第5話 14歳の予定命日


私は20歳で死にたいです


こんなこと言ったら色んな人に怒られそうだけれど

本当にそう思うのです


20歳で死にたい

そう思うようになったのは何時でしたっけ


そう、確かあれは中学一年生の秋

どうしようもなく生きる意味が見いだせなくなった時

私は20歳で死にたいと思ったのです


あの時、なぜ私は死のうとしなかったのでしょう


首を締めれば

腕を切れば

薬を飲めば

窓から飛び込めば


簡単に、死ねるはずだったのに


なんでそうしなかったのか

理由は未だに分かりません


けれど、ひとつ思うことは


見上げる青い空をただ手で掴もうとしたら掴めなかったように

私は死ぬタイミングを逃したのだと思います


1月6日

透明な空が輝く日

私は川に飛び込もうとしました


全部、何もかも水に流れて

溶けてしまえばいいと思いながら自転車をこぎ

遠い遠い川へやってきました


しかし、飛び込む事は出来ませんでした

しませんでした


怖かった











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