第5話 14歳の予定命日
私は20歳で死にたいです
こんなこと言ったら色んな人に怒られそうだけれど
本当にそう思うのです
20歳で死にたい
そう思うようになったのは何時でしたっけ
そう、確かあれは中学一年生の秋
どうしようもなく生きる意味が見いだせなくなった時
私は20歳で死にたいと思ったのです
あの時、なぜ私は死のうとしなかったのでしょう
首を締めれば
腕を切れば
薬を飲めば
窓から飛び込めば
簡単に、死ねるはずだったのに
なんでそうしなかったのか
理由は未だに分かりません
けれど、ひとつ思うことは
見上げる青い空をただ手で掴もうとしたら掴めなかったように
私は死ぬタイミングを逃したのだと思います
1月6日
透明な空が輝く日
私は川に飛び込もうとしました
全部、何もかも水に流れて
溶けてしまえばいいと思いながら自転車をこぎ
遠い遠い川へやってきました
しかし、飛び込む事は出来ませんでした
しませんでした
怖かった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます