021 作戦会議

差し当たって現段階の問題は5つある。


「人手が欲しいな。エディ、信頼できる腹心は何人いる?」


「グリーン防衛大臣は幼馴染だ、信頼できる。儂の側近の宰相フラウズ、あとは件の封印型魔法のニドリムだ」



「今すぐ招集してくれ」






「はじめまして防衛大臣のグリーンだ。噂は予々。私も君のファンだよ」


「大変な事態ですな国王。宰相として全霊で任務を遂行しますぞ」


「私でいいんですか?いくら封印型と言ってもまだ修行中の身です」




「お集まりいただき感謝する。これ以上ない精鋭だ、心強いぜ。まずは現段階での問題を整理したい」




1.どのようにコンサートの集客をするか


2.南部の有力者へのプレゼン


3.白ローブの動向


4.内通者をどうやって炙り出すか


5.トラップをどうするか




「まずは各地方に使者を走らせてくれ。汽車にソー(現実の馬)を乗せていけばいいだろう。南部以外の現状を把握したい」



ハンキーとエイダは、白ローブが現れる可能性を除しきれないので徒歩での旅となったが、文明の利器があれば数日で済むだろう。




1.に関して

「リーバップでのやり方で問題ないだろう。フラウズ宰相、歌える場所を提供してくれ」


「あいわかった。王立の会場なら大規模かつ優先的に利用できよう。私も楽しみだよ」


2.に関して

「クラン、交渉はお前に任せたい。2週間後までにできる限り多くの有力者を一同に集めてくれ」


「私か・・・・? ああ、やってみせるさ」


「アイダを補佐につける。リーバップで俺のプレゼンを見てるし聡明だ。プレゼン自体は俺がやることになるだろうが、不測の事態も考えてくれ」


「フラウズ殿はギルドの連中、グリーン殿は軍部での交渉の際に協力願いたい」


「任せておけ」


「私もできる限り末端の兵まで話を通そう」



3.に関して

これは心配ないだろう。理由は追って話す。


4.に関して

既に考えてある。エディとニドリムの協力が必要だ。

今日中に解決できるだろう。


5.に関して

トラップも4と同じ方法で解決できるだろう。

グリーン大臣、個人的に話があるので少しいいか?




「かなりタイトなスケジュールだがみんな頼むぜ」



見事な采配に皆、驚きを隠せないでいる。




「これが吟遊詩人だなんて、誰も信じないだろうねえ」


「しかしハンキー、お主が味方でよかったぞ。この手腕が敵だと思うとゾッとするわい」


「俺なんぞ大したことはない。円卓の騎士団スティやブライに比べたらな」


「いずれその者たちにも会えるのだな?楽しみにしておるぞ」




「これが私の師匠か・・・・・大きな壁だが、いつか超えてみせるよ」

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