第34話 錬金術師、本気を出す
マーリンとティアに促されてこの世界の人達を導く事を決意したエリックは朝から出掛ける準備をしていた
(よし、やるからには徹底的にやるぞ~俺を止めるやつはこの世界に居ないしね~(笑))
「あら?お出掛けですか?」
「おう!てかマーリンは朝が早いな~偉いぞ?一応朝御飯は作ってテーブルに並べてるから皆で食べてくれよ?」(さてさて、頑張りますかね~)
「そうですか…では、行ってらっしゃいませ(笑)」笑顔でお見送りするマーリン
「あぁ行ってきます」(…何だろうな~少し恥ずかしい気がする…何でだろ??)
マーリンと挨拶を交わした後、家から出てゲートに向かうエリック
(先ずは~勉強用の施設と確認する為の施設…遊び心を忘れずに…だけど時間は有限…取り敢えず~基準は今の俺ぐらいで良いかな?まぁ先ずは創ってから試して~駄目なら改善してトライエラーで行きますかね(笑))
概要を決めたエリックは土地の整地から始めて少しずつ動き始めた
(ふむ、サイズは今の拠点くらい大きくして~地下にダンジョンコアモドキを創って~コアが在れば建物の自由度が増すからね~)
地盤の整地を終えたエリックは次々と錬金を始めて土台が完成した
(見た目は~お城をイメージして少し味の有る趣きで…良いね~順調だ(笑))
見た目、古い城の様な建物が出来上がり中に入るエリック
(ふむふむ…内装もアンティーク系の……部屋数が……個別指導にする為に……ではでは指導者が~)
内装を拘りだしたエリックは次々と創ってはやり直して色々と作成していた
(…魔道具は~色々必要だな…寝る所とか食事処とか風呂やトイレ…医務室…後はまぁ適当に創って行くか~(笑))
概ね完成した勉強用の施設を眺めながら次の物を考えながら準備に掛かるエリック
(ふむふむ~良い感じだ(笑)次は隣に…大きさよりも高さが欲しいな~概算で百階建て位の建物で~同じくコアを付けて~まぁ見た目と中身にギャップが有る方がロマンだよね~)
勉強用の施設の隣に軽く整地を終えて地下にダンジョンコアモドキを創ってサクサクと試練用の施設を作り出したエリック
(試練用の施設を塔の形にしたのは正解だったね~迫力が良いね~まぁ中身はまだだけど…まぁ折角ダンジョンコアモドキを使ってるし~自動で作成?でもな~知力と体力と戦闘力を調べたいしな~前半の二十階までは謎解きで~四十階までが魔法力で~六十階までが物理力で~そこから九十九階までは総合力で百階に今の俺のコピーゴーレムを設置するかな??まぁ行けるでしょ~)
次々完成していく建造物にエリックのテンションは上がり続けた…結果無遠慮に自身の知恵と技術が使われていった
(…ヤバイな…めちゃくちゃ楽しい!!マーリン達には感謝だな(笑))
建物自体は大体完成したので次は建物の機能と魔道具創りに取り掛かった
(機能としては…死亡防止転送装置と途中での返送装置…あと個別にタグみたいなので自分がやった事の管理と~あ!頭に話し掛けるナビ的な物も有ったら楽しいな…)
建物に機能を付けて魔道具を適当に創り出したエリックは満足げに魔道具を数えていた
(ふむふむ~大体百組位有れば足りるだろ?…あれ?ナビ用の魔道具が一つ足りないような…まぁ良いかな~創り忘れでしょ(笑))
出来た施設を眺めながら足りない物を考えるエリック
(む~何だろう完成と言うにはしっくり来ないな~何か忘れている様な感じが…まぁ焦る仕事では無いしね~気楽に行きますかね(笑))
少し休憩も兼ねてシートを取り出し座りながら施設を眺めて居たエリックの元にマーリン達がやって来た
