第33話 魔王のリーダー?

 ~~エリック視点~~

 「エリックよ、あの時の返事はまだかな?」朝の挨拶の代わりに質問をする怠慢

 「…おはよう…一日で答えろと?てか泊まらせたのに開口一番それか?」(まったく~流石にそろそろ怒るぞ?まぁ口には出さないけどね~)少しイラつきながら答えたエリック

 「それくらい、大事な事なのじゃ!」

 「…まぁ良いけどね~あ、ティアとマーリン、おはよう~もうすぐご飯だぞ?」後ろに見えたマーリン達に挨拶をするエリック

 「「おはようございます」」ちゃんと挨拶をするマーリン達

 「「…おはようございます…」」馴れないのか恥ずかしがりながらでも挨拶をする二人の魔王

 「うん、朝の挨拶は大事な事だからな(笑)ほら、もうすぐご飯を出すから向こうで待っててよ(笑)」(うんうん、やっぱり挨拶は大事だな~)

 「何か手伝うかしら?」

 「うん?そうだな~テーブルを拭いてもらえるかな?」

 「解ったわ、拭いて来るわね?」フキンを持ちながら居間に向かうマーリン

 「…さてと、テーブルへ行きますかね~」


 「さてと…朝御飯はみんなの好みに合わせているのでメニューがバラバラです、まぁ魔王達は勝手に作らせて貰ったけど…文句は無いでしょ?」(まぁ文句は言わせないけどね~)

 「「勿論です!!」」同意する二人に対して怠慢だけは不満げに

 「まぁ良いのだけど…用意して貰ってる立場だしの~」

 「うん?まぁ良いや…では、ティアから出します~メインがチキンステーキで味はあっさり塩味、ステーキに合うようにサラダも付けて、さらにスープ!あと軽いデザートにプリンをどうぞ~ちなみに白パンはご自由に~次はマーリン、マーリンは和食が好みだから焼き魚と味噌スープにサラダも付けて白飯と納豆でお楽しみ下さい~で、魔王達は~強欲はティアと同じメニューで憤怒はマーリンと同じ…あ!納豆が苦手なら食べなくても良いからな?少し癖が有るからさ(笑)食べ方は二人に聞いてくれよ?あと個別にスムージーを付けるからね?ちゃんと飲みなさいよ?女性の分は美容に良い配合で男性は筋肉が増える様にしてるからさ(笑)では、いただきます~」

 「「「「いただきます」」」」食べ始める四人に対して何も出されなかった怠慢の魔王が騒ぎだした

 「待って!?ワシは??何も出されてないぞ??」

 「…言い忘れてたけど、文句があるやつは食べなくても良いからな?グチグチ言われながら食べさせるほど俺は優しくないからさ~」

 「文句なんか言ったか??」

 「うん、二人から聞いてるよ?嘘は許さないよ?」

 「「はい!昨日の晩に言ってました!」」

 「!?また裏切りか~!!いやいや、確かにワシだけ良い思いをするのは何か申し訳ないな~みたいな事を言ったような気はするけど…それは二人もだろ??」

 「そうね~確かに私は相談されたわよ?申し訳ない気持ちがあるって、だから昨日の内にエリックに相談して置いたのよ?」

 「私もです~昨日の事ですよね?そしたらエリックさんが色々経験してそれを村に教えれば良いよ~と教えてくれてね~?」答えるマーリンとティア

 「はい、ですので色々と経験させて貰おうと私達はエリックさんに昨日の内にお願いして置いたのですよ~そんな事よりも食べて良いですか?」

 「あぁ食べても良いよ、怠慢には素朴ながらも芋の料理を出しとくよ~ほら、これで良いだろ?村でも作れるように材料は拘って無いからさ」数種類の芋料理を取り出し怠慢の前に並べるエリック

 「……せめて、スムージーとやらは飲んでみたいです…」

 「…仕方がないな~ほらよ」

 「…ありがとう…」モソモソと芋料理を食べ始めた怠慢

 「ふ~まぁ後は下げて置いてよ?俺は少し外に行くから~よろしくね?」スムージーを一気に飲んだエリックは立ち上がり外へ向かった

 「「了解」です~」返事をする二人に手を振り部屋から出て行くエリック


 自動で収穫されていく作物を見ながらエリックは考えていた

 (駄目だな~考えても意味がないが…怠慢の気持ちは解る、解るが…この世界の人達を助けるのは良い…だけど、俺が魔王?それは嫌だな~責任が持てないしな~どうするかな?)


 「駄目だな…外に行くかな…」ゲートに向かうエリック

 「ちょっと待て、何処に行く?」慌てて止める怠慢

 「うん?ちょっとそこまで~新しい施設を作ろうかなと…何か有ったか?」

 「いや…特には無いけど…そろそろ答えを出して欲しくて…どうじゃ?気持ちは決まったかな?」

 「そうだね~今決めた!絶対にやらない!!邪魔をしないでくれ、じゃあ行くわ」(もう知らん!絶対にやらん!!しつこい!)

 腹を立ててゲートから外に向かうエリック

 「…どうしたものか…」落ち込む怠慢

 「エリックさん?今、良いですか?」ゲートから出ようとしているエリックにマーリン達が声を掛けた

 「うん?どうした?何か有ったか?」振り向き確認するエリック

 「この場で良いので私からの提案を…聞いて貰えますか?」頭を下げるマーリン

 「まぁ…良いけど…どうした?」(マーリンがお願いするなんて…少し聞くのが怖いな~マーリン達には弱いからな~)


 「その前に!すみませんが、先程の話をした通りに怠慢の魔王は向こうへ連れて行って下さい!」

 「「了解!!」」両脇から持ち上げ連れて行く魔王達

 「ちょっと!?何で??ワシが何かした??」

 「…まぁ少し話の邪魔なので…」

 「…邪魔って~そんな~(泣)」

 「まぁ向こうで説明はしてやるから黙って運ばれろ!」

 


 「…さて、私からの提案はですね?魔王を含めるこの世界の人達を教育するのはどうですか?それならエリックさんが魔王に成らなくても良いのでは?」

 「うん?まぁ理屈は通るか~?でもな~」

 「それにエリックさんは人を導くのが好きですよね~聞かれた事は何でも教えてくれるし~それでここの人達が助かるなら良いのではないですか?」

 「…まぁそうだけど…でもな~どうするかな~」

 「「私達からのお願いでも駄目ですか?」」

 「…二人からのお願いなら仕方がないな~良いよ(笑)やってみるよ、まったく~二人には敵わないな~(笑)」

 「「ありがとうございます」」エリックに抱き付くマーリンとティア

 「では、二人に伝えて来ますね?」

 「わかったよ~まぁあまり期待はしないでよ?」

 「「は~い」」

 (まったく~仕方がないな~まぁ暇潰しには丁度良いかな(笑)これから忙しくなるぞ~)

 

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