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2022年9月16日 02:34
感想、そして完読をありがとうございました!では要点を返信していきますね。それでも長くなりますが……。パズルのピース、ラジオのノイズ。これはたまに反響があることとして、難解さに由来する感覚かと判断しました。そして本作のコンセプトとして初読し終えて全てが解る内容にしたくない、イコール何度も読み直してもらえるように。という再読性を強くするものに根ざしてます。ですのでパズルやラジオはそれですね。もう1つ、仮に把握できない読者(又は読み返さない人)でも初読で楽しめるように。もう1つの軸として狂気や勢いがあり、そこを楽しんでもらえるようにと考えてます。これも難解故にたまに反響であって話題に出しますが、概要の話は2つの軸に当たりますね。傍点も、これはイージーモードといいますか(笑)初読の人でも、再読でも分かりやすいように(印象的になるように)振ってるところがあります。ご明察通りでした。謎に対して登場人物と読者が同期するのも、正にそういう構造を意識したのもありましたね。戦闘にかんして。本作では1作の中でも戦いの毎に表現や趣を変えてありました。その違いだろうなと。それからビジュアルとスピードの話を読んでた際に、僕の作品がよく言われる反響を思い出しました。文体なんですが、時には細かく描写されてると反響、時には端的で最低限との反響。相反する反響がよくあります。これは僕も分析しましたが僕の文体は細かく描写してるところと、端的で最低限のところが入り交じっていて。読む人によってどこのスポットを感じるかで感じ方が変わるのだろうなと。前述の概要の話にも似てます。2つの軸があるという。人物について。レイは生きてはいますが退場した人物として、まあ死んだと同じ扱いになってます。レイに限らず魅力的なキャラがいなくなるのはたまに勿体ないみたいに言われますが、作風的にも情けをかけるべきではないと思ってます。故にレイのラストは残酷で切ないみたいな印象を与えたいところでした。湯田くんも再読にかかわるキャラになりますね~。繰り返し読む事で裏側を把握すると存在感が強まるような。これも初読だけの人用に正体がバレていい理由にもしてます。初読でバレても暗躍を感じてもらえるように。彼の存在の意義(魅力)は黒幕であると同時に尖兵、一兵卒でしかないというものでもありまして。あそこまでして(深遠な策謀を行って)橋渡しに徹する。主役は直人である、自分は脇役。けど成功すると自分が主役にもなる。エゴを他人に押しつけることに成功するという形になります。そして直人が実はもっとも再読性の人物にあたります。多分初読に近いほど感情移入はミズチ寄りで、周回するほど直人寄りになっていくかなと。周回した方の反響と自分の感覚をすり合わせた話でもあります。まあ端的にいえば裏側を知るほど物凄い悲劇の主人公になっていくといえますね。性格は設定にもかかわってます。悪魔にも聖人にもなりえるような中間のバランスの感じといいますか。選評まで引き合いに出るとは思いませんでした。あの選評には僕はずっと悩まされたものですが「掛け合いから生まれる魅力」というのは、コメディやライトさを言ってると判断してます。掛け合いの言葉の意味を調べてもやはりそういう意味合いが出てきますし、なにより受賞作の2作がラブコメと美少女物でしたからね……(ダークさは欠片もないような)。つまり本作ではどうやっても片方の条件はクリアできない条件になってました。余談ですが僕の年は編集部審査で翌年はプロ作家審査で、翌年には受賞本数や作風も丸っきりガラッと変わってました。編集部審査だと売れ線の作風を選びやすいのも把握できました。なので僕の作品もプロ作家審査であれば受賞率がかなり上がるだろうと考えてます。長くなりましたが改めてありがとうございました!またなにかありましたらよろしくお願いいたします!
作者からの返信
コメントありがとうございます。詳しい解説もありがたいです。やはり再読していくことで把握するという構造があるのですね。ほんとうに感服です。この作品はどう考えても初読と読み返しの中で感想が変わってしまう部類の作品だなと思いましたので、初読を軸にしました。もっとも、立ち戻って確認は何度もしました(笑)再読によってキャラの印象が変わるのは、私も何度も読書体験しましたが、コンテストだと選ばれにくいでしょうね。特に最近は笑いあり、泣きあり、感動ありの全部突っ込んだキャラがないとなかなか選ばれにくいのでは、と思っておりましたから。直人君の印象も再読で変わる、とは思うのですが、確かに最初から最後まで翻弄され続けた人物ですから、お人によっては彼が一番思い入れの深まるキャラになる可能性は持っていますよね。美月とのあいだに生まれたつかの間の愛と幸せが、直人君のしあわせの全てにされてしまったというのは初読でも感じました。悲劇性に心動かされるか、それとも残された美月の悲しみと光に目が行くかという点では、初読で美月に向かうのは納得ですよね。私は残されたものの痛みと未来と幸福というのにとても興味がありますが、直人君がどこでどうしてどうなったか、まだ見えていない部分もありますので、機会を設けて再読してみたいと思います。できれば縦書きで…。力作、大作の制作お疲れ様でした。ご紹介いただき、まことにありがとうございます。愉しみました。今後のご活躍を心よりお祈りいたします。
感想、そして完読をありがとうございました!
