第21話 お買い物②


 ΑΦΡΟΔΙΤΑアプロディタを出て、次に向かうのは同じ階で普段着を買う。

ウニクロ、自由、鳥村等のファストファッションの店舗、デュオール、ゲッチ、ハレージアガ等ハイブランドの店舗が所狭しと立ち並ぶ2階を歩いてどのお店に入るか2人で物色する。

フロアの割合的にはファストファッションの店舗が若干広く、多く感じる。

「そう言えば、麻琴ちゃんって前までどんな感じの服を着てたの?初めて家に来た時はフリルの多い甘めなワンピースだった気がするけど。」

「前…ですか…そうですね…基本的に施設の人が用意してくれていたので…というか、完全にあの人の趣味でゴスロリ?っぽい物が多かったです。特に自分の趣味で着てた訳でも無いですし…」

「あー、そっか…そういえばそうだよね…ん?でもあんな感じの服は嫌いじゃないってこと?」

「えっ…えぇ、まぁ…そうなるのかもしれないです…」

「なるほどねー、まぁ実際とっても似合ってるし、あんな風なガーリーな感じにしようか、そうなると…一番しっくりくるものが多そうなのはデュオールか鳥村かなぁ…でもここのデュオールは基本的にバッグとか財布とかのアイテムが中心だし…んー…」

美紀さんが腕を組んで思考を巡らす。


「まぁ、部屋着を見に来た訳だしウニクロとか自由とかテキトーに見てみようか、どうせ旦那さまも奥様も祥太郎様も普段着はハイブランドじゃないしねー」

 美紀さんはそう言いながら私の手を引いてファストファッションのお店が集まってるエリアの方に歩いて行く。

その話を聞いてすこし意外に思った。

あれだけの豪邸に住んでいるのだから普段着もハイブランドで統一されてるのかと思っていた。

「てっきり皆さん普段着もハイブランドなのかと思ってました。」

「あーそれ、私も最初思ったけど奥様曰く『ハイブランドとファストファッションは使い分けが重要なのよ』って話があったらしくて、皆さん普段着は各々好きな物着てるんだよね。」

さすがと言うべきだろうか、ファッション界に身を置く人の言葉はなんか説得力があった。


 そんな話をしながら目当てのエリアに着く。

「とりあえず一つずつ見て回ろうか」

美紀さんはそう言いながら最初はウニクロに入っていく。

 半年ぶりくらいに入った店内は春物のアイテムが多く、どれも流行の色や服が所狭しと並んでいる。

「やっぱり今年のトレンドはユーティリティ系ファッションとルミナスイエローのカラーだよねー」

「そうなんですか?」

「そうそう!今年2023年のトレンドはそうなんだよね、だから機能性の高いアウターとかカーゴパンツとか流行ってるよ」

確かにクリーム色っぽい黄色の服とカジュアルなアウター等が目立つ。

そんな店内をしばらく物色して何点か服を買う。

 

 買い物を済ませてその後自由や鳥村を物色して、美紀さんセレクトで服を買っていく。途中昼食をとり買い物を続ける。

そんなこんなであっという間に夕方になっていた。


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