「エリックさん?もうお昼ですよ?お弁当をもって来ましたので此処で食べますか?」弁当を持ってきたマーリン達はエリックの横に座った
「お~ありがとう、二人は食べたのか?」
「いや~まだですよ?ですので一緒に食べましょう~私とマーリンさんが作ったのですよ?」楽しそうに弁当を広げるティア
「…それだ!!試練用の施設にも食事処が必要だ!!て事は…施設内通貨が有った方が便利だぞ…後は…通貨の利用出来る雑貨屋…そうだ、時間の流れも弄るか…」(良いね~アイデアが出て来たぞ~)早速作業に取り掛かろうとした所をマーリンに止められた
「駄目ですよ?食事が大事だと何時も言ってるのはエリックさんですよ?」静かに注意するマーリン
「…はい…ごめんなさい…では、いただきます」(怒られてしまった…反省せねば…)
昼食を食べ終えたエリックは食事休憩もほどほどに作業を再開した
(ではでは、先程思い付いた事をやってくか~先ずは施設内時間を弄って…勉強用の方は一日を一時間で試練用の施設が一日を一秒にして~流石にキツいか?いや、何とか出来たな…次は通貨の作成と利用施設を創って売り物を食べ物から装備、魔道具も創るか…ストレージがほぼ空に…まぁまた集めに行けば良いか~周りにいくらでも在るからね(笑))
「よっしゃ!完成だ~(笑)誰に試して貰うかな~流石に死に戻りを試すのはな~」
完成を喜びながら試験者を模索するエリック
(自分でやっても良いけど…出来れば他の意見が欲しいしな~あ!一応入り口に意見箱を付けて置こう…よし誰に試して貰うかな…)
「…エリックよ…何か…その~…すまなかった!ワシが悪かった!許してくれ…」何時の間にか傍に居た怠慢の魔王が急に謝って来た
「?何の事??」
「いや、ほらワシが焦ってしつこくお願いして…二人に聞いたらそれが逆効果になってたって…だから、謝りに…」
(うん?あ~あの時の?すっかり忘れてたな(笑)…そうだ!怠慢に試験をして貰うか!!良いね~コイツなら安心だ(笑))
「そんな事よりも頼みがある、この出来立ての施設を試して欲しいんだが…頼めるか?」
「…そんな事って…まぁエリックが怒ってないなら良いぞ?…てかいつの間にこんな建物創ったの??こんなの在った???」
「…エリックさん?別に私が試しても良いんですけど…」横からエリックに抱き付きながら聞いてくるマーリン
「…本当ですよ、私達では駄目だったのですか?」マーリンの逆から抱き付くティア
「!?駄目ではないけど…二人だと下手したらクリア出来るかもだし…心配だしね?」(…何か最近抱き付かれるな…まぁ嫌では無いけどね~)
「…ワシなら良いのかの?てか甘く見られたものじゃな~これでも魔王だったし昔はエリックと対等に戦ったし!良いよ~一発クリアしてやる!!」
「(笑)了解~なら頼んだ(笑)」
「…まったく笑うなんて馬鹿にしよって…で?何をすれば良いのじゃ?」
「ではでは、この魔道具をあげるから身に付けて?」エリックはタグを怠慢に渡した
「…首から下げれば良いのか?…うん?頭に声が??何なの?これ?」困惑する怠慢
「フッフッフ、今回の目玉魔道具のナビー君です!物凄く小さな魔道具が身体の何処かにくっついて色々ナビしてくれるのさ!!」
「!?マジで!!凄くね???どうなってるの??てか、何処に在るの??」
「まぁ気にするなよ(笑)色々疑問も有るだろうけどナビに従って居れば大丈夫だからさ(笑)ほら~行ってらっしゃい(笑)」笑いながら送り出すエリック
「…まぁ行ってみますかね…」試練用の施設に向かい歩き出す怠慢
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