第5話 invalid_blue, mysticary player
当学院では、生徒ひとりひとりに対して、まず“個性”に対する理解力向上を目的にした個別指導を行っています。(ただし、あくまでも個人の資質であり、必ずしも学校の授業だけで育成できるものではありませんので、より広い視野で学習していくための手助けが必要です)
そして次に「社会的規範意識への帰属意識を高めることによる価値観形成」のために、各人の生活環境や文化環境の把握および比較研究を行っていき、生活態度の改善を図ります。また学校で得た知識や経験を踏まえた上で、進路について相談に乗ることで、学生の選択幅を広げていきます。
以上のような方針により、当学院には以下の目的が充たされます。(1)健康的で公平な学生生活を送れるよう、生徒の生活水準を向上させる。(2)生徒が安心して暮らせるようにするための教育施設を整える。(3)在学中から職業を選ぶことができる選択肢を増やす。(4)将来における人生の成功体験を少しでも増やすため、全寮制で外部との接触禁止を徹底する。(5)将来の就職難を避けるための努力を進める。以上5点です
。
◇◇◇
この高校を選んだのは単なる偶然だった。
私は受験当日までずっと引きこもり生活を送っていた。でも、ふと外に出る気になったら目の前にこんな立派な建物があることに気づいたんだ!
『――あなたの新しい学び舎へ』とかかれた大きな看板、レンガ造りの大きな外観。ちょっと入るのは怖かったけど勇気を出して入ってみたら......
ああ、なんて素晴らしいのだろう!!
私は初めて心から学校というものに感謝した。
◆
『......とまあそんな感じでさァ~~~、あの校長先生はね――――』『............』
教室内の一角にあるグループから声が上がる。
『すごーい!!』
『でしょ~?
いやー、あたしってば天才だわ!』『ねえねえ!
他にはどんな人がいるの!?』『それはね――』『ちょっと待ってよみんな~!
せっかくだから自己紹介しようよー』『さんせーーーい!!!!』 『ええっ!?』『私まだ名前しか知らないよー!』『じゃあまずは言い出しっぺからお願いしまーーす
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