第2話 山奥の神社

「ねぇ……

ここになんかあんの?」


「いやぁ……わからん。」


正直何も分からないまま入ってきてしまった。


虫とかやだな……刺されたくない。


入らなければ良かったと言えばそれまでだが……

やっぱり好奇心には勝てないものだ。


「……山奥って何あるのかな」


ふとAさんに聞いてみた。


「えぇ……何って言われても……

お墓とか?」


「不吉じゃない?」


「そんなことを言う方が不吉な気がするけど。」


真っ先にお墓とかいうAさんは罰当たりな気がするけど。


まあ無くは無さそうだ。


「あとは……そうだな……

神社、とか?」


「あ〜ありそ〜」


神社とかは山の中にあるイメージがある。


「神社だったら何おねがいする?」


「ちなみに私はモテた「知ってる」

言わせてよ!!」


「もう……Aさんは?」


「あー……

家族が仲良くしますように……とか?」


少し言い淀んだAさんが言う。


「……仲、あんま良くないんだっけ」


「ん。ま、気軽に一人の時間が作れるからオタ活はしやすい。」


「それは魅力的だ〜!」


あまり、聞いて欲しくは無さそうだ。


思ったより真面目に答えるから少し驚いてしまった。


「……あ」


急に、Aさんが声を出した。


「え?……わぁ…」


「まさかホントにあるなんてな……

神社。」


少し目線を上げると、そこには

赤い鳥居の続く入口のようなものがあって。


少し非日常みたいだ。


楽しくなり、くぐり抜けると


そこには


大きく立派な神社が広がっていた。

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猫化なんて求めてない! 宙ノ海月 @junkai

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