第2話選択肢は燃やす,溶かす,海中に沈める,

その日の昼休みが始まるまでそのよくわからない浮遊生物をガン無視してわかったことがある。

1,ほとんどの人間には見えていないこと。

2,触ることはできても感触はないもしくは

理解出来ないようにしている。

3,食いついたら離さないウツボくらいしつ

こい

以上3点である。

とりあえず…どう処分しようか?

「ムグゥー!?ムグムグ!ムゥムウー!!」

声をだされたところで問題は無い。

だけど聞こえる私自身が耳障りなので口元を縛った。

目下のところ処分方法は燃やす,溶かす,海中に沈めるの3方法だが現実的なのは燃やすね。

処分方法が決まった以上余計なことになる前に埋めて夜中に掘り返すそうあの二人にばれる前に埋めよう。軽く地面は5分休憩で20センチは掘ってある急いで埋めないと!!

「アイ!マイちゃんも変な奴がいたのを見たって!しかもアイちゃんをずっと見ていたって…?何してるの?」

「えっ!?な、なんでもないよぉ~?」

やはり二人とも見えていたんだ。

この生物の処分の難点はこの二人にあるというのも私だって暗殺者を目指す前であればその可愛さに心とらわれていたと思うよ。

それでもね、得体の知れないのを二人に近づけるわけにはいかない…ここでけりをつけます!

「アイちゃん?後ろに何か隠してる?」

「うん?後ろには何も…アッ!あそこに何か浮いてる!!」

「「えっ!?」」

二人が振り返った瞬間に穴へ生物を入れダメ押しに踵落としで奥へ押し込む。

「ごめんね?見間違いだったみたい。」

「あら?残念ね?もふもふしてて可愛かったからペットにしようと思ったのですが。」

マイちゃんにはごまかせたがミラちゃんには怪しまれている。

するとちょうど昼休み終了のチャイムがなり始め私達は急いで教室に戻ることになった。

もちろん、放課後までにしっかりと埋めて掘る時に残しておいた苔をカモフラージュ代わりに載せ偽装工作を終わらせた。



午後11時無人となった学校に侵入するのは難しくなくても簡単ではない。

お嬢様学校となれば外敵は通常の学校の2,3倍はあり警備用の監視カメラと警報装置が至るところに設置されている。

「私にかかれば監視カメラに映らないようにするなんて簡単ですけどね?」

今日1日を煩わしいものにした生物どう処分しようかな~?

燃やすに決定したけどもっと良いアイディアがある気が…

あの生物を埋めた場所に更に大きい獣が掘り返している。

あれだけの巨大生物が侵入してきて警報が作動しないとなるとおそらくあの生物と同じで仲間だろう。

助けに来られた以上は処分するのにあれを相手にしないといけなくなるさっさと撤収して寝ろっと。

そう結論づけ帰ろうとすると

「ギャ~!殺されるぅ!たすけでぇ~!!」

聞こえないフリしても問題ないが化けて出られても困る。

「助けるとして…あれってナイフとか銃て聞くかな?」

目下のところ使用できる武器はサバイバルナイフ1本という化け物との戦闘向きじゃないけどやるだけやるしかないじゃない!


奴がいるのは学校の中庭であり薔薇や様々な植物が育てられているエリアであり校舎のダクトや排水管をよじ登り奴の上空から奇襲するしかない。

例え失敗することになるとしてもどさくさ紛れあのぬいぐるみモドキを奪取して逃げればいい。

位置に問題ないことを確認してジャンプすると鷹ではなくトンビが真夜中にも関わらず鳴いたが気にせず化け物にナイフを脳天に突き刺した。

「やった!!」

手応えもあり化け物自体も崩れ落ちるように倒れた。あとはぬいぐるみを回収もとい焼却処分すれば解決する。

「君のせいで殺されかけたんだけど?」

ぬいぐるみが文句を言ってくる。

「大丈夫よ。私がちゃんと自分の手で処分してあげるから。」

その言葉を聞いて更に絶望したのか

「こんなことなら別の子にファーストコンタクトすればよかった…こんな野蛮人に会うなんて!僕のバカ!バカ!バカァ!!」と自身を責めている。

こっちとしてはマイちゃんに危害加えられる方が問題だからどっちにしろ同じ結末だったんだけどね?

すると倒したはずの化け物が動き始めた。

「なんで!?仕留めたはずなのに!」

「あれは魔獣だから魔法以外じゃ致命傷にはならないんだよ!こうなったら仕方ない。君魔法少女になってよ!!」

魔法少女て契約したら最悪死ぬやつじゃないっけ?お兄ちゃんが見てたけど半分トラウマ化してるのになれと!?

「ならないよ!!私は暗殺者になりたいんだよ!!」

「暗殺者!?怖!じゃなかった。魔法少女になれば魔法が使えて…きっと暗殺にも…つかえるかも?」

このままだと化け物に教われ死ぬことになるけど魔法少女か~。

「なる前に聞いていい?服って可愛いやつよね!?」

「も、もちろんだよ!」

「OK!なってやろうじゃない!魔法少女に!!」

ぬいぐるみが手の甲にキスするのを皮切りに服が変わっていく。

変身を終えた私が最初に思ったのはいかにも魔法少女感あるドレスだがスカートの中に違和感を感じる。

「ねえ?ぬいぐるみ?」

「何だい??」

「なんでガーターベルトがあるの?」

「…ご主人様の趣味です。」

そう答えるぬいぐるみのたどたどしさを見てまだ見ぬぬいぐるみの主こそ選択肢を使うことを決意するのだった…




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