第44話 食事休憩
食堂にやって来たマーリンは辺りを見渡しティアを探していた
(ティアは何処かしら…あら?キレイな花ね~なかなか良い雰囲気の食堂ね~流石エリックさん)
[その花に触ってはいけませんからね?その花はマスターからのプレゼントなんです]
(…マスターってエリックさん?エリックさんがナビにプレゼント?)
[はい、マスターがワ・タ・シ・にプレゼントを贈って頂きました]
(…へ~そうですか~そうなんですか~)
[まぁ普段の行いですかね?]
(…ふ~ん………ズルい…)
「あ!マーリンさん!此方ですよ~」
少し離れた席からティアがマーリンを見付けて手を振っていた
「ティア、ごめんね?待たせたかしら?」
「いえいえ、私も今さっき来た所ですよ?ではではご飯にしますか~ナビさん?今日のオススメを大盛りで(笑)」
「?馴れてるわね~ナビ?私も同じ物を普通盛りでお願いね?」
[……了解です、今準備しますね?]
(??何か反応が悪かった?)
「お願いします~(笑)はぁ~お腹が減ってるので楽しみです~」
「…えぇ、そうね…」(ティアは気にしていないし…私の気にし過ぎかしら?)
「あら?ティアの背負ってる大剣はもしかしてエリックさんの大剣?どうしたのそれ?」
「これですか?これはエリックさんの大剣ですがレプリカなんですよ~刃が付いて無いので攻撃力は無いんですけど~練習用にナビがエリックさんに頼んで創って貰ったそうです(笑)」
背中から大剣を外してマーリンに見せるティア
「…本当にそっくりね~刃が付いていたら本物と見分けがつかないのではないかしら?」
「私もそうだと思います~何せ手に持ったら違いが無くてビックリしましたから(笑)」
「……皆してズルい…私も何かエリックさんからプレゼントが欲しいのに…」
「それは~きっとお願いすればマーリンさんも何か貰えますよ?」
「…お願いか~何か違う気がするけど…会えたらお願いしてみるかな~」(催促するみたいで気が引けるけどね…)
「はい、その方が良いですよ~私はこの大剣を貰った事で気の使い方を覚えたと言っても過言では無いですから~(笑)」
「あら?それは聞き捨てならないわね~ティアはもう気が使えるの?」(まったく、だから天才は~私が出来ない事を簡単に~)
「はい!入り切りから出力の調整まで出来るようになりましたよ~マーリンさんはどうですか?」
「私は何となく気を感じた?位ね~で?何かコツは無いの?」
「コツですか?そうですね~何て言いますか、身体の中に在る温かい物をこう~ブワーって出して身体を包む感じですよ?」
「??ブワー??温かい??包む?」
「そうですね~説明が難しいです~そうだ!イメージはエリックさんに抱き締められる感じです!私はそのイメージで出来ました(笑)」
「エリックさんに抱き締められる?まぁイメージは出来るわね…後でやってみるわ…」
[お待たせいたしました~オススメ定食ですよ~]
マーリンとティアの前に食べ物が現れたと同時にナビからのメッセージが頭に流れた
「…ナビ?」
[はい、どうしました~?]
(…何時ものナビじゃない?)
「…本物のナビはどうしたの?あなたは誰?」
[……まぁバレるか~…「マーリンとティア~お疲れ様、ナビを使って外から話をしてるけど…頑張ってるかい?」]
ナビの音声から急にエリックの声が聞こえて来たので驚くマーリン達
「へ?エリックさん??ナビを使ってって…そんな事まで出来るのですか?」(ナビのイタズラ?いや、ナビがエリックさんを語るようなイタズラは絶対に無いから…本物の!?と言う事は…頭の中を聞かれた!?)
[「まぁマーリンの言いたい事は解るよ~なので、マーリンにもプレゼントを用意しました~」]
「マーリンさん!プレゼントですって~良かったですね(笑)」
「…聞かれてた…恥ずかしい……でも、プレゼントは嬉しいですよ?ありがとうございます」
[「まだ渡してないのにお礼は速いよ~」]
「いえ、エリックさんからのプレゼントなら何でも嬉しいので良いのでは?(笑)」微笑むマーリン
[「まぁ喜んで貰えるなら良いけど……ほら目の前の箱に入ってる物がプレゼントだよ~開けてみてよ」]
マーリンの前に現れた箱を静かに開けるマーリン
「…いつの間に…あら?指輪ですか?しかも五個?何ですか?」
[「それはね~昔俺が使っていたマジックリングのレプリカだよ~右手に付けると杖の代わりに魔力伝導を補助してくれる物で~まぁレプリカだから簡易的だけどね?本物は試練の塔に仕舞って在るから探してみなよ~試練の塔に在るのは俺のオリジナルで木火土金水の属性付きだから~マーリンなら使いやすいかな~」]
早速右手に付けたマーリンは指輪を眺めながら喜んでいた
「ありがとうございますエリックさん、正直な所皆さんがズルいと思って居たので…とても嬉しいです(笑)…休憩している場合では無いですね…誰よりも先に指輪を取りに行かないと…」
[「ダメだよ?休憩は大事だし、何よりまだマーリンでは鍛練が足りない…まぁ慌てなくてもマーリンとティアが一番進んでいるから安心しなよ(笑)」]
「…モグモグ……そうですよ?ご飯が冷めてしまいますから早く食べた方が良いですよ?」
「…それもそうね…でも頑張らないと…?そう言えば魔王達はどうなったの?」
[まだ誰も来ていないです、そもそも施設の中は時間の流れが違いますから…マスターは平気なんですか?「うん?そう言えば魔力が無くなるからそろそろ限界だね~まぁ後の事はナビに任せるよ~ではではまたね~」はい任されました、お疲れ様ですマスター]
「…モグモグ…もう行くのですか?…モグモグ…」
[時間の流れが違うのに精神をリンクしているので魔力の消耗が大きくて大変ですから…そもそも普通は無理ですよ?出来るのはマスター位ですね]
「でしょうね…考えただけでも相当な事を簡単にやってるわよ?まぁ簡単にかは解らないけど…」
[マスターは思い付きでやっていましたので…多分簡単にですね…流石ですよね]
「私も頑張らなきゃ!さあ、ご飯を食べるわよ?……て、ティアはもう食べ終わるのか~相変わらず速いわね…」
「モグモグモグモグ……ゴックン……お代わり~同じ物で~ナビさんお願いします~」
「…ティアは相変わらずね~」
こうして一時の休憩も終わりマーリンとティアは次のトレーニングに向かい別れた
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