では要点を返信していきますね。それでも長くなりますが……。
パズルのピース、ラジオのノイズ。
これはたまに反響があることとして、難解さに由来する感覚かと判断しました。
そして本作のコンセプトとして初読し終えて全てが解る内容にしたくない、イコール何度も読み直してもらえるように。という再読性を強くするものに根ざしてます。
ですのでパズルやラジオはそれですね。
もう1つ、仮に把握できない読者(又は読み返さない人)でも初読で楽しめるように。もう1つの軸として狂気や勢いがあり、そこを楽しんでもらえるようにと考えてます。
これも難解故にたまに反響であって話題に出しますが、概要の話は2つの軸に当たりますね。
傍点も、これはイージーモードといいますか(笑)
初読の人でも、再読でも分かりやすいように(印象的になるように)振ってるところがあります。ご明察通りでした。
謎に対して登場人物と読者が同期するのも、正にそういう構造を意識したのもありましたね。
戦闘にかんして。
本作では1作の中でも戦いの毎に表現や趣を変えてありました。その違いだろうなと。
それからビジュアルとスピードの話を読んでた際に、僕の作品がよく言われる反響を思い出しました。
文体なんですが、時には細かく描写されてると反響、時には端的で最低限との反響。
相反する反響がよくあります。これは僕も分析しましたが僕の文体は細かく描写してるところと、端的で最低限のところが入り交じっていて。読む人によってどこのスポットを感じるかで感じ方が変わるのだろうなと。
前述の概要の話にも似てます。2つの軸があるという。
人物について。
レイは生きてはいますが退場した人物として、まあ死んだと同じ扱いになってます。
レイに限らず魅力的なキャラがいなくなるのはたまに勿体ないみたいに言われますが、作風的にも情けをかけるべきではないと思ってます。
故にレイのラストは残酷で切ないみたいな印象を与えたいところでした。
湯田くんも再読にかかわるキャラになりますね~。繰り返し読む事で裏側を把握すると存在感が強まるような。
これも初読だけの人用に正体がバレていい理由にもしてます。初読でバレても暗躍を感じてもらえるように。
彼の存在の意義(魅力)は黒幕であると同時に尖兵、一兵卒でしかないというものでもありまして。
あそこまでして(深遠な策謀を行って)橋渡しに徹する。主役は直人である、自分は脇役。
けど成功すると自分が主役にもなる。エゴを他人に押しつけることに成功するという形になります。
そして直人が実はもっとも再読性の人物にあたります。
多分初読に近いほど感情移入はミズチ寄りで、周回するほど直人寄りになっていくかなと。
周回した方の反響と自分の感覚をすり合わせた話でもあります。
まあ端的にいえば裏側を知るほど物凄い悲劇の主人公になっていくといえますね。
性格は設定にもかかわってます。悪魔にも聖人にもなりえるような中間のバランスの感じといいますか。
選評まで引き合いに出るとは思いませんでした。
あの選評には僕はずっと悩まされたものですが「掛け合いから生まれる魅力」というのは、コメディやライトさを言ってると判断してます。
掛け合いの言葉の意味を調べてもやはりそういう意味合いが出てきますし、なにより受賞作の2作がラブコメと美少女物でしたからね……(ダークさは欠片もないような)。
つまり本作ではどうやっても片方の条件はクリアできない条件になってました。
余談ですが僕の年は編集部審査で翌年はプロ作家審査で、翌年には受賞本数や作風も丸っきりガラッと変わってました。
編集部審査だと売れ線の作風を選びやすいのも把握できました。なので僕の作品もプロ作家審査であれば受賞率がかなり上がるだろうと考えてます。
長くなりましたが改めてありがとうございました!
またなにかありましたらよろしくお願いいたします!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
詳しい解説もありがたいです。
やはり再読していくことで把握するという構造があるのですね。ほんとうに感服です。
この作品はどう考えても初読と読み返しの中で感想が変わってしまう部類の作品だなと思いましたので、初読を軸にしました。もっとも、立ち戻って確認は何度もしました(笑)
再読によってキャラの印象が変わるのは、私も何度も読書体験しましたが、コンテストだと選ばれにくいでしょうね。特に最近は笑いあり、泣きあり、感動ありの全部突っ込んだキャラがないとなかなか選ばれにくいのでは、と思っておりましたから。
直人君の印象も再読で変わる、とは思うのですが、確かに最初から最後まで翻弄され続けた人物ですから、お人によっては彼が一番思い入れの深まるキャラになる可能性は持っていますよね。
美月とのあいだに生まれたつかの間の愛と幸せが、直人君のしあわせの全てにされてしまったというのは初読でも感じました。
悲劇性に心動かされるか、それとも残された美月の悲しみと光に目が行くかという点では、初読で美月に向かうのは納得ですよね。
私は残されたものの痛みと未来と幸福というのにとても興味がありますが、直人君がどこでどうしてどうなったか、まだ見えていない部分もありますので、機会を設けて再読してみたいと思います。できれば縦書きで…。
力作、大作の制作お疲れ様でした。
ご紹介いただき、まことにありがとうございます。愉しみました。
今後のご活躍を心よりお祈りいたします。