第2話
瑠璃子に200万を渡し、冬木の新たな婚約者、冷泉絵美の居場所を自動車修理工場の裏だと聞き出す。宇喜多は、車でその場所へ向かう。宇喜多は目的地の前でわざと車をパンクさせた。
宇喜多はガレージにいる男に声をかける。そこには、剣持の姿もあった。剣持は宇喜多を殴り、裏の家に監禁する。そこには遊佐瑠璃子の言った通り、冷泉絵美がいた。そしてその家には鉄子までいた。鉄子は冬木の言いなりになっていたが、ようやく宇喜多の話を信用し、彼の逃亡を手伝う。縄を切ってもらった宇喜多は、20数えたら悲鳴をあげるよう鉄子に指示を出し、外へ出て車の中の銃を手にする。そして鉄子の悲鳴で駆けつけた剣持を銃殺し、鉄子と江ノ島に赴く。
宇喜多は『自分は自動車修理工場にいるが』話し合いたい、と先回りしている江ノ島を指定して冬木を電話で呼び出す。到着した冬木は、四方に部下を配置し、「最初に飛び出してきた男を撃ち殺す」よう指示を出して家の中へ入る。待ち伏せしていた宇喜多は、冬木に銃を突きつけ、真実を明らかにしていく。
行方不明になった清範は本物ではなく探偵に憧れ、整形した副島藤吉郎って少年だった。藤吉郎は彼に惚れていた絵美によって殺された。
しかし絵美は酩酊状態でその時のことを何も覚えておらず、自身が殺したことに気づいていない。
冬木は藤吉郎の死体を処分し、それをネタに鉄子をゆすり始めた。
殺された根来や小沼も、剣持家の資産目当てで娘たちに近づき金を巻き上げていた。
一連の事件の黒幕は、やはり剣持だった。宇喜多は「助かりたければ三つ数える間に外へ出ろ」と冬木に告げカウントを始め、玄関から最初に家から飛び出させる。冬木は「俺だ!」と叫びながら外へ出るが、死んだはずの清範に蜂の巣にされる。
「おまえ死んだんじゃなかったのか?」
「俺は毒殺だけはできないように壇ノ浦の戦いのあと、地獄で改造してもらったのさ」
清範の正体は入水自殺した安徳天皇だったのだ。
「あとさ?久留里澄江を殺したのも俺だから」
魔王から『3人殺したら溺死出来ないようにしてやる』と約束されていた。
赤羽で遥を殺した本当の理由はそれだ。
澄江で2人目、3人目は……宇喜多にしよう!宇喜多を殺すつもりでサイレンサーを装着した銃で撃ったが、鉄子が宇喜多の楯となって射殺された。
絵美は孤独に耐え兼ね、頸動脈をナイフで掻き切って果てた。
👨平清範 溺死、毒殺不可
平清範の事件簿③ 藤沢連続殺人事件 鷹山トシキ @1982
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