第9話 そして、私の夢は覚めた....はずだったのですが..

教室で目が覚めた。

「ゆめみゃーさーん」

私は飛び起きた。

あれは一体なんだったんだ?そう思いながらふと唇を触った瞬間。 「あっ...........」

キスの感覚が蘇り顔が赤くなった。

それと同時に何故されたのかも理解した。

「白羽さん....」

「目が覚めたみたいだね」

白羽さんは

ニコニコしながらこちらを見てくる

「...あなたはいったい何者なんですか?」

恐る恐る聞いてみると...

「私は通りすがりの美少女だよ☆彡」

彼女はいつも通りのように答える

「......」

何も言うことが出来ない。

自分の身に起こったことに理解が追い付かない。

「とりあえず今日のところは帰った方がいいんじゃないかな?また明日会いましょう!」 そう言い残し去っていった

時計を見ると、もう放課後だ。

私は私は白羽さんに言われたように家へと戻った。

この日から私にとって日常というものは儚く脆かったのかもしれないと思うようになった。

そして私は次の日も教室へと向かった。

いつものように学校の授業を聞き流していると、昼休みの時間になった。 昼食を学食へ食べに行こうとして廊下に出ると......

..昨日の彼女がいた。

しかも私に向かって手を振っている。

私は思わず立ち止まっていると

「........こんにちは。」

小さな声で挨拶をして立ち去ろうとするが....,

「ねえねえ待ってよー」

私は肩を掴まれた。

私は無視をしてそのまま歩き始めた。

「ねぇってばーっ」

彼女が何度も呼ぶので仕方なく足を止めた。

「...何のようですか?」

振り向いて見るとそこには満面の笑みを浮かべた白羽さんがいた。 「昨日は詳しく自己紹介してなかったから改めてしようと思ってねっ♪」

私は再び歩き出した。

「ちょっと待ってよー! なんで逃げるのさー!!」

私は無視して走り出すことにした。

「まてまてぇ~っ!」

後ろから走って追いかけてくる。

「そんなに嫌なら少しだけでもいいから聞いてくれてもいいじゃないのさぁ~」

そんなことを言いながらついてくる彼女をどうにか撒こうとしたのだが結局捕まることになってしまった。

彼女から逃げてきた場所は屋上だった。

「何で逃げるんだよぉ~」

彼女はそう言いながらこちらをジト目で見てきた

「.........」

私は黙ったまま屋上の扉を開いた。

するとそこに居たのは一人の女の子だった。

私は驚いて動けなくなってしまった。

その人は椅子に座って本を読んでいたのだ。

私は彼女のことを知っている。

昨日見た夢の中で出てきた女の子その人だったから。

名前は確か、ラヴリカとか何とかだった気がする。

催眠術で見た、茶髪の女の子がどうしているのだろうか。

私は彼女に近づき声をかけた .

「どうしてあなたがここに居るのですか...?」



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