 恋しい居酒屋。

 憎いコロナ。

 作者より。


 水中では、素早いタコ🐙さん。

 切り離された足のダメージをものともせず、墨をまき散らしながら、襲いかかる。

 でも、マーメイドモードの私。

 水中では、無敵。

 鞭が、生み出す渦が、足を切断していく。


 ところが…。


 私、油断しました。

 切り離した足、死んでませんでた。

 脚に掴まれた私。

 巻きつかれた、マーメイドモードの貝殻ビキニバージョン。

 身動きが取れず、鞭が振るえません。

 締め付ける力、大きく。

 あえぐ、貝殻ビキニバージョンの私。


 ピンチ!


 躊躇う私。

 恥じらうマーメイドモード。


 でも、動けぬこの身。

 仕方ありません。

 マーメイドモードの切り札。

 貝殻ビキニカッター。

 マーメイドモードの私の豊かな胸を隠す、貝殻外れる。

 貝殻の高速回転カッターが、海の中を縦横無尽に高速で動き回ります。

 タコ🐙さんの足を切り刻み、本体を襲う。


 しかし…。

 マーメイドモードの私。

 胸を隠すもの、何もなく。

 裸の胸。


 恥じらう乙女心。

 マーメイドモードの髪。

 豊かな膨らみ、覆い

 隠す。

(申し訳ありません。作者より)


 足を小さく切断後、戻る貝殻、無事装着。

(申し訳ありません。作者より)


 恥ずかしさの八つ当たり。

 鞭が生み出す渦巻きも縦横無尽。

 

 タコ🐙さんの微塵切り誕生。


 海の中、引き裂かれ、

 異世界の水流れ込む。

 タコ🐙さんの微塵切り、

 異世界へ流れ戻る。

 美味しいタコ飯、召し上がれ。


 マーメイドモード、人魚の姿の美と戦いの女神。

 美の体現者。

 無敵の力。

 でも、ちょっぴり恥ずかしい私。


 マーメイドモードのお魚の尻尾を足に戻し、水上バイクによじ登る。

 背後から感じる視線。

 イルカさんたちが見ていました。

 マーメイドモードから、ポニーテールへ。

 少しだけ時間が、かかります。

        (⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)…。


 お待たせしました。

 ビキニアーマーに戻る私。

 しばらく、水上バイクの周りをグルグル回っていたイルカさんたち。


「ご馳走様でした」


 ひと言、残し去って行かれました。


「お粗末様でした」


 反射的に答えた私。

 でも…。

 何がご馳走様?


 イルカさんたちが、去って行かれた沖の方を見て、

 思い出しました。

 投げ飛ばした、お兄様、大丈夫でしょうか?

 あんな沖合に、おひとりで。


 砂浜までは約2キロ。

 射程圏内です。

 鞭を伸ばすと、オオカミさん1,2,3号の方々、を捕まえ、沖のお兄様の元へ投げ飛ばしました。

 おひとりにして、すみませんでした。

 4人になって、寂しくなくなりました。

 良かったですね。

 麻雀だって出来ちゃいます。

 

 私は、変身を解き、元の可愛いスカート付きの水着姿に。

 水上バイクを部長と同僚の元へと、走らせました。

 ボートの上には、手をふるスパモ部長と同僚のワガママボディー。

 今夜の私、眠れるかしら?


             (⁠✿⁠^⁠‿⁠^⁠)

 

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