第1章 転生編
第3話 転生
side 霧島瑠人
「――!」
「―――っ」
目を開けると知らない言葉が飛び交っていた。多分本当に異世界に来たのだろう。知らない言葉は異世界の言葉だと思う。
そういえば、神様にナビゲーションみたいな機能つけてくれって言ったし、イケるか?
「あう、あー」
喋れないと思って自分の手を見てみると小さかった。あれ?あ、赤ちゃんの体に転生したってことか。あとナビゲーションの使い方は確か、
『あのー、聞こえますか?』
『聞こえております。
無機質――機械的な女性の声が聞こえた。
『お、聞こえたか。いくつか聞きたい事あるんだけどいいかな?』
『もちろんです』
『そんじゃ最初に、ナビゲーションって名前長いから呼び方変えていいかな?』
『呼び方は
うーん、ナビゲーションを縮めてナビってのは普通すぎるか。AI《アイ》とか?安直すぎるな。まあいいか。
『そんじゃAI《アイ》ってのはどうだ?』
『アイ。確認しました。私は以降アイと名乗ります』
『おお、いいねぇ。それじゃあもう一個聞きたい事いいか?』
『はい』
『ここの世界の情報、俺の今の状況について教えてほしい』
『分かりました。では右を向いてください』
向いた先にはもう1人の赤ちゃんがいた。双子ってことか?
『いえ、腹違いの義兄です。それと5歳上に義姉、3歳上に実兄が存在しています』
なるほど。義姉、実兄、義兄。色々な可能性があるが、俺の父親は何人か妻を持っているのか?
ん?てか今
『はい。この世界のこの国、スターク帝国は一夫多妻制を認めています』
『お前も人の心読めちゃうのか?』
『はい』
まじか。……まあいいか?うん、良しとしよう。
『……続けます。
『おっふ。転生したら第3皇子でした。ってか?それにこの地位なら文明を発展させるのに有利なんじゃないか?』
『確かに文明を発展させると言う点ではそうですが、神様は
「……ふぇ?」
いかん、口から間抜けな声が出てしまった。俺をこの世界に送り込んだ理由が文明を発展させることではないとすると、なんなんだ?
『文明を発展させる、というのはあなたをこの世界に送り込んだことによる副産物に過ぎません。神様の本当の目的は、……やっぱり今はやめておきましょう。ただ言えることは神様も大変ということです』
『深くは聞かないが、いつかちゃんと話してくれよ』
『了解しました』
『てか、そんなペラペラと喋っていいのかよ』
『はい。今の
『あと、最後に聞いておきたいことがあるんだが』
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